報道発表資料

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2023年03月31日
  • 自然環境

野鳥の高病原性鳥インフルエンザウイルス保有状況調査(定期糞便採取調査)の結果について(令和5年2月分)

環境省では、野鳥における高病原性鳥インフルエンザのサーベイランス(監視・調査)の一環として、全国52か所(各都道府県で1か所以上)で、渡り鳥の渡来初期(10月~12月)を中心に野鳥(ガンカモ類)の糞便を採取し、ウイルスの保有状況を調査(定期糞便採取調査)しています。
令和5年2月に実施した同調査では、高病原性鳥インフルエンザウイルスは確認されませんでした。
なお、今シーズンに採取した糞便のうち、環境中の不純物が混ざっていて解析ができなかった検体を改良した検査方法により再検査したところ、昨年11月に回収されていた1検体より高病原性鳥インフルエンザウイルス(H5亜型)が検出されたとの報告がありましたが、当該検体が採取された地域周辺での死亡野鳥等の陽性事例は確認されていません。
※ 国立環境研究所における検査の精度を高めるために、抽出した核酸溶液をDNA分解酵素で前処理する工程を導入した検査手法
 

詳細情報

  回収日 場所 検体情報 簡易検査 遺伝子検査 野鳥監視
重点区域
都道府県 市町村 検体の種類 鳥種名 回収数 結果判明日 結果 結果判明日 結果 指定日  
解除日
野鳥国内227例目
 
11/25 奈良県 大和郡山市 野鳥糞便 カモ類 1 - - 2/7 H5亜型
高病原性鳥インフルエンザ
- (12/23)

調査の概要

  • 環境省では、都道府県の協力を得て、野鳥が海外から日本に高病原性鳥インフルエンザウイルスを持ち込んだ場合に早期発見すること、野鳥における高病原性鳥インフルエンザウイルスの保有状況を把握することを目的として、野鳥(ガンカモ類)の糞便採取調査を実施しています。
  • 具体的には、全国52か所(各都道府県で1か所以上)で、渡り鳥の渡来初期に当たる時期(10月~12月)を中心に野鳥(ガンカモ類)の糞便を採取し、ウイルスの保有状況を確認する調査を各箇所1回以上実施しています※。
  • 今回の結果は、令和5年2月に実施した調査分となります。今後、令和5年3月の調査結果を公表予定です。

※ 上記の各箇所1回の調査に加え、1月~4月に任意で実施している調査地点があります。

調査内容(令和5年2月分)

4県で380個の糞便を採取(詳細については、別紙参照)

検査結果

 今回採取した糞便について、高病原性鳥インフルエンザウイルスの保有状況を検査した結果、全て陰性でした。

※ 本調査で高病原性鳥インフルエンザウイルスが検出された場合、「野鳥における高病原性鳥インフルエンザに係る対応技術マニュアル」に従って野鳥監視重点区域の指定等の対応を行います。

※ 本調査とは別に環境省が実施している死亡野鳥等調査、環境試料等調査、また、大学・県が独自に実施している糞便採取調査、環境試料等調査において、令和5年2月は計20例の高病原性鳥インフルエンザの発生が確認されました。詳細につきましては、下記環境省のホームページを御覧ください。

解析不可となっていた検体の再検査について

今シーズン採取された一部の糞便について、環境中のDNAが混ざっていたため解析不可となった検体がありました。これら解析不可となっていた67検体について、国立環境研究所で検査の精度を高めるために新たに考案されたDNA分解酵素で前処理を行う検査手法を行うことにより、再検査を実施しました。その結果、昨年11月に回収・検査された1検体より高病原性鳥インフルエンザウイルス(H5亜型)が検出されたとの報告がありました。また、本検体が回収された地域周辺での死亡野鳥等の陽性事例は確認されておらず、他の糞便についても陰性となっています。

参考情報

環境省のホームページでは、高病原性鳥インフルエンザに関する様々な情報を提供しています。
https://www.env.go.jp/nature/dobutsu/bird_flu/index.html

「野鳥における高病原性鳥インフルエンザに係る対応技術マニュアル」
http://www.env.go.jp/nature/dobutsu/bird_flu/manual/pref_0809.html
 

連絡先

環境省自然環境局野生生物課鳥獣保護管理室
代表
03-3581-3351
直通
03-5521-8285
室長
東岡 礼治
室長補佐
村上 靖典
専門官
庄司 亜香音
担当
兼松 賢人

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