報道発表資料

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2005年02月22日
  • 地球環境

環境保護に関する南極条約議定書に基づきドイツから送付された「ノイマイヤIII基地の建設、運営及びノイマイヤII基地の撤去に係る包括的環境影響評価書案」の公表及び意見の募集について

環境保護に関する南極条約議定書に基づき、同議定書締約国が南極地域において、環境影響が一定程度以上となるおそれがある活動を行おうとする場合には、包括的な環境影響評価書の案を作成し、意見を求めるために他の締約国に送付することとされ、送付を受けた締約国は、これを公表することとされています。
 今般、ドイツ政府から、極地及び海洋研究財団アルフレッドウェーゲナー研究所が実施するノイマイヤIII基地の建設、運営及びノイマイヤII基地の撤去に係る包括的環境影響評価書案が送付されましたので、これを公表するとともに、当該評価書案に対する意見を募集します。
  1. 環境保護に関する南極条約議定書に基づく包括的環境評価書案について

     環境保護に関する南極条約議定書(以下「議定書」という。)は、南極の環境並びにこれに依存し及び関連する生態系を包括的に保護するため、1991年に採択され、1998年に発効しました。
     議定書では、南極条約地域(南緯60度以南の地域)における科学的観測活動を含むすべての活動について、環境への影響の程度に応じて環境評価を行うことが規定されており、活動の影響が軽微な又は一時的な影響を上回るおそれがあると判断された場合には、包括的環境評価書を作成することとされています。
     包括的な環境評価書案を作成した場合には、議定書附属書I第3条3に基づき、これを公表し、すべての締約国に対し意見を求めるために送付することとされている。送付を受けた締約国においては、これを公表し、当該締約国に対し意見を送付することができるとされています。
     その後、当該締約国は各当該締約国は、締約国の意見、南極条約協議国会議環境保護委員会の助言及び南極条約協議国会議(平成17年は6月にスウェーデンで開催予定。)において提出された意見を反映させた最終的な包括的環境影響評価書を作成した後、当該評価書に従い、活動が実施されることとなります。


     
  2. 包括的環境影響評価書案の概要について

     ドイツ政府から、極地及び海洋研究財団アルフレッドウェーゲナー研究所が実施するノイマイヤIII基地の建設、運営及びノイマイヤII基地の撤去に係る包括的環境影響評価書案が送付されたので、以下のとおり公表します。また、当該評価書案に対する我が国の意見を作成、提出するに当たり参考とするため、意見を募集します。

    (1)表題
     ノイマイヤIII基地の建設、運営及びノイマイヤII基地の撤去に係る包括的環境影響評価書案

    (2)作成者
     極地及び海洋研究財団アルフレッドウェーゲナー研究所(ドイツ)

    (3)環境影響評価の対象となる活動
     南極地域ウェッデル海に面したエクストレム氷棚上にある(南緯70度37分西経8度22分)[1]ノイマイヤIII基地の新規建設、[2]ノイマイヤIII基地の運営、[3]ノイマイヤII 基地の撤去。

    (4)当該活動の目的
     既存のノイマイヤII基地が2009年には氷雪に埋没し、氷雪の重みで破壊されて使用できなくなると予想されるため、当該基地を撤去するとともに、新規にノイマイヤIII基地を建設、運営するものです。

    (5)環境影響評価の概要
     上記[1]~[3]の活動について、代替案を検討するとともに、大気、氷雪、海洋、野生生物等に対する影響を評価した結果、環境への影響は軽微かつ一時的なものであり、これらの活動を実施して差し支えないと結論付けられています。

    (6)詳細について

    1)包括的環境影響評価書案の本文(英語)
     極地及び海洋研究財団アルフレッドウェーゲナー研究所ホームページ(http://www.awi-bremerhaven.de/Polar/docs/NMIII-environment.pdf)を参照。

    2)包括的環境影響評価書案の概要(日本語、環境省作成)
     別添を参照。


  [御意見募集要項]

  1. 意見募集対象
     [1]ノイマイヤIII基地の新規建設、[2]ノイマイヤIII基地の運営、[3]ノイマイヤII基地の撤去に係る環境影響評価書案
     
  2. 意見募集期間
     平成17年2月22日(火)~平成17年3月23日(水)
     
  3. 意見提出方法
     (意見提出用紙)の様式により、以下に掲げるいずれかの方法で提出してください。
     (1)郵送
      (2)ファックス
      (3)電子メール

    (意見提出用紙)
    [宛先]環境省地球環境局環境保全対策課 あて
    [氏名](企業・団体の場合は、企業・団体名、部署名及び担当者名)
    [郵便番号・住所]
    [電話番号]
    [ファックス番号]
    [意見]
     意見内容及び理由

    ※基地の計画の実施に当たり、環境保護の観点から、留意すべき事項等を具体的に記述してください。

    使用言語は英語とし、それを翻訳した日本語も併せて記載してください。

    ※ 電話での意見提出はお受けしかねますので、あらかじめ御了承ください。

     
  4. 意見提出先
    環境省地球環境局環境保全対策課 あて
    郵送の場合   〒100-8975 東京都千代田区霞が関1-2-2
    ファックスの場合   03-3581-3348
    電子メールの場合   antarctic@env.go.jp
     
  5. 資料の入手の方法
     英語版本文については、極地及び海洋研究財団アルフレッドウェーゲナー研究所ホームページ(2.(6)参照)から直接入手可能であり、また、日本語概要版については、環境省ホームページから入手可能です。
     また、両資料は、地球環境局環境保全対策課においても配布します。
     郵送により入手を希望する場合は、返送先を宛名に明記し、390円切手を貼付した返信用封筒(角2形)を別の封筒に入れ、意見提出先まで送付ください。


添付資料一覧

連絡先
環境省地球環境局(旧)環境保全対策課
課長    荒井 真一 (内6740)
 課長補佐 田中 紀彦 (内6741)
 担当    桝  厚生  (内6747)

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