中央環境審議会循環型社会部会廃棄物処理制度小委員会(第10回)
開催日時
令和8年7月27日(月) 14:30~16:00
開催場所
対面会議:新東京ビル 7 階 セミナールーム E・F
Web会議:Microsoft Teams使用
※本小委員会は、動画チャンネルでライブ配信を行います。
傍聴希望の方は以下のURLから御覧ください。
【環境省環境再生・資源循環局 YouTubeチャンネル】
https://youtube.com/live/Ce6PM_EfBR4?feature=share
議題
(1)廃棄物処理法等改正、PCB 特措法及び JESCO 法改正について
(2)その他
(2)その他
議事次第
資料一覧
議事録
午後14時30分 開会
〇廃棄物規制担当参事官 ただいまより第10回廃棄物処理制度小委員会を開催いたします。
進行を務めます、廃棄物規制担当参事官の大川と申します。よろしくお願いいたします。委員の皆様におかれましては、御多忙のところ御出席いただき、誠にありがとうございます。
本日は、会場とWeb会議システムによるハイブリッド方式で開催しております。会議運営についてお願いがございます。御発言いただく際にのみ音声をオンとし、それ以外の時間はミュートにしていただきますようお願いいたします。また、ビデオは御発言の際のみオンにしてください。御発言の際は、挙手又は挙手ボタンでお知らせいただき、委員長からの指名を受けてから御発言をお願いいたします。Web会議システムで御参加の皆様におかれましては、会場の声が聞こえにくいなど不都合がございましたら、チャット機能でお知らせください。会議の模様は、環境省YouTubeにて同時配信・公開しております。
まず、開催にあたり、環境省環境再生・資源循環局長の角倉より一言御挨拶申し上げます。
〇環境再生・資源循環局長 皆様、こんにちは。環境省環境再生・資源循環局長を務めております角倉でございます。委員の先生方には、日頃より資源循環行政にお力添えをいただいておりますとともに、本日は御多忙のところ本小委員会に御参画いただき、ありがとうございます。
本委員会において本年初めに意見具申をいただいたことを踏まえ、先の特別国会において、廃棄物処理法等の一部を改正する法律案、及びPCB特措法及びJESCO法を改正する法律案の二法案を提出いたしました。その後の国会審議を経て、衆議院・参議院ともに賛成多数で可決され、両法律案とも本年6月に無事成立いたしました。
これまでの委員の皆様方の御尽力、御審議いただいた結果を踏まえ、法律を国会で成立させていただくことができました。改めて委員の皆様方に厚く御礼を申し上げます。
これらの改正法は無事成立いたしましたが、今後はこれらの法律の着実かつ適正な執行が重要になってまいります。着実な執行に向けて、本小委員会における委員の先生方の御意見をしっかり承りながら検討を進めてまいりたいと考えておりますので、引き続き御指導、御助言を賜りますよう、どうかよろしくお願いいたします。
〇廃棄物規制担当参事官 次に、定足数の確認をいたします。本日は委員総数19名のところ、11名の委員に御出席いただき、小委員会として成立しておりますことを御報告いたします。なお、織委員、金澤委員、木村委員、酒井委員、曽根川委員、三井委員、室石委員はオンラインにて御参加いただいております。
続きまして、資料の確認でございます。資料1、参考資料1及び2でございます。資料は事務局で画面に投影いたしますが、必要に応じてあらかじめお送りしたファイルを御覧ください。
冒頭のカメラ撮りはここまでとさせていただきます。メディアの皆様は、引き続き傍聴される方を除き、御退出をお願いいたします。
それでは、以降の進行は大塚委員長にお願いしたいと思います。大塚委員長、よろしくお願いいたします。
〇大塚委員長 本日はよろしくお願いいたします。まず事務局から、本日の議事につきまして簡単に御説明をお願いいたします。
〇廃棄物規制担当参事官 前回までの本小委員会において議論いただき、取りまとめていただいた意見具申を踏まえ、政府では廃棄物処理法等改正法案とPCB特措法及びJESCO法改正法案の二つの法案を特別国会に提出いたしました。国会で審議、成立した法律について、委員の皆様に御報告させていただくとともに、施行に向けての今後の予定について御説明させていただきます。
〇大塚委員長 ありがとうございます。それでは議題1「廃棄物処理法等改正、PCB特措法及びJESCO法改正について」につきまして、事務局から御説明をお願いいたします。
〇資源循環制度企画官 環境省、山田でございます。資料1に基づき、事務局より御説明させていただきます。資料1は「廃棄物処理法等改正・PCB特措法及びJESCO法改正 概要資料」でございます。
まず概要として、「今後の廃棄物処理制度のあり方について」の意見具申がございます。こちらは本小委員会において取りまとめていただいたものであり、具体的な内容は参考資料に記載しております。
本小委員会は計9回開催され、1. 不適正スクラップヤード問題への対応、2. 処理期限以降に覚知されたPCB廃棄物の適正処理の確保の仕組み、3. 災害廃棄物の適正かつ円滑・迅速な処理に関する制度の点検・見直し、について検討を重ね、意見具申として取りまとめていただきました。この意見具申に基づき法制度を改正し、今回、国会で成立したものでございます。
続きまして、個別の内容について御説明いたします。まず廃棄物処理法等の改正について、資料1の3ページを御覧ください。廃棄物処理法等改正の概要として、意見具申をいただいた項目のうち「スクラップヤードへの規制強化」と「災害廃棄物処理の推進」の大きく二点について、廃棄物処理法の改正で措置しております。個別の内容は次ページ以降で御説明いたします。
まず、資料1の4ページ目、スクラップヤードへの規制強化についてです。改正の背景として、第一に、不適正スクラップヤードに起因する環境汚染の未然防止対策が社会的にも問題となってきたこと、第二に、不適正スクラップヤードは環境対策が不十分な分コストを抑えられるため、適正なスクラップヤードとの公正な競争が妨げられており、その解消が必要であること、が挙げられます。こうしたことを踏まえ、循環資源の回収拡大や国外流出の抑制を図ることは、経済安全保障の確保にも資するものと整理しております。環境省の調査では、把握している事業場4,625件のうち275件で何らかの環境上の支障が生じていること、また自治体において条例制定の動きが相次いでいることを背景として記載しております。
続いて、資料1の5ページ目ですが、改正の内容としては、まず法の目的に、有価物である「要適正再生使用済金属・プラスチック物品」を追加し、廃棄物処理法の中でこの使用済物品を新たに対象とすることを明記しております。また、使用済物品の定義を法律に規定しております。使用を終了し収集された物品で、その全部又は一部が金属又はプラスチックからなるものを「使用済金属・プラスチック物品」とし、そのうち適正な再生及び再生のために行う保管を要するものを「要適正再生使用済金属・プラスチック物品」と定義しております。具体的には、使用済家電、使用済基板、金属スクラップ、使用済プラスチックなどを想定しております。
意見具申の中でも、定義を包括的にする方向性について議論をいただいたところであり、これまでの有害使用済機器のように特定の物品に限定するのではなく、素材に着目した包括的な規定としております。これらの物品は、本来の用途を終了し資源としての価値のみがあることから、破損や浸水等を考慮せずぞんざいに扱われる性格を有しており、包括的に規制の網をかけることで生活環境保全上の支障を未然に防止することとしております。
資料1の6ページ目、使用済物品に係る許可制について、これまでの有害使用済機器保管等届出制度を廃止し、都道府県知事の許可制といたしました。本小委員会でも、届出制・登録制・許可制のいずれが適切か議論をいただいたところですが、最終的に意見具申のとおり許可制という形で法律に位置づけております。適正に保管又は再生の事業を行える経理的基礎・技術的基礎等を有する者に事業の許可を与える事前審査制度としております。
対象事業は「保管」と「再生」であり、それぞれの業態に応じて許可を取得いただく形になります。許可を要しない者として、事業場の面積が一定以下の事業者、国・自治体など適正かつ確実に行うことができる者、完成品の製造工程(製鉄・精錬等)の一部として再生を行う者を措置しております。
続いて、資料1の7ページ目でございます。スクラップヤードで求められる保管基準・再生基準のイメージとして、法律ではここまで詳細には規定しておりませんが、今後定める政省令の中で、保管物の高さの制限、飛散・流出の防止措置等を検討していくこととしております。これらについては、別途、技術検討会を開催し、検討していく予定です。
次に、資料1の8ページ目、廃棄物処理業者や各種リサイクル法の認可事業者への許可みなしについてです。今回、有価物である使用済物品を再生等する場合には新たに許可が必要となる制度になりますが、既存の廃棄物処理業者や各種リサイクル法の許認可事業者については許可事業者とみなすこととしております。したがって、こうした事業者が使用済物品の再生等を行う場合には、改めて許可を要しません。一方で、保管基準・再生基準等の遵守義務は課されますので、これらを遵守いただく必要がございます。
資料1の9ページ目、環境汚染のおそれのある使用済金属・プラスチック物品の輸出確認についてです。バーゼル法で定める特定有害廃棄物等に該当するものについては、その再生をなるべく国内において適正に行わなければならないとする国内再生原則を措置しました。その上で、こうした物品を輸出しようとする者は、環境大臣の確認を受けなければならないこととしております。これまで課題となっていた使用済鉛蓄電池、電子スクラップ、基準未達の使用済プラスチック等の環境汚染のおそれのある物品について輸出確認の仕組みを措置したものです。また、無確認輸出は罰則の対象となるとともに、未遂罪・予備罪についても措置しております。
続きまして、資料1の10ページ目、生活環境保全上の支障が生じた場合の措置についてです。許可業者が基準に違反した場合には、事業停止命令、措置命令、改善命令等の措置がなされるとともに、無許可営業や無確認輸出等の違反には廃棄物と同等の罰則を措置しております。
以上がスクラップヤード規制の強化について、でございます。
続いて、資料1の11ページ目です。災害廃棄物処理の推進関係について御説明いたします。本小委員会でも様々な御意見をいただきながら課題を整理してまいりました。第一に平時の備えとしての計画策定、第二に既存の民間処理施設の活用、第三に平時・発災時における災害廃棄物対応を進めるための自治体のマンパワー・ノウハウ不足への支援体制構築、という課題を整理いただいたところです。
これらの課題を踏まえ、資料1の12ページ目を御覧ください。災害廃棄物処理に関する協定の締結、及び計画の記載事項の追加について措置しております。都道府県及び市町村は、廃棄物処理業者等との間で非常災害廃棄物処理に関する協定を締結するよう努めなければならないこととし、これは努力義務としております。また、市町村が定める一般廃棄物処理計画の記載事項に、非常災害時における一般廃棄物の適正な処理等に関する施策に関する事項を追加することとしております。具体的には、一般廃棄物処理計画の項目として非常災害時の事項を追加したものです。本小委員会の議論の中でも、市町村の負担軽減について議論がなされたところであり、地域防災計画等のほかの計画との一体的な策定や柔軟な制度運用となるよう、周知に努めてまいります。
続きまして、資料1の13ページ目、協定の締結事項については、今後省令改正で定めていく内容となっております。自治体と民間事業者・処理業者団体との間で協定を締結するにあたり、協定において定める事項を省令で定めることとしており、参加者の氏名・名称、処理の内容、費用負担、期間等を規定する予定です。現在パブリックコメントを実施しており、今後施行に向けた準備を進めてまいります。
次に、資料1の14ページ目、災害廃棄物処理の再々委託に関する規定整備についてです。これまで災害時においては再委託までは可能となっておりましたが、被害が大きい場合には、隣県の処理業者に委託するような場合も想定されるため、再々委託についても規定を設けることとしております。こうした委託関係は廃棄物の処理責任の所在を不明確にするため、通常は厳しく制限しておりますが、今回は非常災害時において、一般廃棄物処理計画に従って委託する場合に限り、再々委託を認めることとしております。
資料1の15ページ目、災害廃棄物処理の再々委託に係る基準について、政令で規定する委託基準を適用することとしております。
次に、資料1の16ページ目、非常災害に係る一般廃棄物処理施設の設置の特例について、現行制度では、災害廃棄物を処理する一般廃棄物処理施設を設置する場合は許可制となっておりますが、災害時に設置する場合は届出で足りることとされています。今回、災害時に生活環境の保全上の支障が生ずるおそれの少ない施設を設置する場合には、生活環境影響調査を省略可能とし、届出のみで設置できることとしております。対象施設としては、繊維くずの破砕施設、石膏ボードの破砕施設等を想定しております。
資料1の17ページ目についてです。こちらも、具体的な設備については、施行令にて規定予定であり、現状は案としての提示となりますが、政令で定める生活環境の保全上の支障が生ずるおそれの少ない一般廃棄物処理施設として、廃畳、廃瓦、廃石膏ボードその他非常災害により損壊した建物において生ずるこれらに類する非常災害廃棄物を処理するものとして、下部に記載されているような施設を想定しております。例えば、産業廃棄物処理施設で処理する場合、施設の設置許可は不要なので、生活環境影響調査を省略しても問題ないということとなります。
続いて、資料1の18ページ目、非常災害に係る最終処分場の指定についてです。都道府県知事は、一般廃棄物の最終処分場等であって基準に適合すると認められるものの設置者を、申請に基づき非常災害廃棄物最終処分場の設置者として指定することができることとし、指定された設置者は、非常災害廃棄物の処分の委託を求められた場合、正当な理由がある場合を除き当該委託を受けなければならないこととしております。埋め立てざるを得ない災害廃棄物が発生することから、平時から最終処分場を確保する観点で、この指定制度を設けたものです。指定の際には、処分場のある市町村にも指定した旨を通知することとしており、発災時に委託する際の通知については、平時の通知と重複するため、不要とする方向で、政令において検討しております。
続きまして、資料1の19ページ目を御覧ください。最終処分場の指定に係る各種規定について、政令において、指定の更新期間は5年とする予定です。また省令において、指定制度に係る申請書の記載事項・添付書類、技術上の基準、能力の基準を定めることとしており、申請書の記載事項としては、残余容量や非常災害廃棄物の埋立処分に供される容量等を記載いただくことで想定しております。
資料1の20ページ目、産業廃棄物処理施設の設置者に係る一般廃棄物処理施設の設置の特例の追加についてです。現行では、産業廃棄物処理施設の設置者が法第15条の2の5第1項に基づく都道府県知事へ届出を行うことで、当該施設を一般廃棄物処理施設として設置できることとなっておりますが、安定型最終処分場についてはこの対象になっておりませんでした。一方で、災害廃棄物として発生する廃プラスチック等の安定型産業廃棄物についても、平時のうちから受入の準備をしておく観点から、安定型最終処分場についても届出の対象施設として追加することを検討しております。これは省令改正で対応する予定です。
次に、資料1の21ページ目です。国は、非常災害廃棄物の適正な処理の円滑かつ迅速な実施に関する情報・技術的知識の提供並びに調査研究及び技術開発を推進するとともに、これらの事務をJESCOに委託することができると廃棄物処理法で規定しております。また、JESCOの事業として、災害時には市町村又は都道府県に対する非常災害廃棄物の適正な処理の円滑かつ迅速な実施のための必要な援助を行うこと、平時には国の委託を受けて調査研究等を行うことを、JESCO法の改正として追加しております。専門支援機関としてJESCOが国の事業の一部を担うことにより、平時・災害時のいずれにおいても人員・専門的知見が不足する自治体を支援することを目的としております。
続いて、資料1の22ページ目を御覧ください。これまで御紹介した廃棄物処理法の改正とは別に、環境省設置法の改正も行っております。これまで「地方環境事務所」としていた名称を「地方環境局」に変更するとともに、「資源循環課」を「資源循環・災害廃棄物対策課」に名称変更し、定員を全国で29名増員しております。今後、環境省としてもJESCOを支援機関として活用しつつ、災害対策の体制強化に取り組んでまいります。
続きまして、PCB特措法及びJESCO法の改正について御説明いたします。資料1の24ページ目を御覧ください。高濃度PCB、低濃度PCBに関して改正を行っており、本小委員会での議論を踏まえたものです。25~27ページについては、これまでも本小委員会でPCB廃棄物の処理状況等について情報提供させていただいておりますので、説明を省略いたします。
資料1の28ページ目について、今回のPCB特措法一部改正の内容の一つとして、低濃度PCB使用製品の所有事業者は、都道府県知事に届出いただくことを措置しております。また、こうした製品を所有する事業者は、届出をした製品について基準に従って管理しなければならないという管理基準を設けております。さらに、電気事業法で定める電気工作物については電気事業法の定めるところによることとし、届出に関する事務の重複を排除しております。
続きまして、資料1の29ページ目、高濃度PCB廃棄物、低濃度PCB廃棄物の届出・処分についてです。PCB廃棄物を保管する事業者は、保管の状況・保管場所等を都道府県知事に届出なければならないこととし、また保管の届出をした事業者は、PCB使用製品の使用を終了した日又は保管する廃棄物がPCB廃棄物であると判明した日から5年を超えない範囲内において政令で定める期間が経過する日までに処分をしなければならないという義務が新たに課されました。これまで一律の処分期間内の処分が義務付けられていたものが、個々のPCB廃棄物ごとに設定される処分期間内の処分の義務付けへと見直されたものです。
資料1の30ページは参考として、これまでの未処分のPCB廃棄物の取扱いについて措置の内容を記載しております。
次に、資料1の31ページ目、その他の改正事項についてです。都道府県のPCB廃棄物処理計画の策定義務を廃止するとともに、低濃度PCB使用製品が届出対象になったことに伴い、指導助言、報告徴収、立入検査等の規定の対象に加えております。
続きまして、資料1の32ページ目です。JESCO法の改正として、JESCOの事業からPCB廃棄物の処理を行うことを削っております。PCBの処理は令和7年度末で終了しておりますので、今後この業務を削除するとともに、処理施設の解体を適切に行ってまいります。
続いて、資料1の33ページ目、各検討事項の進め方についてです。それぞれ有識者検討会にて技術的観点から検討を行うこととし、本小委員会では年度内に適宜議論いただく予定です。災害廃棄物関係については、災害がいつ発生するか分からないこともあり、施行を早める必要があるため、本年9月上旬から中旬頃を施行の目途としており、「災害廃棄物対策推進検討会」を開催してまいります。スクラップヤード関係については、公布の日から2年6か月以内、令和10年12月までに施行することとしており、「スクラップヤード環境対策技術検討会」を開催し、令和9年3月目途で政省令の改正・ガイドラインの策定を、令和9年4月目途で自治体への制度周知・疑義照会対応を進めてまいります。PCB関係については、令和9年4月1日の施行を予定しており、「PCB廃棄物適正処理推進に関する検討委員会」を令和8年8月に開催し、令和8年12月目途で政省令の改正を行う予定です。
資料1の説明は以上でございます。
〇大塚委員長 ありがとうございました。それではこれから質疑応答に移りたいと思います。御質問、御意見のある方は挙手をお願いいたします。
〇高野委員
本小委員会で取りまとめられた意見具申を基に、廃棄物処理法ならびに、PCB特措法及びJESCO法の改正法が成立しました。経団連・経済界の要望した点を考慮のうえ、法改正にご尽力いただいた環境省はじめ事務局の皆様には、改めて感謝申しあげます。
今後は、御説明のとおり改正法に基づき、省令・ガイドライン等の具体的な制度設計について、各検討会にて議論していくこととなります。御説明のあったとおり、スクラップヤード、災害廃棄物、PCBでそれぞれ施行までのスケジュールは異なり、限られた時間となりますが、決して拙速とならないよう、引き続き現場の実態や事業者の声をお汲み取りいただき、議論を尽くしたうえで、合理的で実効性のある制度となるよう御調整いただきたいと思います。
特にスクラップヤードの規制においては、使用済金属・プラスチック物品の保管または再生に関わる事業者、低濃度PCBにおいては低濃度PCB使用製品所有事業者に広範な影響を及ぼし、また中小企業をはじめ多くの事業者が該当先となり得ます。そのため、これまで申しあげてきたとおり、健全なリサイクル・資源循環を担う事業者や通常の経済活動を行う事業者、そして所管する自治体も含め、過度な負担や社会的コストが生じないような制度設計としていただきたいと思います。
スクラップヤードの規制強化に関しては、先般決定された循環経済行動計画において、再生資源供給サプライチェーンの強靱化に向けた、資源循環の海外流出の抑制施策として掲げられております。海外流出抑制については我々事業者からの期待も大きいので、健全な事業者間のイコールフッティングを確保したうえで、国内での資源循環ビジネスの推進につながるよう、実効性のある制度としていただきたいと思います。
私のコメントは以上になります。
〇大塚委員長 ありがとうございます。ほかに御質問はございますでしょうか。
〇大迫委員 ありがとうございます。近年、循環経済に向けて、また災害レジリエンスという観点からの対応ということで、大きな転換期の中で、将来における基盤となる制度を作っていただいたと評価しております。私からは、国内再生原則を明示した点について、経済安全保障の観点も含めた背景があるものと理解しておりますが、これを原則として創設したことは、今後に向けて大きな一歩ではないかと思っております。今は要適正再生使用済金属・プラスチック物品に関してまず踏み出したところですが、これを原則として明示した意味合いの背景について、もう少し御説明いただけるとありがたく存じます。
以上でございます。
〇大塚委員長 ありがとうございます。ほかにいかがでしょうか。
〇室石委員 スクラップヤードにつきましては、別途検討会が動いているということで細かいことは申し上げませんが、許可を受けて業を営む側としては、粛々と、科学的根拠に基づく過不足のない環境規制を講じていただけるよう期待しております。
以上でございます。
〇大塚委員長 ありがとうございます。ほかにはいかがでしょうか。
〇織委員 今回の法改正について、これまで廃棄物にも有価物にも位置づけにくかったスクラップヤードの問題について、この空白の部分に環境リスクの観点から新たな法的枠組みを設けた点は、大変意義があったと思います。
一点お願いしたいことがございます。この制度は廃棄物を規制する制度ではなく、廃棄物未満のものを廃棄物と同等に扱う制度であるため、行政の裁量が過度に広がらないよう、行政裁量の統制がどのようになされるかが非常に重要になってまいります。具体的には、許可基準や判断基準、指導の考え方やガイドライン、Q&Aを充実させ、自治体間で大きな差異が出ないよう裁量統制をしっかりしていただきたいと思います。手続き・基準の明確化については、通常の廃棄物の許可制よりもさらに裁量の余地が生じやすいため、注意が必要ではないかと思っております。
もう一点、今回の制度は、規制だけではなく、これまで適正処理を行ってきた事業者を応援する制度として運用していただきたいと思います。これまで環境対策をきちんと行ってきた事業者ほどコスト負担が高く、不適正な事業者との競争で不利になるという、いわば悪貨が良貨を駆逐する現象があったため、今回の制度が公正な競争条件を確保し、適正な処理を促進するように運用されることを願っております。今回の改正は、廃棄物と有価物という従来の二分法の間にある領域に法制度を設けた点で大きな意義があると思いますので、行政裁量を適切に統制するルールと手続き保障が充実していくことを望みます。
以上、コメントとして申し上げます。よろしくお願いいたします。
〇木村委員 自治労の木村です。取りまとめありがとうございました。改正廃棄物処理法の対応に関して、重ねてで恐縮ですが、自治体現場の意見としてお伝えしたいと思います。
今回の改正によるスクラップヤードの許可制の導入について、許可審査、立入検査、指導監督など、都道府県・政令市では負担が大幅に増えることを懸念しております。特に専門的な知識や経験が必要とされる業務となりますし、相手の事業者によっては外国人対応も必要となり、対応できる人材が不足することも懸念しております。本委員会でも繰り返し申し上げてきたとおり、ガイドラインの策定、都道府県・政令市も含めた体制の構築、交付金による必要な予算措置など、各自治体が改正法の趣旨に沿ってしっかりと準備を進められるよう、国による伴走支援をお願いしたいと思います。
また、令和10年12月までの制度開始ということですが、許可申請の取得など、すべての準備が整っていない状況も想定されます。制度開始直前に自治体へ過度な負担が偏らないよう御配慮をお願いいたします。ガイドライン策定についても、各自治体が対応に迷わないよう、かつ判断結果に差が出ないよう、明確な判断基準を記載いただきたいと思います。また許可条件について、都市部の住宅密集地内のスクラップヤードでは騒音や悪臭がより重大な問題として近隣住民との軋轢が生じている実態もございますので、住居に近接した場所にスクラップヤードを設置する場合には建屋に準ずる施設を条件とするなど、政省令で検討いただければと思います。
災害廃棄物の処理についても、繰り返しお伝えしておりますが、小規模市町村を中心に、マンパワーや専門知識の不足から対応が滞ってしまう自治体が出ることを懸念しております。災害はいつどこで発生するか分かりません。発災後に廃棄物処理が滞ることで地域の復興が遅れることのないよう、災害廃棄物処理に関わる計画策定についても、国による伴走支援をしっかりお願いしたいと思います。
最後に、既に自治体向けに実施いただいた説明会に参加した職員から、説明会で音声の不具合があり聞き取れない箇所が多くあったと報告を受けております。自治体からの要望・意見等について、今後Q&Aなど何らかの対応を御検討いただければと思います。
私からは以上です。
〇大塚委員長 ここまで5名の方から御質問・御意見をいただきましたので、一度事務局からお答えをお願いいたします。
〇資源循環制度企画官 ありがとうございます。まず、高野委員より、今回のヤード規制及び低濃度PCB製品の届出に関し、事業者の皆様の過度な負担にならないような配慮について御指摘いただきました。それぞれ今後、検討会等を開催し、事業者の御意見も伺いながら、実際の事業の実態に即した形で制度運用ができるよう、今後も検討してまいりたいと思います。
次に、大迫委員からいただきました、国内再生原則に関して、特定要適正再生使用済金属・プラスチック物品にこの原則が盛り込まれた背景についてお答えします。国内資源循環をより活発化していくことは環境省全体の政策として取り組んでいく必要があると考えておりますが、その中でも特に有害性の高いものについては、国内での規制強化を逃れる形で海外に安易に流出してしまうことがあってはならないため、海外においても国内の基準を踏まえた対応が必要であるという点がまず一つございます。また、今回対象となるような有害なものが国外に流出し、国内の処理・再生能力が失われることで、国内で処理・再生できなくなるという事態を避ける観点から、今回、この国内再生原則を有害なものについて導入したものです。こうした物品についても、資源性の高いものがございますので、国内資源循環の一助として活用していきたいと考えております。
次に、室石委員及び織委員からいただいた御意見についてです。スクラップヤードに関する許可を受けた後に必要となる基準について、過不足なく措置していくこと、一方で行政裁量が過度に広がることにより、これまで適正に処理をされていた事業者に影響が及ばないようにという趣旨と承知しております。こちらについては、別途検討会の中でも自治体職員や事業者団体にも参加いただき、それぞれの立場で御意見をいただきながら、必要な基準を検討してまいりたいと思います。また、今後整備するガイドラインについても、行政裁量が過度に広がることがないよう、また、内容を充実させ、行政側・事業者側双方にとって明確な判断ができるよう、目指してまいります。
次に、木村委員より、ヤードに関して都道府県・政令市の行政負担が増えるという御意見をいただきました。外国人対応ということも含め、自治体にとって今後増えるであろう事務の洗い出しを行い、技術的に御支援できる部分についてはよく検討してまいりたいと思います。また、関係省庁とも連携し、どのような支援ができるか必要に応じて対応してまいります。施行に向けて許可申請の準備が整わないことも想定されるとの御指摘についてですが、現状では、施行の時点で許可が下りていなくても、それまでに許可申請をされていれば、許可・不許可の判断が出るまでは業を継続できるという措置となっておりますので、こうした制度を活用しながら、申請につながるような普及啓発活動もあわせて行ってまいりたいと思います。
また、災害時のマンパワー不足につきましても、先ほど御紹介した専門支援機能を活用しながら、自治体の皆様のマンパワー不足・リソース不足に対応してまいりたいと思います。
説明会での音声の不具合につきましては、大変申し訳ございませんでした。今後、いただいた御意見や十分お伝えできなかった部分についてお伝えするようにしてまいりますとともに、ガイドラインに加えQ&A対応も引き続き継続してまいりたいと思います。
以上でございます。
〇大塚委員長 ありがとうございます。それでは酒井先生、お待たせいたしました。よろしくお願いします。
〇酒井委員 ありがとうございます。スクラップヤードに関しては多くのやり取りがなされましたので、PCBと災害について一つずつ質問させていただきます。
まずPCBについてですが、今後も発生が見込まれるとされる高濃度PCB廃棄物について、この発生見通しを現時点でどのように見ておられるか、紹介いただけるようであればお願いしたいと思います。散発的に、積み残し、残置物が発見されるということを耳にしておりますので、どの程度の量なのかという見通しがあれば、ということでの質問でございます。無理であれば今日の段階は結構でございます。
それから災害廃棄物についてですが、地方環境局の体制強化という御紹介もございました。非常に望ましいことで結構だと思いますが、今回、専門支援機関としての体制充実も改正法の中で措置しようとしておりますので、この両者の機関の役割分担、役割調整といったところを、今後どのように進められていくのか、あるいは現時点で大枠が定まっているようであれば御紹介いただきたいという、この二点でございます。よろしくお願いします。
〇室石委員 追加で発言をお認めいただき、ありがとうございます。災害関係についてですが、まず、これまで様々な災害時において改善が望まれていたことに対して、かなりの手を打っていただいたと考えております。例えば資料1の17ページでは、以前の議論の際には石膏ボードの施設のみを例示に出されていたと思いますが、今回5種類の施設を入れていただけるということで、大変ありがたく思います。それから資料1の20ページでは、安定型処分場の災害時の位置づけを明確にしていただけるという方向性を示していただき、大変ありがとうございます。
施行に向けて細かな点もあると思いますので、政省令については基本的に賛成でございますが、細かい点については引き続き異論が出ないようよろしくお願いしたいと思います。最終処分場の手上げ制度についても、細かな点でいろいろあると思いますので、実態把握なども含めて協力してまいりたいと思っております。どうぞよろしくお願いいたします。ありがとうございます。
〇寺園委員 ありがとうございます。資料1の21ページ目、廃棄物処理法及びJESCO法改正に関するところでコメントさせてください。
これまでの委員会の中でも災害廃棄物処理に関しまして申し上げてきましたが、今回の法改正で「非常災害廃棄物」という呼び方も出てまいりましたけれども、円滑かつ迅速な実施のみならず、その適正な処理というところも重視していただきたく、発言させていただきます。これは能登半島地震における災害廃棄物処理を念頭に置いたものです。
今回、環境省の事業の一部をJESCOが専門支援機関として担っていただくことになりました。これ自体はもちろん良かったと思いますし、このスライドにありますとおり、技術的情報の提供並びに調査研究及び技術開発の推進という点で、JESCOにおかれましては新たな事業が加わったということで、これまで環境省などで培われてきた災害廃棄物処理の知見をうまく活用・推進していただきたく思います。
具体的には、石綿含有廃棄物について、私もこれまで調査研究を行ってきておりますが、二点コメントさせていただきます。一点目は、災害廃棄物の中の石綿含有廃棄物の見分け方が簡単ではなく、かつ災害時ということで迅速な処理が急がれるため、みなしで石綿含有として処理されるケースが多かったということがあり、これによって最終処分の負荷が必要以上に大きくなってしまっている可能性があります。二点目は、石綿含有建材の判断が、過去の知見よりも徐々に難しくなってきていることです。これまで石綿を含まないと思われていた建材の中にも、含有の可能性があるということが分かってきております。
つきましては、JESCOにおける非常災害廃棄物の処理に関する知識について、最新の技術的な情報や調査研究の知見を蓄えていただきますようお願いしたいと思います。私もそうした研究に携わっておりますし、関係機関にもアスベストに関する知識を持っているところがございますので、十分に連携していただき、最新の情報・技術でJESCOが災害廃棄物処理に当たっていただけるようお願いしたいと存じます。
以上です。
〇大塚委員長 ありがとうございます。ほかにはよろしいでしょうか。
私からも一言、質問をさせていただきます。一つは、先ほど高野委員から御質問をいただき、山田企画官から御回答いただきましたとおり、国内再生原則は有害性の高いものに限定しているため、これがやや限定しすぎではないかという議論が今後出てくる可能性があると思います。今回の改正はすでに終わったことなので、これでよいのですが、鉄スクラップが年間800万トン程度輸出されているという話もあるようですので、今後さらに検討を進めていただければありがたいと思います。
もう一つは、織委員がおっしゃった行政裁量の統制についてです。もちろんそれは対応していただければよいと思いますが、今回の要適正再生使用済金属・プラスチック物品に関しては、廃棄物と同等の扱いをするということですので、廃棄物と同等に、行政裁量についてはきちんと対応していく、具体的には基準に関して明確性を要求していくことが重要だと思いますので、その点を一点申し上げておきたいと思います。
それでは、御回答をお願いしてよろしいでしょうか。
〇廃棄物規制担当参事官 大川でございます。まずPCB関係について、酒井委員から、高濃度PCBについて今後の発生見通しはどうかという御質問をいただきました。昨年秋にJESCOでの受付を終了しておりますが、その後発見された事例があるという報告を各都道府県からいただいている状況です。散発的に出てきているという状況ではございますが、将来的にどれだけ出てくるかという発生見通しについては、残念ながら定量的にお示しすることは難しい状況です。
また、大塚委員長から御指摘いただきました国内再生原則について、限定しすぎではないかという御指摘についてです。この点については、どのような方策があるか経済産業省ともよく連携しながら検討してまいります。また、基準の明確化が必要であるという御指摘についても、まったくそのとおりだと思っておりますので、別途検討会で議論いただくこととしておりますが、基準の明確化をしっかり進めてまいりたいと思います。
〇災害廃棄物対策室長 それでは災害廃棄物関係につきまして、災害廃棄物対策室の百瀬からお答え申し上げます。
まず酒井委員からいただきました、地方環境局の体制強化と、今回の専門支援機関の措置について、両者の役割分担、今後どのように明確化していくのかという御指摘についてです。この点については、災害廃棄物対策推進検討会の中で具体化に向けた検討を進めておりますが、この場で簡単に申し上げますと、地方環境局では、まず現地支援の統括ということで、地域ブロックごとの連携強化や対応基盤の整備、また発災時には発災地域の支援窓口となり、現地の支援を統括していく機能を考えております。一方、専門支援機関は、国や自治体が行う取組を実務的にしっかりと支援していく立場で、事業を推進していく立場として関わっていただくことを想定しております。具体的には、例えば、平時においては災害廃棄物対策に係る専門的知見を有する人材をしっかりと蓄積しておき、発災時にはそうした人材が実務的にサポートできるようにしてまいりたいと思います。これらについては、明日も災害廃棄物対策推進検討会がございますので、その中で専門支援機関の活動に向けた基本的な考え方・方針をお示ししてまいりたいと考えております。
また、室石委員からいただきました、今回の災害に関する政省令について概ね賛成というお話について、改めてありがとうございます。その上で、まだ細部にわたって御不明な点もあるかと思いますので、引き続き意見交換をお願いできればと思っております。また、最終処分場の実態把握については御協力いただき、ありがとうございます。引き続きどうぞよろしくお願いいたします。
最後に、寺園委員からいただきましたアスベストの関係についてです。今回、専門支援機関を通じて、御指摘いただいたとおり最新の技術的知見をしっかり蓄えていくことも重要な機能の一つだと考えております。これまでの災害の知見をしっかりと蓄え、また寺園委員をはじめ皆様から御指導いただきながら、より良いアスベスト対策を発災時にもしっかり行えるようにしてまいりたいと思いますので、引き続き御指導いただければと考えております。ありがとうございます。
〇大塚委員長 よろしいでしょうか。ありがとうございます。
それでは、活発な議論をいただき、大変ありがとうございました。次に議題2「その他」について、事務局からお願いしたいと思います。
〇廃棄物規制担当参事官 議題2「その他」については特にございません。
〇大塚委員長 ありがとうございました。本日の議事は以上となりますので、進行を事務局にお返しいたします。
〇廃棄物規制担当参事官 大塚委員長、ありがとうございました。次回の小委員会については、今後の政省令の検討状況を踏まえ、事務局から改めて御連絡させていただきます。以上をもちまして、本日の小委員会を閉会させていただきます。ありがとうございました。
午後3時40分 閉会