報道発表資料
2026年03月30日
- 地球環境
「小島嶼開発途上国(SIDS)における脱炭素・環境フォーラム」(2026年)の開催結果について
1. 環境省は国際再生可能エネルギー機関(IRENA)及び緑の気候基金(GCF)との共催で、2026年2月19日及び20日に「小島嶼開発途上国(SIDS)における脱炭素・環境フォーラム」(2026年)を開催しました。
2. 本フォーラムでは、対面では太平洋島嶼国を中心にSIDS 6か国、国際機関、国内の自治体及び事業者等が参加し、離島の脱炭素化に向けた様々な取組や利用可能な革新的技術・具体的な支援・課題等について活発な意見交換が行われました。
2. 本フォーラムでは、対面では太平洋島嶼国を中心にSIDS 6か国、国際機関、国内の自治体及び事業者等が参加し、離島の脱炭素化に向けた様々な取組や利用可能な革新的技術・具体的な支援・課題等について活発な意見交換が行われました。
■ フォーラムの概要
本フォーラムは、環境省とIRENAが2015年より継続して開催している太平洋を中心としたSIDS政府関係者等を対象とした再生可能エネルギー導入支援及び気候資金へのアクセス能力強化等の取組の一環であり、脱炭素化に率先して取り組む日本の企業も参画し、SIDSの脱炭素化に係る具体的な取組や技術及び課題を共有することを目的として開催されました。
日程: 2026年2月19日 及び20日
主催: 環境省
共催: 国際再生可能エネルギー機関(IRENA)、緑の気候基金(GCF)
協力: 国際協力機構(JICA)
開催地: パラオ共和国コロール(対面及びオンラインのハイブリッド形式)
参加者: 環境省、GCF、JICAのほか、太平洋を中心としたSIDS(小島嶼開発途上国)6か国の政府機関、国際機関、日本の自治体及び事業者等対面参加者約45名(事務局を除く)、オンライン参加者約25名
日程: 2026年2月19日 及び20日
主催: 環境省
共催: 国際再生可能エネルギー機関(IRENA)、緑の気候基金(GCF)
協力: 国際協力機構(JICA)
開催地: パラオ共和国コロール(対面及びオンラインのハイブリッド形式)
参加者: 環境省、GCF、JICAのほか、太平洋を中心としたSIDS(小島嶼開発途上国)6か国の政府機関、国際機関、日本の自治体及び事業者等対面参加者約45名(事務局を除く)、オンライン参加者約25名
■ 各セッションの内容
(1) オープニング・セッション
土居健太郎 日本環境省地球環境審議官が、小島嶼国においては電力の安定化、海上交通等の電力以外の脱炭素化、廃棄物処理等の共通課題があることに言及するとともに、2024年7月に開催した太平洋・島サミット第10回会合(PALM10)や環境省の都市間連携事業のもとで行われている沖縄県浦添市―パラオ共和国アイライ州間の脱炭素協力等島嶼国との協力事業について紹介しました。
続いて、チャールズ・オビアン パラオ共和国公共インフラ・産業大臣は、日本とパラオの協力に言及し、二国間クレジット制度(JCM)や都市間連携事業等を通して具体的な成果が得られているとし、エネルギー安全保障を強化するモデルのひとつであると評価されました。また、笠原謙一 在パラオ日本国大使館特権全権大使は、島国である日本とパラオをはじめとする太平洋島嶼国が共通した課題に直面していること、より良い社会を次世代に引き継ぐためにも行動を起こす必要があることを強調しました。
共催機関からは、グルブズ・ゴニュルIRENA国家参画・パートナーシップ局長、ヘンリー・ゴンザレスGCF最高投資責任者から、それぞれの機関の小島嶼国に向けた支援に関する最近の動向や事例を紹介しました。
(2)フォーラムの背景・目的の説明
行木地球環境局国際脱炭素移行推進・環境インフラ担当参事官から、JCMや都市間連携事業等を通じた日本の小島嶼国との協力実施状況等を説明するとともに、COP31等の国際的な機会を通じて、本フォーラムのキーメッセージを発信していきたいとの期待を述べました。
(3)セッション1:戦略的パートナーシップ:小島嶼国の脱炭素と環境のための気候行動とファイナンス
IRENAから、小島嶼国においては再エネ導入拡大だけでなく化石燃料依存の低減とレジリエンス強化を同時に進めるべきであることが指摘されるとともに、エネルギー計画策定・制度改革・グリッドの近代化・案件形成支援や地域連携(SIDS Lighthouse Initiative等)を通じて、IRENAが計画から実施への移行を後押ししていることが紹介されました。続いて、GCFからは、小島嶼国に向けた資金動員強化・制度強化・能力開発等を進めていることが紹介されるとともに、日本や民間部門と連携しながらSIDSの脱炭素化とレジリエンス強化を後押ししていきたい旨が表明されました。さらに、気候と大気浄化の国際パートナーシップ(CCAC)からは、メタン、フロンやブラックカーボン等の短寿命気候汚染物質(SLCPs)対策を通じて、気候・健康・食料安全保障に同時効果をもたらすシナジー的アプローチを推進し、パリ協定目標達成に不可欠な行動を支援していること等が紹介されました。
(4)セッション2:SIDSからの現状報告
フィジー共和国、モルディブ共和国、マーシャル諸島、ニウエ(オンライン参加)、ナウル共和国(オンライン参加)、パプアニューギニア独立国、ミクロネシア連邦、ソロモン諸島(オンライン参加)、パラオ共和国から、それぞれの国が抱えている気候変動・環境分野の課題や対応について共有されました。各国の状況は異なるものの、脱炭素化に向け、化石燃料の輸入依存からの脱却や電力価格高騰への対応、再生エネルギー利用促進、グリッド安定化・近代化、輸送や維持管理の困難さが指摘されるとともに、海面上昇に起因する淡水資源の枯渇、サイクロン等の自然災害による人々やインフラに対する脅威への対応が重要であることが指摘されました。また、共通の課題として、廃棄物管理・循環経済の重要性が強調され、一例として太陽光パネルの廃棄・リサイクル等が課題となってくること等が指摘されました。さらに、資金・人的なリソースの確保、長期的な管理支援や民間セクターを巻き込んだ持続可能な取組の必要性が強調されました。
(5)セッション3:日本の民間セクターからの協力事例紹介
JICAパラオ事務所から、沖縄の離島経験を活かしたエネルギー安定供給に関するプロジェクト(シードおきなわ合同会社、株式会社沖縄エネテック、沖縄電力株式会社)、リサイクル推進を含む廃棄物管理プロジェクト(アミタホールディングス株式会社)、低炭素モビリティ・モデルに関するプロジェクト(T-PLAN株式会社)について紹介され、民間セクターとの協力事例が共有されました。また、東京電力ホールディングス株式会社より「2032年までにRE100を達成するためのエネルギー開発計画」、沖縄電力株式会社(兼シードおきなわ合同会社)より「パラオ共和国における再生可能エネルギー導入の実例」、GOMIソリューションズ株式会社より「循環型で持続可能な廃棄物処理」、カナデビア株式会社より「脱炭素型海水淡水化システム」、株式会社アットグリーンより「未利用資源の燃料転換とボイラー設置」、日本エヌ・ユー・エス株式会社より「日本からの資金・技術の導入支援事業」、一般社団法人海外環境協力センターより「冷凍空調分野の取組」等が紹介されました。
(6)セッション4:主要な論点に関するディスカッション
これまでの議論を踏まえた活発な意見交換が行われました。本フォーラムが、相互学習とパートナーシップ強化の場であることが改めて強調されるとともに、COP31等の国際会議やイベントの場を通じて、本フォーラムからの主要なメッセージを発信していくことが合意されました。主な論点は以下のとおり。
・ 野心的な気候・エネルギー目標の追求
・ 廃棄物管理等他の環境課題も含めた複合的なアプローチの重要性
・ 民間セクターの参画の必要性
・ 気候変動対策と持続可能な地域開発の整合の重要性
・ アクセスしやすい気候資金とパートナーシップの重要性
・ 協調的行動と相互学習の必要性
(7)その他
閉会挨拶では、土居環境省地球環境審議官から、本フォーラムがSIDSの脱炭素化とレジリエンス強化に向けた具体的連携を深める重要な機会となったことを感謝するとともに、日本として、官民連携および国際機関との協力を通じ、資金・技術・制度面で小島嶼国を引き続き支援していく旨が表明されました。
また、廃棄物等のリサイクルセンター、廃棄物処分場、リゾートホテル内の太陽光発電システム+蓄電池の視察が行われました。
【参考】
・ 国際再生可能エネルギー機関(International Renewable Energy Agency: IRENA)
再生可能エネルギーの普及・促進を目的とした国際機関。平成22年に設立。我が国は、設立当初から理事国に選出され、特に再生可能エネルギーの開発途上国における展開を支援している。現在171の国・地域等が加盟し、本部をアラブ首長国連邦・アブダビに置く。
・ 緑の気候基金(Green Climate Fund:GCF)
開発途上国がGHG排出抑制・削減・吸収(緩和)と気候変動による影響への対処(適応)を実施するための努力を支援する国際基金(ファンド)。
土居健太郎 日本環境省地球環境審議官が、小島嶼国においては電力の安定化、海上交通等の電力以外の脱炭素化、廃棄物処理等の共通課題があることに言及するとともに、2024年7月に開催した太平洋・島サミット第10回会合(PALM10)や環境省の都市間連携事業のもとで行われている沖縄県浦添市―パラオ共和国アイライ州間の脱炭素協力等島嶼国との協力事業について紹介しました。
続いて、チャールズ・オビアン パラオ共和国公共インフラ・産業大臣は、日本とパラオの協力に言及し、二国間クレジット制度(JCM)や都市間連携事業等を通して具体的な成果が得られているとし、エネルギー安全保障を強化するモデルのひとつであると評価されました。また、笠原謙一 在パラオ日本国大使館特権全権大使は、島国である日本とパラオをはじめとする太平洋島嶼国が共通した課題に直面していること、より良い社会を次世代に引き継ぐためにも行動を起こす必要があることを強調しました。
共催機関からは、グルブズ・ゴニュルIRENA国家参画・パートナーシップ局長、ヘンリー・ゴンザレスGCF最高投資責任者から、それぞれの機関の小島嶼国に向けた支援に関する最近の動向や事例を紹介しました。
(2)フォーラムの背景・目的の説明
行木地球環境局国際脱炭素移行推進・環境インフラ担当参事官から、JCMや都市間連携事業等を通じた日本の小島嶼国との協力実施状況等を説明するとともに、COP31等の国際的な機会を通じて、本フォーラムのキーメッセージを発信していきたいとの期待を述べました。
(3)セッション1:戦略的パートナーシップ:小島嶼国の脱炭素と環境のための気候行動とファイナンス
IRENAから、小島嶼国においては再エネ導入拡大だけでなく化石燃料依存の低減とレジリエンス強化を同時に進めるべきであることが指摘されるとともに、エネルギー計画策定・制度改革・グリッドの近代化・案件形成支援や地域連携(SIDS Lighthouse Initiative等)を通じて、IRENAが計画から実施への移行を後押ししていることが紹介されました。続いて、GCFからは、小島嶼国に向けた資金動員強化・制度強化・能力開発等を進めていることが紹介されるとともに、日本や民間部門と連携しながらSIDSの脱炭素化とレジリエンス強化を後押ししていきたい旨が表明されました。さらに、気候と大気浄化の国際パートナーシップ(CCAC)からは、メタン、フロンやブラックカーボン等の短寿命気候汚染物質(SLCPs)対策を通じて、気候・健康・食料安全保障に同時効果をもたらすシナジー的アプローチを推進し、パリ協定目標達成に不可欠な行動を支援していること等が紹介されました。
(4)セッション2:SIDSからの現状報告
フィジー共和国、モルディブ共和国、マーシャル諸島、ニウエ(オンライン参加)、ナウル共和国(オンライン参加)、パプアニューギニア独立国、ミクロネシア連邦、ソロモン諸島(オンライン参加)、パラオ共和国から、それぞれの国が抱えている気候変動・環境分野の課題や対応について共有されました。各国の状況は異なるものの、脱炭素化に向け、化石燃料の輸入依存からの脱却や電力価格高騰への対応、再生エネルギー利用促進、グリッド安定化・近代化、輸送や維持管理の困難さが指摘されるとともに、海面上昇に起因する淡水資源の枯渇、サイクロン等の自然災害による人々やインフラに対する脅威への対応が重要であることが指摘されました。また、共通の課題として、廃棄物管理・循環経済の重要性が強調され、一例として太陽光パネルの廃棄・リサイクル等が課題となってくること等が指摘されました。さらに、資金・人的なリソースの確保、長期的な管理支援や民間セクターを巻き込んだ持続可能な取組の必要性が強調されました。
(5)セッション3:日本の民間セクターからの協力事例紹介
JICAパラオ事務所から、沖縄の離島経験を活かしたエネルギー安定供給に関するプロジェクト(シードおきなわ合同会社、株式会社沖縄エネテック、沖縄電力株式会社)、リサイクル推進を含む廃棄物管理プロジェクト(アミタホールディングス株式会社)、低炭素モビリティ・モデルに関するプロジェクト(T-PLAN株式会社)について紹介され、民間セクターとの協力事例が共有されました。また、東京電力ホールディングス株式会社より「2032年までにRE100を達成するためのエネルギー開発計画」、沖縄電力株式会社(兼シードおきなわ合同会社)より「パラオ共和国における再生可能エネルギー導入の実例」、GOMIソリューションズ株式会社より「循環型で持続可能な廃棄物処理」、カナデビア株式会社より「脱炭素型海水淡水化システム」、株式会社アットグリーンより「未利用資源の燃料転換とボイラー設置」、日本エヌ・ユー・エス株式会社より「日本からの資金・技術の導入支援事業」、一般社団法人海外環境協力センターより「冷凍空調分野の取組」等が紹介されました。
(6)セッション4:主要な論点に関するディスカッション
これまでの議論を踏まえた活発な意見交換が行われました。本フォーラムが、相互学習とパートナーシップ強化の場であることが改めて強調されるとともに、COP31等の国際会議やイベントの場を通じて、本フォーラムからの主要なメッセージを発信していくことが合意されました。主な論点は以下のとおり。
・ 野心的な気候・エネルギー目標の追求
・ 廃棄物管理等他の環境課題も含めた複合的なアプローチの重要性
・ 民間セクターの参画の必要性
・ 気候変動対策と持続可能な地域開発の整合の重要性
・ アクセスしやすい気候資金とパートナーシップの重要性
・ 協調的行動と相互学習の必要性
(7)その他
閉会挨拶では、土居環境省地球環境審議官から、本フォーラムがSIDSの脱炭素化とレジリエンス強化に向けた具体的連携を深める重要な機会となったことを感謝するとともに、日本として、官民連携および国際機関との協力を通じ、資金・技術・制度面で小島嶼国を引き続き支援していく旨が表明されました。
また、廃棄物等のリサイクルセンター、廃棄物処分場、リゾートホテル内の太陽光発電システム+蓄電池の視察が行われました。
【参考】
・ 国際再生可能エネルギー機関(International Renewable Energy Agency: IRENA)
再生可能エネルギーの普及・促進を目的とした国際機関。平成22年に設立。我が国は、設立当初から理事国に選出され、特に再生可能エネルギーの開発途上国における展開を支援している。現在171の国・地域等が加盟し、本部をアラブ首長国連邦・アブダビに置く。
・ 緑の気候基金(Green Climate Fund:GCF)
開発途上国がGHG排出抑制・削減・吸収(緩和)と気候変動による影響への対処(適応)を実施するための努力を支援する国際基金(ファンド)。
連絡先
環境省 地球環境局 国際脱炭素移行推進・環境インフラ担当参事官室
- 代表
- 03-3581-3351
- 直通
- 03-5521-8248
- 参事官
- 行木 美弥
- 企画官
- 工藤 俊祐
- 参事官補佐
- 吉富 萌子
- 参事官補佐
- 松原 弘行
- 担当
- 三保 紗織
