海洋プラスチックごみのモニタリング手法調和とデータ整備

漂流マイクロプラスチックのモニタリング手法調和のためのガイドライン

これまで、海洋表層に漂流するマイクロプラスチックの調査は、その目的に応じて異なる手法が取られていたため、データの比較が困難でした。そのため、モニタリング手法の調和(モニタリング結果を比較可能にすること)が重要な課題として認識されていました。
 そこで、環境省ではサンプリングと分析の手法を比較する実証事業を実施し、国内外の専門家による議論を経て、2019年5月に「漂流マイクロプラスチックのモニタリング手法調和ガイドライン」(Guidelines for Harmonizing Ocean Surface Microplastic Monitoring Methods(以下「ガイドライン」という。)) の初版を公開し、2020年と2023年に改定しています。

- ガイドラインの改訂
 従来のモニタリングでは大型の観測船を用いることが一般的でしたが、大型の研究船は数が限られる上に費用もかかることから、モニタリングを広く実施することは困難でした。また、魚卵やプランクトンなどの浮遊物が多い海域では、ネットが詰まりやすいため対策が必要であったところ、小型船や魚卵やプランクトンなどの浮遊物が多い海域でのモニタリングにも適用できるよう、調和ガイドラインの改訂を実施し2020年6月に公開しました。
 また、令和5年には、フェレー径*の定義を見直すとともに、「Fundamental data items」の定義を見直し、今後更なるモニタリングデータの蓄積を進めていくため、最低限必要なデータ項目の明確化等を行いました。
*フェレー径:ある図形に外接する長方形の縦および横の長さ(別名:射影幅)

【ガイドライン関連資料】
【関連情報】