自然環境・生物多様性

レッドリスト・レッドデータブック

レッドリストとは

 環境省レッドリストは、日本に生息又は生育する野生生物を対象に、専門家で構成される検討会において生物学的観点から種の絶滅の危険度を客観的に評価してリストにまとめたものです。
 絶滅危惧種の保存施策は、生物学的知見に立脚し、時機を失うことなく適切に実施する必要があります。このため、環境省では、こうした施策に必要な各種の調査研究を積極的に進め、種の保存法に基づく希少野生動植物種保存基本方針に基づいて、概ね5年ごとにレッドリストを見直しています。
 また、レッドリストに掲載された種の生息状況等を取りまとめ、編纂したレッドデータブックを併せて作成しており、概ね10 年ごとに見直しています。
 レッドリストとレッドデータブックは、捕獲規制等の直接的な法的効力を生むものではありませんが、社会への警鐘として広く情報提供することにより、環境影響評価法に基づく環境アセスメントをはじめ様々な環境政策において基礎資料として活用されており、近年、社会経済活動や関連政策との繋がりがますます深まっています。「種の保存法」との関係では、レッドリスト掲載種の中で特に保護の優先度の高い種から、生息地・生育地の自然的・社会的状況等を踏まえ、同法に基づく国内希少野生動植物種に指定し、個体の譲渡規制、生息地の保護、保護増殖事業の実施など保全のために必要な措置を講じています。

最新のレッドリストについて

 環境省の最新のレッドリストは、「第5次レッドリスト」です。
「第5次レッドリスト」は「レッドリスト作成の手引」に基づき、現在評価作業を進めている最中です。

 レッドリスト作成の手引(令和7年2月27日改訂版)

 第5次レッドリストは、現在のところ植物・菌類のみの公表となっています。
 動物については引き続き第4次レッドリストをご参照ください。

  
 第5次レッドリスト(植物・菌類)の公表について [報道発表:令和7年3月公表]

 環境省では、前回のレッドリストである第4次レッドリスト(レッドデータブック2014及び一部改訂版であるレッドリスト2015~2020を含む)の公表後、令和2年度から第5次レッドリストの作成作業を行ってきました。
 今次レッドリストでは、動物を含む全16の分類群(①哺乳類 ②鳥類 ③爬虫類・両生類 ④淡水魚類 ⑤海水魚類 ⑥サンゴ類 ⑦昆虫類 ⑧甲殻類 ⑨軟体動物 ⑩陸域その他無脊椎動物 ⑪海域その他無脊椎動物 ⑫維管束植物 ⑬蘚苔類 ⑭藻類 ⑮地衣類 ⑯菌類)を対象に評価を進めております。
 評価対象種のうち、水産庁が資源評価を行っている種又は多くの知見を有する種(鯨類を含む海棲ほ乳類、魚類、甲殻類、軟体動物等。海洋生物の希少性評価における基本的事項で定めた種を基本としつつ、水産庁が最新の情勢を踏まえて別途整理・決定の上、水産庁ウェブサイト上に掲載予定。)については、水産庁において、既に行われている資源評価を活用した評価体制を検討し、評価対象種を決定した上で、評価及び公表を行います。

過去のレッドリストについて

 「第4次レッドリスト」以前のこれまでのレッドリスト・レッドデータブックについては、環境省生物多様性センターいきものログサイト内の以下のページで詳しく紹介しています。
 絶滅危惧種情報レッドデータブック・レッドリスト

Q&A

 レッドリスト・レッドデータブックに関する、よくある質問等をまとめました。
 レッドリスト等に関するQ&A