報道発表資料

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1997年08月26日

「ダイオキシン対策に関する5カ年計画」について

近年、ダイオキシン類による汚染が全国的に大きな問題となっている。環境庁では、人の健康影響の未然防止を図る観点から、ダイオキシン対策の強化について検討を行ってきたが、このほど「ダイオキシン対策に関する5ヵ年計画」をとりまとめた。これに基づき、平成10年度からの5ヶ年間に発生源対策、総合モニタリング調査等の総合的な対策を順次講ずることとしている。

1.背景
 近年、廃棄物焼却施設等から排出されるダイオキシン類による汚染が全国的に大きな問題となっており、環境庁においても一層の取組の強化について検討を行ってきたところである。これを受けて、大気系の発生源については、本年8月に大気汚染防止法施行令の一部を改正し、ダイオキシン類の排出抑制対策の具体化を図ることとしている。今後さらに、多種多様な発生源や環境中の挙動等に関する科学的な知見の充実を図りつつ、人の健康及び生態系への影響の未然防止の観点に立って、実施可能な対策から着実に推進することが必要である。

2.計画の概要
 環境庁においては、以下のような総合的なダイオキシン対策を、平成10年度より5カ年で強力に推進することとしている。

発生源対策等の推進
○廃棄物焼却炉及び製鋼用電気炉について、大気汚染防止法による規制的措置(指定物質に指定等)を12月1日から施行する。
○その他の発生源については、その排出実態の調査及び排出抑制手法の検討を3カ年で実施し、その結果を踏まえ、排出抑制対策等を検討し、実施する。
○ダイオキシン類の排出の低減に効果のある排ガス処理装置等に係る低利融資及び税制上の優遇措置を行う。

総合モニタリング調査
○大気、水質、土壌、底質等及び人の汚染状況の調査を3年間行い、その結果を踏まえ、排出抑制対策等に反映させるとともに、その後も引き続き総合的なモニタリングを実施する。

調査研究
○ダイオキシン類の環境中での挙動把握に関する調査研究を行う。
○大気環境と健康影響との関連についての疫学調査を行う。

共通理解の促進
○リスク・コミュニケーションを行い、ダイオキシン問題に係る関係者の共通理解の形成を促進する。

添付資料

連絡先
環境庁企画調整局環境保健部環境安全課
課 長 中島 正治(6350)
 専門官 椎葉 茂樹(6352)

環境庁企画調整局環境保健部環境安全課環境リスク評価室
室 長 阿部 晶 (6340)
 補 佐 牧谷 邦昭(6341)

環境庁大気保全局大気規制課
課 長 飯島 孝 (6530)
 補 佐 宮崎 正信(6537)

環境庁水質保全局水質規制課
課 長 畑野 浩 (6640)
 補 佐 西嶋 英樹(6643)