写真:京都御苑

 京都御苑は、京都御所、京都仙洞御所を囲む面積約65haの公園で、いつでも自由に入ることができます。東西約700m、南北約1,300mの広大な敷地は、江戸時代には140もの宮家や公家の邸宅が立ち並んでいた場所でした。


 明治になって都が東京に移った後、これらの邸宅が取り除かれて、皇宮付属地として整備された所が、戦後、国民公園として開放されました。外周を石積み土塁で囲まれ、9ヶ所の御門と6ヶ所の切り通しから入る苑内には、御所をはじめ九條池や拾翠亭などの歴史的遺構、母と子の森や出水の小川などの自然とのふれあいの場、テニスコート、グラウンドなどの運動施設などがあります。


 約5万本といわれる樹木が生育し、御所周辺の由緒ある景観を維持する庭園としての機能はもちろん、散策や休養、自然や歴史とのふれあい、スポーツなど、古都京都の中心部に位置する広大な緑の空間として重要な役割を担っています。