放射線による健康影響等に関する統一的な基礎資料
(平成28年度版、 HTML形式)

第9章 事故からの回復に向けた取組
9.1 除染

除染とは?

除染とは?
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東京電力福島第一原子力発電所事故により、大気中に放出された放射性物質が、雨等により地上に降下し、広範囲の地域にわたって建造物、土壌更には草木等に付着しました。そこで、除染によりそれらの放射性物質を取り除く等して、追加被ばく線量の低減化を図っています。
その方法には、放射性物質を、「取り除く」、「遮(さえぎ)る」、「遠ざける」の3つの方法があります。これらの方法を組み合わせて効率的な追加被ばく線量の低減化が図られます。
1つ目の方法は、放射性物質が付着した表土の削り取り、枝葉や落ち葉の除去、建物表面の洗浄といったもので、放射性物質を生活圏から取り除くという方法です。
2つ目の方法は、放射性物質を土等で覆うことです。こうすることで放射線を遮ることができ、結果として空間線量や被ばく線量を下げることができます。
3つ目の方法は、放射線の強さが放射性物質から離れるほど弱くなる(距離の2乗に反比例します)ことを利用します(上巻P48、「外部被ばく線量の特徴」)。
放射性物質を人から遠ざければ、人への被ばく線量を下げることができるので、立ち入り禁止という措置を採ることが考えられます。現在はこのような方法を組み合わせて、追加被ばく線量の低減のための取組が進められています。
(関連ページ:上巻P164、「外部被ばくの低減三原則」

本資料への収録日:平成25年3月31日

改訂日:平成28年1月18日

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