報道発表資料

この記事を印刷
2014年01月23日
  • 自然環境

生物多様性及び生態系サービスの政府間科学政策プラットフォーム(IPBES)の専門家公募のお知らせ

 生物多様性及び生態系サービスに関する政府間科学政策プラットフォーム(IPBES)より今般、2014年から5年間に実施する「作業計画2014-2018」に貢献できる専門家の推薦要請がありました。
 農林水産省及び環境省では、日本政府を通じて推薦する国内の専門家を公募します。書類の提出締切りは平成26年2月10日(月)午前9時00分(必着)です。

1.専門家の推薦要請の概要

 IPBES第2回総会(平成25年12月、トルコのアンタルヤにて開催)において、2014年から2018年までの5年間にIPBESが実施する18の作業計画が決定されました。この決定を受け設立される3つの作業部会(以下、「タスクフォース」という)と5つの専門家グループに参加する専門家に関し、今般、加盟国等に対し推薦の要請がありました。
 各加盟国等から推薦された専門家については、専門性、経験、学際性、地理性、ジェンダー等に関し全体のバランスを考慮の上、IPBES補助機関(ビューロー、学際的専門家パネル)によって選考されます。
 なお、当該推薦依頼については、加盟国だけでなくIPBESに参加しているステークホルダーに対しても行われており、加盟国からの推薦のほか、各ステークホルダーから事務局に推薦することも可能です。

「ステークホルダー」とは、IPBES作業計画の活動に貢献することができ、その作業計画の成果を活用でき、作業計画の活動への個人の参加を奨励、推進、支援する組織や団体をいいます。

2.推薦対象となるタスクフォースまたは専門家グループの内容

 今回、IPBESから推薦要請のあったタスクフォース、及び専門家グループは以下の8つです。(括弧内の人数は、IPBESで選考される専門家の数)

[1]
能力養成に関するタスクフォース(最大20人)
[2]
先住民及び地域社会の知識体系に関するタスクフォース(最大20人)
[3]
知識データに関するタスクフォース(最大20人)
[4]
専門家グループ「あらゆるスケールの評価実施と統合についてのガイド」(40人)
[5]
執筆専門家グループ「花粉媒介と食料生産に関する評価」(75人)
[6]
スコーピング専門家グループ「生物多様性と生態系サービスのシナリオ
分析とモデリングのための政策立案支援ツールと方法論に関する評価」(70人)
[7]
スコーピング専門家グループ「生物多様性と生態系サービスの価値、評価と会計手法に関する政策立案支援ツールと方法論に関する評価」  (80人)
[8]
専門家グループ「政策立案支援ツールと方法論のカタログ」(40人)
「スコーピング」とは、IPBESがその目的を達成するために必要となる情報、人材、資本、成果物の目的や範囲を定義する過程です。

3.応募方法

 日本政府を通じて推薦を希望する専門家(自薦を含む)については、別添1の公募書式(1ページ)、別添2の簡易履歴書(curriculum vitae 英語版 1ページ)、及び別添3の推薦用紙(黄色で色づけされた箇所 英語版 4ページ以下)に必要事項をご記入のうえ、下記「7.提出書類の送付先」の担当者に平成26年2月10日(月)午前9時00分(必着)までに電子メールにて提出方よろしくお願いします。なお、その際に、電子メールの表題を「IPBESに関わる専門家応募書類(応募者名)」として応募書類の提出であることがわかるようにしてください。
 また、複数のタスクフォース、または専門家グループへの推薦を希望する専門家の方は、希望する各タスクフォース、または専門家グループ毎に必要書類を添付の上、個々にご提出ください。
 応募者の数が多数に及ぶ場合などには推薦者の絞り込みを行うことがあります。推薦や絞り込みの結果についてはご本人あてに連絡いたしますが、その内容については非公開とさせていただきますので、あらかじめご了承ください。

4.今後の予定

2月10日(月):
日本国内における推薦希望者の書類提出締切
日本政府の推薦する専門家リストについては外務省から送付します
2月28日(金):
IPBES事務局への推薦者リストの書類提出締切
3月~4月(予定):
IPBES補助機関における専門家の選考
タスクフォースについては学際的専門家パネル(MEP)とビューローが、また専門家グループについてはMEPが選考します。
5月~7月(予定):
各会合(第1回)の開催
開催地は未定。各会合の概ねの開催時期については「6.関連webサイト」のIPBES議長からの推薦要請文書に記載。
第2回以降の会合開催の時期、回数等については未定。
12月頃:
IPBES第3回総会(ボンにて開催予定)

5.旅費、宿泊費、及び謝金等の便宜の供与について

 会合に出席する際の旅費、宿泊費や執筆その他の専門家の作業に必要となる経費については、原則として自己負担となり謝金等も支給されません。

6.関連webサイト

IPBES議長からの推薦要請(原文)
http://www.ipbes.net/images/Letter%20from%20IPBES%20chair%20following%20IPBES-2.pdf
IPBES第2回総会最終報告(アドバンス版)<平成26年1月20日付>(原文)
http://www.ipbes.net/images/IPBES-2-17%20%20%20-%20%20Advance%20En.pdf
決定については12ページ以降、専門家の選考等については25、33ページ、作業計画の詳細については52ページ以降、タスクフォースの詳細については66ページ以降にそれぞれ関連の記載があります。

7.提出書類の送付先 (※電子メールにてご提出ください。)

環境省自然環境局自然環境計画課生物多様性地球戦略企画室
 担当者:久慈 淳一郎
 E-mail:NBSAP@env.go.jp

<参考>

(1)IPBES(Intergovernmental Science-Policy Platform on Biodiversity and Ecosystem Services)

 生物多様性及び生態系サービスに関する政府間科学政策プラットフォーム(IPBES)は、生物多様性と生態系サービスに関する動向を科学的に評価し、科学と政策のつながりを強化する政府間のプラットフォームとして、2012年4月に設立された組織で、2014年1月現在115か国と20を超えるオブザーバー等が参加しています。科学的評価、能力開発、知見生成、政策立案支援の4つの機能を柱とし、気候変動分野で同様の活動を進めるIPCCの例から、生物多様性版のIPCCと呼ばれることもあります。
 IPBESのwebサイト http://www.ipbes.net/

(2)IPBES補助機関の概要

ビューロー(Bureau): 行政管理機能の監督
構成員は、議長(1名)、副議長(4名)、メンバー(5名)からなる。
学際的な専門家からなるパネル(MEP): 科学的・技術的機能の監督
メンバーは、5地域からなる国連区分より各5名ずつ、計25名からなる。

添付資料

連絡先
環境省自然環境局自然環境計画課生物多様性地球戦略企画室
(代表:03-3581-3351)
(直通:03-5521-8275)
室長 :奥田 直久  (内:6480)
企画官:柴田 泰邦  (内:6488)
専門官:久慈 淳一郎 (内:6485)

Adobe Readerのダウンロード

PDF形式のファイルをご覧いただくためには、Adobe Readerが必要です。Adobe Reader(無償)をダウンロードしてご利用ください。