自然環境・生物多様性

希少種とノネコ・ノラネコ

いま、希少種があぶない!

 ノネコのせいは、人間のせいでした。

 ノネコとは、野生化したネコのこと。

 元々はペットだったネコたちです。

 そんなノネコたちが今、

 日本の希少な動物たちを脅かしています。

 人間が作り出したノネコたちのことを

 私たちは考えなくてはなりません。

ノネコは絶滅が心配される希少種などに、大きな打撃を与えています。

エサとして食べてしまう

アマミノクロウサギやヤンバルクイナなど特定の地域にしか生息していない希少な哺乳類や鳥類などを食べてしまうため、これらの動物たちに深刻な被害を与えています。

繁殖に悪影響を与えてしまう

ウミネコやオオミズナギドリなどの海鳥の巣に侵入し、卵やヒナを食べてしまうため、海鳥たちは安心して卵を産み、ヒナを育てることができません。

野生のヤマネコに悪影響を与えてしまう

エサの奪い合いやなわばり争いなどで、日本に生息するツシマヤマネコやイリオモテヤマネコにネコエイズウイルス等を感染させたり、ケガを負わせたりすることがあります。

ノネコの何が問題なの?

ノネコによる悪影響をうけている 絶滅の危機にある生き物たち
アマミノクロウサギを捕食するノネコ

 希少種を食べてしまうなど、深刻な被害を与えています。
 ノネコは小型哺乳類や鳥類、爬虫類、両生類、昆虫類などさまざまな生き物を食べてしまいます。また、エサとして食べてしまうだけでなく、「遊び」としてのハンティングを行うことも。
 さらに、1頭のメスが生涯に50~150頭も出産可能なため、野外でどんどん増えて希少種に大きな被害を与えています。ノネコは世界や日本の侵略的外来種ワースト100に選ばれています。

ノネコは元々、人間のペットだったネコたちです。

ネコは人間の良きパートナーで、ペットとして飼われています。「ペットを飼う」ということは、そのペットの命を預かるということを忘れてはいけません。ノネコも元々は人間に飼われていたネコたちです。飼い主の都合により捨てられることで生まれてしまう不幸なノネコ。そんなノネコによる希少種の被害は人間の責任です。私たちの努力で、希少種の被害を減らすことができます。

私たちに何ができるの?

飼ったら捨てない

飼い主の無責任な行動が、ネコも野生動物も不幸にします。万が一、飼い続けることが難しくなったら、新たな飼い主を見つけることも飼い主の責任です。また、犬やネコの遺棄は犯罪です。

責任のある飼い方を

室内での飼育に努め、逃げ出さないように飼うことが大切です。また、不妊去勢手術などで繁殖を制限し、みだりに数を増やさないようにしましょう。

飼いネコの身元表示を忘れずに

希少種を絶滅から守るためには、ノネコの捕獲が必要です。ノネコの捕獲を進めるためには、マイクロチップなどによりノネコと飼いネコがきちんと区別できることが重要です。

引き取りに協力を

捕獲されたノネコは新しい飼い主に引き取ってもらうことで再びペットとして暮らすことができます。新しい飼い主になってもらえる人を探しています。

再びペットとして暮らすために

ノネコを一時的に飼い、人になれさせて新しい飼い主に引き取ってもらうまでには多くの時間と労力がかかります。こうした取り組みにご理解とご支援をお願いします。

「希少種とノネコ・ノラネコ」チラシ ダウンロード[PDF 3,195KB]

奄美大島における生態系保全のためのノネコ対策

環境省 沖縄奄美自然環境事務所「野生生物の保護管理」(リンク)

環境省 奄美野生生物保護センター 希少種保護(リンク)

環境省 奄美野生生物保護センター 外来種対策「ノイヌ、ノネコ」(リンク)

『奄美大島における生態系保全のためのノネコ管理計画(2018年~2028年)』[PDF 405KB]

奄美大島における希少種保全に関するQ&A[PDF 208KB]

奄美大島における生態系保全のため捕獲したノネコ譲渡希望者の募集について(奄美市:外部リンク)

奄美大島ねこ対策協議会による『捕獲ネコ譲渡実施要領』[PDF 226KB](令和元年10月23日改定)

【修正版】奄美大島におけるノネコ管理計画ロードマップ[PDF 1.6MB](令和3年3月15日集落地区及び市街地地区表の一部を修正

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