環境省
VOLUME.65
2018年7月号

CASE02 チーム美らサンゴ

美しいサンゴの海を
復活させたい

チーム美らサンゴは、参加企業と地元関係者が協力しながら、
沖縄・恩納村の海でサンゴの再生に取り組んでいます。

美しいサンゴの海を復活させたい

植え付けプログラムでは、養殖サンゴの断片を専用の台に針金で固定する苗作りを体験。参加者ダイバーは、あらかじめ岩に空けておいた穴に苗を植える。

みんなで協力して養殖サンゴを植え付け

恩納村は、国内外から観光客が訪れる人気のビーチリゾート地。観光資源であり、大切な漁業資源でもあるサンゴ礁を守るため、2004年から活動しているのが、チーム美らサンゴだ。現在は、沖縄県内外の企業19社が活動資金を提供し、チームを運営。また、各社が啓発活動を行い、全国から広く参加者を集めている。植え付けの準備や植え付けた後のサンゴの管理は、サンゴの養殖を手掛けている恩納村漁業協同組合や地元のダイビングサービスなどとタッグを組み、委託している。

 活動の中心は、サンゴの植え付けプログラム。ダイビングのライセンスを持つ人は、海に潜って岩にサンゴの苗を植え付け、ライセンスのない人はノンダイバー向けのプログラムに参加し、養殖されたサンゴから植え付け用の苗を作り、ダイバーの作業の様子をシュノーケリングで観察する。リピーターも多く、ノンダイバーとして参加した人が、活動をきっかけにライセンスを取り、後にダイバーとして参加するケースも多いそう。近年サンゴの白化が大きく報じられたこともあり、活動に寄せられる寄付の件数も増加している。2017年度末までにプログラムに参加した人は延べ3,207人、植え付けたサンゴは8,906本に上る。

 参加企業、地元関係者、参加者が、「サンゴを守る」という一つの目的に向かって協力し、参加者は、サンゴを通じて環境保全への意識が高まっていく。チーム美らサンゴの活動は、着実に成果を上げている。

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