放射線による健康影響等に関する統一的な基礎資料
(平成30年度版、 HTML形式)

第8章 食品中の放射性物質
8.1 食品中の放射性物質対策

食品健康影響評価の基礎

食品健康影響評価の基礎
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この図では、食品健康影響の評価の基礎になった疫学データが示されています。
インドの自然放射線量が高い地域で500ミリシーベルトを超えた人でも発がんリスクの増加がみられなかったという報告があります(上巻P121「低線量率長期被ばくの影響」)。
また、広島・長崎の被ばく者のデータでは、白血病による死亡のリスクに関して、200ミリシーベルト以上ではリスクが上昇しているけれども、200ミリシーベルト未満では被ばくした集団と被ばくしていない集団との間に統計学的に有意な差がみられなかったという報告もあります(上巻P116「白血病の発症リスク」)。
さらに、同じ被ばく者のデータを解析した別の報告では、ゼロから125ミリシーベルトの集団では、被ばく線量が増すとがんによる死亡のリスクも大きくなるということが統計的に確かめられました。しかし、ゼロから100ミリシーベルトの集団では線量とがんによる死亡リスクとの間では、統計的な有意差は確かめられませんでした。こうしたデータを基に、食品健康影響の評価結果は示されました。

本資料への収録日:平成25年3月31日

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