報道発表資料

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2025年09月05日
  • 地球環境

「人工光合成の社会実装ロードマップ」の公表について

1.  環境省は、人工光合成の早期社会実装に向けて、研究開発から社会実装までの道筋を体系的に示した「人工光合成の社会実装ロードマップ」及び人工光合成の技術動向をまとめた資料集を取りまとめました。
 
2.  本ロードマップを踏まえ、産官学が緊密に協力しながら、社会実装に向けた取組を着実に進めてまいります。
■ 背景・趣旨
  2050年ネットゼロの実現に向けては、再生可能エネルギーの主力電源化や革新的省エネ技術など、あらゆる手段を最大限進めていくことはもちろんのこと、素材産業など脱炭素化を最大限進めてもCO2排出がゼロとならない分野においても対策を進める必要があります。こうした分野においては、CO2排出を可能な限り低減した上で、なお排出されるCO2を資源として捉え新たな別の資源に転換するCCU(Carbon Capture and Utilization)技術等の活用が必要となります。
  CCU技術の一つである人工光合成は、太陽光と水、CO2等を用いて、エネルギー蓄積反応を利用し、水素の生成やCO2還元生成物の合成をする技術です。人工光合成については国内外で様々な研究開発が進められており、我が国は世界トップクラスの技術力を有していますが、社会実装に向けては課題が数多く存在しています。
  そのため環境省では、「人工光合成の早期社会実装に向けた取組加速化に関する検討会」を設置し、人工光合成に関する技術動向や課題の整理をしたうえで、研究開発から社会実装までの道筋を体系的に示すロードマップを取りまとめました。

■ 概要
  本ロードマップは、人工光合成の社会実装に向け、「技術の性能・規模」「経済性」「制度・インフラ」の観点から、産業レベルで普及させる道筋を示すものです。人工光合成を構成する代表的な要素技術である電解系と光触媒系の技術については、それぞれの技術要素別ロードマップを示しています。
  今後は、産官学が緊密に協力しながら、社会実装に向けた取組を着実に進めるとともに、継続的な進捗確認を行い、技術開発等の進展に応じて、ロードマップを適宜見直すこととしています。

■ (参考)人工光合成の早期社会実装に向けた取組加速化に関する検討会 開催状況
  「人工光合成の早期社会実装に向けた取組加速化に関する検討会(第1回)」
  (令和7年5月13日)
  https://www.env.go.jp/press/press_04886.html

  「人工光合成の早期社会実装に向けた取組加速化に関する検討会(第2回)」
  (令和7年6月27日)
  https://www.env.go.jp/press/press_00004.html

  「人工光合成の早期社会実装に向けた取組加速化に関する検討会(第3回)」
  (令和7年9月2日)
  https://www.env.go.jp/press/press_00494.html

連絡先

環境省 地球環境局 地球温暖化対策課 地球温暖化対策事業室
代表
03-3581-3351
直通
03-5521-8339
室長
長谷川 敬洋
調整官
豊村 紳一郎
専門官
田口 浩
係長
小塚 翔平
担当
中島 光博

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