環境省大気環境・自動車対策黄砂過去の黄砂飛来状況2001年以降の主な黄砂現象の紹介

2006年の黄砂概況

 2006年は黄砂が比較的多く、特に北京では高い頻度で黄砂が観測された。中でも特異な事例は、4月17日で、夜間の数時間の間に大量の砂が北京に降下した。写真は砂が積もった車の様子である。ライダーデータと化学輸送モデルCFORSを用いた解析では、この事例の発生源は内モンゴルで、砂塵が北京周辺に到達する時間に上空の風速が急に弱まったため、大量の砂塵が降下したと推定される。黄砂現象では強風域の移動に伴って、上空の砂塵が輸送されるとともに、砂塵が巻き上げられる領域も移動するため、実際に降下した砂塵の起源を特定することは容易ではない。北京の事例についても、砂塵は北京周辺から発生したという議論もあるが、現象の規模や風速の分布から、砂塵は内モンゴルから輸送されたと考えるのが妥当である。


図 2006年4月17日の未明に北京に降った砂塵((独)国立環境研究所提供)

 2006年は日本でも高い頻度で黄砂が観測された。4月8日の事例では、ゴビ砂漠からストレートに近畿、中部、関東地方に輸送されている。北京ではこれに対応する黄砂現象が顕著に見られず、輸送経路が北京の東側にあったと考えられる。