受賞団体の取り組み
平成27年度
各賞のレポート紹介
オオサンショウオ生育の保全について考え実践することを通じて、ふるさとの環境についての「今」(良さと課題)を知り、整理し、ふるさとの未来を創る(課題解決をして、成果を地元の人たちと共有する)意欲と実践力を高めることを目指している。平成27年となる現在は、新4学年児童が、校内の他学年、中学校、町内の大人に向けて研究発表を行い、オオサンショウウオが生きていける環境の保全について考えてくれる人を町内に増やすことに取り組むなど、「多角的に物事を捉えて検討し、解決方法を探る」という姿勢が定着してきている。
コウノトリのえさ場として取り組んできたビオトープに、何らかの原因で入ってしまったアメリカザリガニから水辺の生きものを守り、坂口の生物多様性を守るために活動を行っている。外来種についても勉強し、ビオトープの生きもの調査や捕まえたヤゴやドジョウを近くのビオトープに移動させたり、ビオトープの水を落として石灰をまく作業を行った。また、坂口校の学習発表会でまとめたものを掲示し、たくさんの人に興味を持って見てもらうなど、地域の水環境を守るための活動を地域へと発信している。
校内のビオトープ「いまみ川」「ほたる川」に、ホタルをたくさん飛ばそうと産卵、孵化、幼虫の世話と成虫になるまでの一連の飼育活動を、児童、職員、保護者、地域の住民、市が連携、協力し合って行っている。6年生は、総合学習のテーマに「環境」があり、カワニナを取りに行く可児川の水質調査を行ったり、「ホタル講習会」で飼育の仕方を学ぶ等の活動を行っている。ホタル飼育と環境を関わらせ、ホタルに愛着をもち、「生き物を大切にする心」、「ホタルの生きる自然環境を大切にする態度」を身に付けることを目的とし、児童が主体的に活動を企画し、情報発信を行うことで地域とのつながりを育んでいる。
「なぜ、小垣江にはホタルが自生できないのか」「ホタルが育つ環境にしなくてはいけないのでは?」という子どもたちの素朴な疑問を背景に、6年前からホタル活動を通して、小垣江の環境を考え、実践するという「ホタレンジャー活動」を行っている。毎年、子どもたちは、自分たちで、小垣江公園や折戸川の調査活動をして現状を分析し、そこから自分たちでできることを考え、主体的に実践している。年度末には、その活動のまとめとして、地域に新聞を発行するなどの、活動報告をしている。
菊池市教育委員会から「ホタル王国プロジェクト」の2年間の研究指定を受けたことをきっかけとして取り組みはじめた。ホタルを孵化させ、学校近くの菊池川より引き入れた井手に幼虫の放流を行い、カワニナを育てる活動を行っている。またホタルを放流した井手の水質が気になった子どもたちは、水生生物調査や毎月水質検査を行い、経過を観察するとともに水質をいかにすれば生き物が住みやすくなるのかを考えていくなど、自らが疑問に思ったことを調べ・行動することで多くの出会いを生んでいる。