自然環境・生物多様性

第63次南極地域観測隊同行日記3

野外調査に行ってきました①

2022131(月)

こんにちは。

202112月29日から202219日の12日間の泊りがけで、野外調査としてラングホブデの袋浦、ラングホブデ氷河に出かけていました。

ラングホブデの袋浦には、アデリーペンギンの集団営巣地(ルッカリー)があり、環境省の調査の一環としてペンギンの死骸をサンプリングしました。ルッカリーには、200羽から300羽程度のアデリーペンギンが営巣していて、極限な環境の南極でたくましく生きるペンギンに感動しました。

アデリーペンギンのルッカリー

アデリーペンギンのルッカリー

また、ラングホブデ氷河では、氷河研究の一環で実施されている氷河の熱水掘削の支援を行いました。主な作業としては、80℃の熱水で氷河を融かしながら孔を掘削し、その孔に氷河の動きを観測するための計測機器を入れるというものです。氷河は予想されていたよりも厚く、550m掘削してようやく底にたどり着きました。自分の足元の下には550mもの分厚い氷があると思うと、南極の雄大さをより実感しました。

ラングホブデ氷河と熱水掘削の様子

ラングホブデ氷河と熱水掘削の様子

ラングホブデ氷河上で2021年の年越し、2022年の新年を迎えました。南極の氷河で年末年始を過ごしたことは、私にとっては一生の思い出になりました。

                                 

掲載協力:国立極地研究所 

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