放射線による健康影響等に関する
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⑥ 食品健康影響の評価の基礎となった疫学データ

食品中の放射性物質の基準値は、食品健康影響評価結果を踏まえて検討されました。食品の健康影響の評価の基礎となった疫学データとして、以下のものがあります。

食品健康影響調査の基礎

インドの自然放射線量が高い(累積線量500ミリシーベルト強※1)地域で発がんリスクの増加が見られなかった報告

広島・長崎の被ばく者のデータでは、白血病による死亡のリスクに関して、200ミリシーベルト以上ではリスクが上昇しているけれども、200ミリシーベルト未満では被ばくした集団と被ばくしていない集団との間に統計学的に有意な差がみられなかったという報告もあります。

(Shimizu et al. 1988 広島・長崎の被ばく者におけるデータ)

※1 被ばくした放射線がβ線又はγ線だったと仮定して、放射線荷重係数1を乗じた

白血病による死亡のリスクの図

さらに、同じ被ばく者のデータを解析した別の報告では、ゼロから125ミリシーベルトの集団では、被ばく線量が増すとがんによる死亡のリスクも大きくなるということが統計的に確かめられました。しかし、ゼロから100ミリシーベルトの集団では線量とがんによる死亡リスクとの間では、統計的な有意差は確かめられませんでした。

※2 対象は、固形がん全体
(Preston et al. 2003 広島・長崎の被ばく者におけるデータ)

がん※2による死亡リスクの図

各評価の詳細は令和4年度版 下巻56ページを参照

Q&A
「食品からの被ばくにより健康へ影響が見られるのは、どの程度の被ばく線量と考えられていますか。」