報道発表資料

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1996年12月20日

平成8年度臭気判定士試験の結果等について

平成8年度臭気判定士試験の結果が、試験事務の指定機関である(社)臭気対策研究協会から12月20日に発表された。
 本試験は、臭気指数規制の導入に伴い新たに創設された国家資格である臭気判定士について実施された初めての試験であり、11月16日(土)に東京都、名古屋市及び大阪市の3カ所で一斉に行われた。結果は、受験者688名に対し合格者数は244名(合格率35.5%)であった。

1 試験の概要

(1)臭気判定士

 臭気判定士資格は、改正悪臭防止法(平成8年4月1日施行)による臭気指数規制の導入に伴い新たに創設された国家資格。臭気判定士は、悪臭防止法の施行に当たって必要となる臭気指数の測定を、市区町村長からの委託を受け行う。
 この資格は、臭気判定士試験に合格し、かつ、正常な嗅覚を有することについての検査に合格した者に与えられる。

(2)臭気判定士の業務

 臭気判定士は、「臭気指数の算定の方法」(平成7年9月環境庁告示第63号)に基づく臭気指数の算定を行う。
 臭気指数の算定は、嗅覚測定法(パネルと呼ばれる判定員に、においのある空気をにおいのない空気で薄めたものを嗅いでもらい、臭気の感じられなくなるまで希釈した希釈倍数を求める方法)により行うこととなっており、臭気判定士は、この測定について、パネルの選定、試料臭気の採取・希釈操作、パネルへの判定の指示、判定結果からの臭気指数の算出という一連の作業を行う。

(3)平成8年度臭気判定士試験の概要

 
  試験期日 平成8年11月16日(土)
  試験実施地 東京都、名古屋市及び大阪市
  試験の内容 嗅覚概論、悪臭防止行政、悪臭測定概論、分析統計概論、臭気指数の測定実務
  受験申請者数 717名 (うち688名が受験)

 なお、免状の交付申請に際しては、あらかじめ(社)臭気対策研究協会が指定した検査機関(全国30か所)で嗅覚検査を受ける必要がある。

2 合格者の状況

(1)合格者数

  東京会場 名古屋会場 大阪会場  合 計
男 性 116 33 61 210
女 性 25 34
合 計 141 36 67 244
                               (単位:人)

(2)合格率  35.5% (受験者688名に対する割合)

(3)合格者年齢

  最年長者 58歳(男性)
  最年少者 20歳(男性)

(4)合格者の主な職業

 受験申請する際に、公平を期すために申請者の職業等を記入しないように配慮されているため、合格者の主な職業についての直接のデータはないが、職業については以下のような業種等であることが推測される。

・環境整備コンサルタント   ・脱・消臭工事業
・環境等の測定分析業   ・各種製造業の環境管理担当
・脱臭設備製造業   ・各種製造業の品質管理担当
・脱・消臭剤の製造、販売業   ・自治体、公益法人の担当

3 臭気判定士免状交付の申請

 試験の合格者は、申請前1年以内に実施した嗅覚検査の合格証書を添付すれば、試験の合格証書を受領した日以後、いつでも臭気判定士免状の交付を申請することができる。
 また、悪臭防止法施行規則附則第4項に規定する「指定講習を受講した登録臭気判定技士」が789名いるため、これに新たな試験合格者244名を合わせて、今年度免状交付申請ができる有資格者は1,033名となる。
 なお、12月10日現在、臭気判定士免状交付者は、600名となっている。

*「(参考)臭気判定士制度の概要」については添付ファイル参照。

添付資料

連絡先
環境庁大気保全局企画課大気生活環境室
室長:鈴木 安次(内線6540)
 補佐:小柳 勝彦(内線6542)
 担当:倉谷 英和(内線6545)