報道発表資料

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1997年10月29日

近畿自然歩道の路線及び整備計画の決定について

環境庁は、全国で8番目の長距離自然歩道として、「近畿自然歩道」の路線及び整備計画を決定した。

 路線は、福井県、三重県、滋賀県、京都府、大阪府、兵庫県、奈良県、和歌山県及び鳥取県の2府7県にまたがり、路線延長距離は3,258kmとなる。この結果、全国の長距離自然歩道の総延長距離は約2万1千kmに及ぶこととなり、本州、四国、九州における長距離自然歩道のネットワークが完成する。

 本計画においては、平成9~13年度の5箇年度で整備を実施することとしており、これに基づき、関係各府県は今年度より整備に着手する。また、整備費は全体で約48億円となる予定である。
1.長距離自然歩道は、国土を縦断、横断又は循環し、複数の都府県にまたがる歩道で、多くの人々が四季を通じて手軽に楽しくかつ安全に国土のすぐれた風景地等を歩くことにより、沿線の豊かな自然環境や自然景観、さらには歴史や文化に触れ、国土や風土を再認識し、あわせて自然保護に対する意識を高めることを目的としている。
近畿自然歩道の整備は、瀬戸内海から日本海の景観などの多様な自然資源、熊野古道などの旧街道に代表される地域の歴史的・文化的資源等を結ぶ歩道のネットワークを構築するものである。

2.本路線は本州における最後に残された長距離自然歩道であり、本路線が整備されることにより、本州、四国、九州の長距離自然歩道ネットワークが完成する。本路線は大都市圏からのアクセスの良さとも相まって、多くの利用が期待される。

3.路線選定の基本的考え方や全体的なルートの形態等の検討に当たっては、平成7~8年度にかけて、以下の専門家等の意見を聴くとともに、関係府県の協力を得て、資源分布状況及び地元市町村等の意向の把握を含め、路線の選定等に当たって必要な調査を実施した。

  検討委員: 座長 日下部 甲太郎 (財)国立公園協会理事長
    亀山 章 東京農工大学農学部教授
    神坂 次郎 作家
    江橋 慎四郎 (社)日本歩け歩け協会会長
    真木 嘉裕 「歴史街道推進協議会」事務局顧問

4.本路線のうち、国立・国定公園に係る部分については、公園計画の変更が必要となることから、10月29日に開催される自然環境保全審議会に諮問し、答申を得る予定。

(関係する国立・国定公園)
伊勢志摩国立公園 吉野熊野国立公園 瀬戸内海国立公園 山陰海岸国立公園

若狭湾国定公園 室生赤目青山国定公園 明治の森箕面国定公園 金剛生駒紀泉国定公園

高野龍神国定公園



近畿自然歩道整備計画


1.路線
(1)起終点
   起点:福井県敦賀市松島町
   終点:兵庫県南淡町鳥取

(2)延長
   3,257.8Km

(3)主たる経過地
   別添図のとおり

2.整備内容
(1)整備主体
   福井県、三重県、滋賀県、京都府、大阪府、兵庫県、奈良県、和歌山県及び鳥取県

(2)整備年度
   平成9年度から平成13年度(5か年度)

(3)整備内容
   路体(新設及び改良)
   付帯施設(標識類及び路傍休憩地)

添付資料

連絡先
環境庁自然保護局計画課
課 長 鹿野 久男(内線6430)
 審査官 奥田 直久(内線6436)
 夜 間:03-3580-1709