報道発表資料

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2008年02月01日
  • 再生循環

有害廃棄物の不法輸出入防止に関するアジアネットワークワークショップの結果概要

 平成20年1月28日(月)~30日(水)に、有害廃棄物の不法輸出入防止に関するアジアネットワークワークショップが開催されました。ワークショップにはアジア11カ国・地域等が出席し、有害廃棄物の不法輸出入防止に関する各国の取組の状況、各国の有害廃棄物の定義や判断基準、バーゼル条約の施行に関する優れた事例の共有、今後の協力体制等について議論が行われ、今後も情報交換等を継続していくことが合意されました。

1 日程

平成20年1月28日(月)~30日(水)

2 場所

ベルサール九段(東京都千代田区)

3 主催

環境省

4 参加者

  • 環境省、経済産業省、外務省、財務省
  • アジア11カ国(ブルネイ、カンボジア、中国(香港含む)、インドネシア、マレーシア、フィリピン、シンガポール、韓国、タイ、ベトナム、日本)のバーゼル条約担当官
  • バーゼル条約地域事務所(中国、インドネシア)
  • オブザーバーとして、バーゼル条約事務局、EU、UNEP、カナダ等

5 主な議論

(1)開会及び各国からの状況報告

 桜井環境副大臣からの開会挨拶に引き続き、由田環境省廃棄物・リサイクル対策部長から、会議の背景、目的および日本の循環型社会形成に関する経験等の説明が行われました。その後、参加各国から、最近の取組状況等について報告等が行われました。

(2)新品、中古及び廃棄物の判断基準

 我が国から、有害廃棄物の範囲の不明確さや輸出入国での相違により不適切な輸出入が生じていることを説明し、輸出入統計に基づくアジア諸国間の中古家電の輸出入実態、各国の法制度等について報告しました。また、バーゼル条約地域事務所(中国)から、今後実施しようとしている廃棄物判断基準に関する調査計画について、EU(IMPEL)から、EUにおける廃棄物の輸出に係る判断基準に関する最近の動向等について説明がありました。
 その後、各国において有害廃棄物の範囲が異なる状況を踏まえた上で、各国の定義の明確化と情報交換の促進の重要性が合意され、バーゼル条約地域事務所(中国)が行う調査に協力するとともに、今後とも議論を続けていくこととなりました。

(3)実務における優れた事例の共有

 我が国から、不法輸出入を防止しつつ優良なリサイクル産業を育成することがアジア全体で循環型社会を形成するためには重要であり、効果的なバーゼル条約施行が必要であることを説明した後、各国から、それぞれの国におけるバーゼル条約の施行体制や不法輸出入防止に関する取組事例を発表しました。
 これらの議論を踏まえ、今後、このような各国における実務における優れた事例を各国で共有するための取組を推進することが合意されました。

(4)今後のプロジェクト

 各国におけるバーゼル条約の施行能力を高めるため、本ワークショップ等を通じた情報交換に加え、二国間での緊密な情報交換の促進、アジア各国の法令状況等に関するデータ整備の支援、グッドプラクティスの共有作業等を行うことが合意され、各国で協力し、不法輸出入防止に向けた取組を進めていくことが確認されました。

(5)施設見学

 横浜税関において、X線装置等を用いた廃棄物等の不法輸出入防止の取組について見学を行いました。

連絡先
環境省大臣官房廃棄物・リサイクル対策部産業廃棄物課適正処理・不法投棄対策室
直通:03-5501-3157
代表:03-3581-3351
室長:牧谷 邦昭 (内線6881)
室長補佐:長谷川 敬洋(内線6885)
担当:福井 和樹 (内線6886)