報道発表資料

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2004年11月05日
  • 自然環境

日米渡り鳥等保護条約会議の結果概要について

日米渡り鳥等保護条約会議が、10月29日から30日にかけて米国アラスカ州アンカレジで開催され、両国における渡り鳥等の保全に関する施策、共同研究等に関する情報交換及び今後の協力のあり方等に関する意見交換が行われましたので、結果概要をお知らせします。
  1. 渡り鳥の保全に関する施策
     日米双方から、前回会議(平成14年10月)以降の両国における渡り鳥等保全に関する施策について情報交換を行いました。この中で米国側からは、2004年に今後10年間の渡り鳥プログラム戦略計画を策定したこと等の報告がありました。
      日本側からは、鳥獣の保護及び狩猟の適正化に関する法律の改正(平成15年4月施行)、ラムサール条約湿地の倍増に向けた取組、特定外来生物による生態系等に係る被害の防止に関する法律の制定(平成16年6月公布)等について報告を行いました。
     
  2. 渡り鳥に関する共同研究(アホウドリ・ハマシギ等)
     日米双方は、共同で実施しているアホウドリ、ハマシギの渡り経路の把握に関する調査及びシギ・チドリ類環境教育プログラムについて、これまでの成果の報告を行いました。
    日本側からは、鳥島からアリューシャン列島にかけてのアホウドリの行動追跡結果及びアラスカ北部で標識されたハマシギの日本への渡来状況等について報告しました。また双方は、今後の共同調査の実施に係る意見交換を行い、一層の協力を図ることで合意しました。
     
  3. アジア・太平洋地域渡り性水鳥保全戦略
     日本側から、アジア・太平洋地域渡り性水鳥保全戦略に基づく重要生息地ネットワークの活動状況を報告しました。
     また我が国は、アジア・太平洋地域渡り性水鳥保全戦略の一層の推進を図るため、米国側に対し、ヨハネスブルクサミット・タイプ2イニシアティブ及び第3回世界水フォーラムの水行動集に登録されたアジア・太平洋地域の渡り鳥に関するプログラムについて、米国政府としての参加を要請しました。米国側は、今年11月に韓国で行われる同プログラムに関する準備会合への参加を前向きに検討すると回答しました。
     
  4. 次回会議
     次回会議は、日本で開催することになりました。また、日米双方は、渡り鳥の保全に関して日本、米国、ロシアの協力が重要であることを再確認し、日米及び日ロの会議を同時開催する等、3ヶ国間の意見交換の場について引き続き検討していくこととなりました。

添付資料

連絡先
環境省自然環境局野生生物課
課長:名執 芳博(6460)
 係長:守分 紀子(6468)