報道発表資料

平成23年3月15日
水・土壌
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平成22年度「日本モデル環境対策技術等の国際展開」事業に係る第5回日越合同政策検討会の開催結果について(お知らせ)

 3月9日(水)に、平成22年度「日本モデル環境対策技術等の国際展開」事業に係る第5回日越合同政策検討会(非公開)が、下記のとおり開催されました。

1.経緯

 アジア諸国においては、著しい経済成長を遂げる中、大気汚染、水質汚濁や温室効果ガスの排出等の環境問題が深刻化しています。アジア諸国と密接な関係を有する我が国は、アジア諸国がこれらの環境問題に対処し、持続可能な経済発展を実現するため、国際協力のさらなる展開が求められています。
 このため、平成20年6月に環境省では、「クリーンアジア・イニシアティブ」を提唱し、我が国の公害克服の経験をもとに、環境対策、測定技術、規制体系、人材育成などをパッケージにして普及・展開し、低炭素型・低公害型社会へ誘導するための施策等を進めることとしています。
 また、本年6月に閣議決定した「新成長戦略」において、「日本の『安全・安心』等の制度のアジア展開」、「日本の『安全・安心』等の技術のアジアそして世界への普及」が掲げられているところです。
 環境省では、昨年度から「日本モデル環境対策技術等の国際展開」事業を開始しており、制度や人材とパッケージで我が国の環境汚染対策や環境測定の技術を戦略的・体系的に普及・展開させていくための方策についての検討を実施しております。
 対象国のひとつであるベトナム国とは、昨年度に引き続き協力事業を実施しており、今年度の共同政策研究の結果報告並びに来年度の協力方針・内容の議論のため、この度、標記のとおり、今年度最後となる第5回日越合同政策検討会を開催いたしました。

2.概要

(1)
開催日時
 平成23年3月9日(水) 8:30〜13:00
(2)
開催場所
 (社)海外環境協力センター 会議室
 東京都港区芝公園3−1−8 芝公園アネックス7階
 TEL 03−5472−0144
(3)
主な出席者
(ベトナム側)
PHAM Van Loi
天然資源環境省 環境総局 環境管理科学院 院長
DANG Van Loi
天然資源環境省 環境総局 公害防止部 副部長
NGUYEN Duy Hung
天然資源環境省 科学技術部 副部長
TRAN Thi Minh Huong
タイグエン省 天然資源環境部 副部長
 ほか、天然資源環境省、天然資源環境省環境総局環境管理科学院の専門家
(日本側)
岩田 剛和
環境省 水・大気環境局 総務課 環境管理技術室 室長
 ほか、環境省、(社)海外環境協力センター、(株)エックス都市研究所の専門家
(4)
この会合は非公開で行われました。

3.会合結果

(1)今年度の共同政策研究の成果報告

ベトナムにおける都市環境管理政策に焦点を当て、中央政府各省庁・地方政府各部門の役割や相互の関係について現状を整理し、環境管理の実施に当たっての問題点を分析するとともに、これを解決するための行政組織及び法令の見直し・改善の方向性を検討した結果がベトナム側から報告された。
特に排水課徴金制度について、諸外国における経験やベトナムの制度の問題点を分析し、ベトナムの制度の改善の方向性について検討した結果がベトナム側から報告され、また、日本側からは、ベトナムの排水課徴金制度の地域による運用状況の違いに着目し、制度の実効性を向上させるために、「パッケージ」施策の観点から、制度の環境管理政策における位置づけの明確化、関係行政機関の連携や執行能力の強化、市民や産業界の意識啓発など、全体メカニズムの改善の方向性について提案がなされた。
これらの成果は、今後発足する新政権のもとでの各省庁等の組織見直しや2005年環境保護法の全面見直し、排水課徴金制度については、年内に予定される制度改正に向け、天然資源環境省における検討作業に活用されることがベトナム側から表明された。

(2)フィールドスタディの結果報告

日本側から、タイグエン省の製紙工場とビール工場の現地調査結果を踏まえ、これらの工場に適用可能なより効果の高い排水処理技術やモニタリング機器について、複数の案を提示し、それぞれの特徴、汚染物質排出削減効果、想定コストの試算を示すとともに、生産工程や設備維持管理の改善も含めた、生産性や品質の向上と排水処理負荷軽減・排出削減のための方策を提示した。
ベトナムで検討中の環境技術実証(ETV)制度について、日本側から、評価すべき項目ごとの具体的視点についての提案、特に汚染物質削減効果については、原水・排水の量や排水処理負荷及びその変動が把握されているか、それに応じた設備の設計がされ、性能保証がなされているかなど、日本の排水処理技術の経験も踏まえた提案がなされた。また、ETV制度を環境対策技術普及のための全体メカニズムの改善を図る中で有効に機能させていくために、「パッケージ」施策の観点から、技術情報の地方政府・企業等への提供、資金的支援等の優遇措置の適用、地方政府の企業に対する事前の設備審査や事後の立入検査等における技術指導の強化、サプライチェーンを活用した企業間の技術指導の促進、関連する地方政府や企業の人材育成、技術サービスプロバイダの育成などの必要性が報告された。
ベトナム側から、ETV制度は今年7月をめどにガイドライン化する予定であり、日本側からの提案を参考として検討作業を進めていくことが表明された。

(3)次年度の協力内容協議

 日本側の上記提案内容に基づき、タイグエン省をモデルとして、今後ガイドライン化されるETV制度の運用を含め、環境対策技術の普及のための「パッケージ」施策の構築、それらの施策を機能させていくための地方政府・企業のキャパシティビルディングに関する調査を行うこと、ベトナム側の政策研究結果を踏まえた制度改善の具体化に関する調査を行うこと等について協議を行い、概ね合意するとともに、詳細は引き続き詰めていくこととなった。

連絡先
環境省水・大気環境局総務課環境管理技術室
直通:03-5521-8297
代表:03-3581-3351
室長:岩田 剛和(内線6550)
補佐:高野 厚(内線6551)
担当:重松 賢行(内線6557)

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