報道発表資料

この記事を印刷
2014年03月28日
  • 水・土壌

東日本大震災による洋上漂流物の漂流予測結果の公表について(お知らせ)

 東日本大震災による洋上漂流物については、内閣官房総合海洋政策本部事務局取りまとめの下、関係省庁が連携して対応しています。
 環境省では、平成23年度及び24年度に引き続き、洋上漂流物の状況を把握すべく漂流予測を実施しました。この度、今年度調査の結果がまとまりましたので以下のとおり公表します。

1.漂流予測方法

本調査においては海流によって流される速度と海上の風によって流される速度(風圧流)を足し合わせて漂流物の移動速度を計算し、シミュレーションを行っています。
海面上及び海面下の体積比率が1:1の漂流物(以下、標準漂流物と呼ぶ)及び0:1の漂流物(以下、海面下漂流物と呼ぶ)に対して、アンサンブル予報によるシミュレーションを行っています。
シミュレーションに必要な初期条件の設定には、JAXAの陸域観測技術衛星「だいち」の画像を解析して使用しています。

(平成24年度の報告結果からの主な変更点)
 2013年9月までの実測データを用いてアンサンブル予報を行っています。

アンサンブル予報の概要は参考資料2を参照ください。
漂流予測に関する基礎的な予測方法に関しては別紙1を参照ください。

2.結果概要

 2013年3月15日に報道発表した漂流予測結果においては、標準漂流物に関して比較的密度の高い部分が2013年4月頃より北米大陸西海岸沿岸域に到達し始めると予測されました。
 一方、2013年9月までの実測に基づく気象・海洋データを用いた今年度の漂流予測では、2013年における北米大陸西海岸沿岸域への到達は、2012年12月から始まり2013年2月にピークを向かえるとの結果が出ました。また、到達量についても、昨年度に予測した数量の1/3程度であったことが分かりました。これは昨年度の漂流予測は2012年9月までの実測値に基づいて計算したものであり、その後の冬季に発生したアリューシャン低気圧と偏西風の吹き戻しの効果が十分に反映されていなかったためです。
 今回の報道発表では、昨年度は北米大陸西海岸沿岸域への到達の対象となっていなかった海面下漂流物についても、その到達が予測されたことから、発表に含めました。今年度行った漂流予測の結果によれば、2014年2月頃から標準漂流物及び海面下漂流物の到達が始まり、4月から秋季にかけて、北米大陸西海岸沿岸域に本格的に到達すると予測されています。ただし、昨年度同様、この漂流予測には2013年10月以降の実測値が含まれていないことから、北米大陸西海岸沿岸域への到達時期及び到達量については、昨年度同様、多少のずれが生じる可能性があります。
 *漂流予測結果の詳細は別紙2を参照ください。

3.実施体制

 本シミュレーションは、以下の研究機関によって実施されました。

業務請負機関:
独立行政法人海洋研究開発機構(JAMSTEC)
研究協力機関:
独立行政法人日本原子力研究開発機構(JAEA)
独立行政法人宇宙航空研究開発機構(JAXA)
独立行政法人港湾空港技術研究所(PARI)
気象庁気象研究所
国立大学法人京都大学
財団法人日本海洋科学振興財団

4. お問い合わせ先

 漂流予測について

環境省水・大気環境局水環境課海洋環境室
担当:多田、野口
〒100-8975 東京都千代田区霞が関1-2-2
TEL:03-5521-9025
FAX:03-3501-2717

 東日本大震災による洋上漂流物への政府全体の対応について

内閣官房総合海洋政策本部事務局
担当: 熊野、南
〒100-0013  東京都千代田区霞が関3-7-1
TEL:03-6257-1974
FAX:03-3504-8132

添付資料

連絡先
環境省水・大気環境局水環境課海洋環境室
直通   :03-5521-9025
代表   :03-3581-3351
室長   :坂本 幸彦   (内線6630)
室長補佐 :多田 佐和子 (内線6631)
担当   :野口 淳一郎 (内線6633)

Adobe Readerのダウンロード

PDF形式のファイルをご覧いただくためには、Adobe Readerが必要です。Adobe Reader(無償)をダウンロードしてご利用ください。