保健・化学物質対策

化学物質、廃棄物及び汚染に関する政府間科学・政策パネル(ISP-CWP)

 2025年6月19日・20日に、化学物質・廃棄物の適正管理と汚染防止に関する科学・政策パネル設立に向けた政府間会合がウルグアイ東方共和国のプンタデルエステにおいて開催され、新たなパネル「化学物質、廃棄物及び汚染に関する政府間科学・政策パネル(ISP-CWP: Intergovernmental Science-policy Panel on Chemicals, Waste and Pollution)」が設立されました。
 本パネルは、気候変動分野でのIPCC(気候変動に関する政府間パネル)や生物多様性分野でのIPBES(生物多様性及び生態系サービスに関する政府間科学政策プラットフォーム)に続く、化学物質・廃棄物・汚染分野の新たな政府間科学・政策パネルとなります。

ISP-CWP設立の背景・経緯

 2022年2~3月にケニア共和国・ナイロビで開催された第5回国連環境総会再開セッション(UNEA5.2)において、スイス連邦等が提出した決議案を基にした「化学物質・廃棄物の適正管理への更なる貢献及び汚染の防止のための科学・政策パネル」の設立に向けて、公開作業部会を設置し、2024年末までの議論完了を目標として検討を進めることを含む決議(UNEA5/8)が採択されました。また、公開作業部会における設立提案の最終化を受けて、国連環境計画(UNEP)事務局長は本パネルの設立を検討するための政府間会合を開催することとされました。
 これまで開催された公開作業部会では、事務局が作成した提案草案をたたき台として、議論がなされてきました。2024年6月に開催された第3回公開作業部会(OEWG3)では設立提案は最終化されず、設立は持ち越しになりました。
 2025年6月19日及び20日にウルグアイ東方共和国のプンタデルエステにおいて開催された政府間会合においては、直前に開催された第3回公開作業部会再開会合(OEWG3.2)における設立提案の最終化を受けて議論が行われ、新たなパネル「化学物質、廃棄物及び汚染に関する政府間科学・政策パネル(ISP-CWP: Intergovernmental Science-policy Panel on Chemicals, Waste and Pollution)」が設立されました。