報道発表資料
ガンカモ科鳥類の生息調査(通称「全国ガンカモ一斉調査」)は、我が国に渡来するガンカモ類の冬期の生息状況の把握を目的として、昭和45年から毎年1月、全都道府県の御協力を得ながら、全国5,000人規模でガンカモ類の観察調査(一斉カウント)を実施しているものです。平成18年度は、平成19年1月14日を中心に全国約9,000箇所において調査を行いました。
その結果を暫定値として取りまとめたところ、全国において、ハクチョウ類約7万9千羽、ガン類約12万3千羽、カモ類約187万9千羽が観察されました。全国におけるガンカモ類合計の観察数については、過去10年間で大きな変動は見られていません。なお、ガン類については、大幅な増減を繰り返しているものの、長期的には増加傾向が見られています。
その結果を暫定値として取りまとめたところ、全国において、ハクチョウ類約7万9千羽、ガン類約12万3千羽、カモ類約187万9千羽が観察されました。全国におけるガンカモ類合計の観察数については、過去10年間で大きな変動は見られていません。なお、ガン類については、大幅な増減を繰り返しているものの、長期的には増加傾向が見られています。
1.調査概要
- ・目的:
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我が国におけるガンカモ類の冬期の生息状況を把握すること
- ・調査日:
-
平成19年1月14日(予備日:1月7日~1月21日)
- ・調査地:
-
ガンカモ類の生息地になっている全国約9,000地点の河川・湖沼・海岸等
(ハクチョウ類及びガン類については原則として全ての生息地を対象とし、カモ類の生息地については可能な限り多くの生息地を対象としました。) - ・調査方法:
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全都道府県において、各調査地点に調査員を配置し、双眼鏡等を使用した目視により、ガンカモ類の個体数を種ごとにカウント。
- ・集計:
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各都道府県の調査結果を環境省において全国集計。
2.結果概要
- (1)全国における観察数について
- 全国の調査地のうち約5,800地点でガンカモ類が観察され、コハクチョウなどのハクチョウ類は約590地点、マガンなどのガン類は約90地点、マガモなどのカモ類は約5,700地点で観察されました。
全国で観察された総数は、ハクチョウ類約7万9千羽、ガン類約12万3千羽、カモ類約187万9千羽でした。過去10年間の全国における観察数は、ガンカモ類合計では大きな変動は見られていません。なお、ガン類については、大幅な増減を繰り返しているものの、長期的には増加傾向が見られます(表1及び図を参照)。
ハクチョウ類については、北海道、東北6県、及び新潟県の地域で観察数が多く、この地域で全国の約89%に当たる約7万羽が観察されました。ガン類については、宮城県で全国の約85%に当たる約10万5千羽が観察されました。カモ類については、広く全国に分布して観察されました。 - (2)地域的な観察数の変化について(表2参照)
- ハクチョウ類のうちオオハクチョウについては、昨年度には福島県、宮城県等の太平洋側の都道府県で観察数が特に増加する傾向が見られていましたが、これらの県については平成18年度には観察数が減少しています。また、昨年度には山形県、秋田県等の日本海側の都道府県で観察数が特に減少する傾向が見られていましたが、これらの県のうち秋田県については平成18年度には観察数が増加しています。
ガン類のうちマガンについては、昨年度には島根県、滋賀県等で観察数が特に増加していましたが、これらの県については平成18年度には観察数が減少しています。一方で、昨年度には宮城県、岩手県等で観察数が特に減少していましたが、これらの県については平成18年度には観察数が増加しています。
同じくガン類のうちヒシクイについては、昨年度は宮城県、新潟県、福井県等で観察数が特に増加していましたが、これらの県については平成18年度には観察数が減少しています。また、昨年度には秋田県、山形県、石川県等で観察数が特に減少していましたが、これらの県については平成18年度には観察数が増加しています。
このように一部の種において、平成17年度に観察数が特に増加していた都道府県では平成18年度の観察数が減少し、逆に、平成17年度に観察数が特に減少していた都道府県では平成18年度に増加する、という傾向が見られました。この原因については特定できていません。
なお、今回の集計結果は暫定値であり、現在行っているデータ精査の結果を踏まえて6月頃をめどに確定値を取りまとめる予定です。本結果を利用される場合には、その点御留意願います。
添付資料
- 参考資料 平成18年度(第38回)ガンカモ科鳥類の生息調査(暫定値) [PDF 29 KB]
- 表1・図 過去10年間のガンカモ類冬期生息数の推移 [PDF 12 KB]
- 表2 主なガンカモ類種別の都道府県別観察数の変化 [PDF 13 KB]
- 連絡先
- 環境省自然環境局野生生物課
電話:03-5521-8283(直通)
03-3581-3351(代表)
課長 星野 一昭(6460)
課長補佐 山崎 敬嗣(6465)
係長 宮澤 泰子(6465)
環境省自然環境局生物多様性センター
電話:0555-72-6033(直通)
センター長 鳥居 敏男
総括企画官 中島 尚子
担当 岸田 宗範
関連情報
過去の報道発表資料
- 平成18年4月7日
- 平成17年度ガンカモ科鳥類の生息調査暫定値について
- 平成17年4月15日
- 第36回ガンカモ科鳥類の生息調査「全国ガンカモ一斉調査」について