放射線による健康影響等に関する統一的な基礎資料
(平成28年度版、 HTML形式)

第7章 環境モニタリング
7.2 放射性セシウムと放射性ヨウ素の沈着状況

ヨウ素131(福島県東部)

ヨウ素131(福島県東部)
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事故から3か月後の平成23年6月に行われた国の土壌に関する調査では、東京電力福島第一原子力発電所から80km圏内で採取された土壌試料について、ヨウ素131(I-131)の分析が行われました。セシウムの沈着量が高い地域が、東京電力福島第一原子力発電所から北西に帯状となっているのに比べ、ヨウ素131(I-131)の沈着量の高い地域は、東京電力福島第一原子力発電所から南の方向にも広がっています。このように、地域によって、放射性セシウムと放射性ヨウ素が異なる比率で地表面に沈着している理由としては、放射性プルームが放出された時期の違いによりヨウ素131とセシウム137の比率が異なっていることによります。また、南方へ流れたプルーム中のセシウム137に対するヨウ素131の放出量の比率が相対的に多かったとする考察や、地域により沈着の仕方が異なり北方で降雨沈着が顕著であったため、北方で土壌に沈着したセシウム137の放射能濃度が増えたとする考察等が示されています。

本資料への収録日:平成25年3月31日

改訂日:平成29年3月31日

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