報道発表資料

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2004年02月03日
  • 大気環境

環境省による関東地域における花粉飛散状況データ提供の再開について

環境省は、平成14年度から花粉症と大気汚染物質との関連を探るデータを収集するとともに国民の健康維持に資するため、関東、関西、中部地域を対象に「環境省花粉観測・予測システム」の構築を開始し、関東地域においてはスギ花粉飛散時期であたる15年3月から6月にかけて花粉飛散データをホームページにおいて提供してきました。
 平成16年の花粉観測データの提供については、関東地域は2月4日(水)より提供を再開します。また、関西地域については、システム構築中であり、2月下旬を目途に、情報提供を開始することとしています。
  1. 環境省花粉観測・予測システムについて

    (1) 経緯・目的
       花粉症は、呼吸に際して、原因となるスギ等の花粉を吸い込んだために起こる症状であるが、一方では、大気汚染との関係が指摘されている。しかしながら、現在の環境における大気汚染が花粉症を増悪させるという明確な結論は得られていない。
     このため、環境省は、平成14年度から16年度までの3ヶ年計画で、関東、関西、中部の3地域を対象に、都市部及び山間部に花粉自動計測器を設置し、従来より都道府県等が測定している大気汚染データと合わせ、大気汚染物質と花粉飛散数及び花粉症の関連を探るデータを収集するとともに、国民の健康維持に資するために花粉観測・予測システムを構築している。
     
    (2) システムの概要(図1
       環境省花粉観測・予測システムは「花粉飛散データ集信システム」と「花粉飛散予測システム」から構成される。
     「花粉飛散データ集信システム」は、「花粉自動計測器」から花粉計測データを収集し、花粉飛散データベースを作成するもの。
     「花粉飛散予測システム」は「花粉飛散データ集信システム」のデータベースを活用し、気象データと組み合わせ花粉飛散予測を行うもので、平成14、15年度で構築。

     
  2. 関東・関西地域を対象とした花粉飛散データの収集について(図2

     花粉観測地点について都市部については、都府県庁所在地を中心に大気測定局の近隣に、山間部については、花粉症患者の半数以上についてスギ花粉が症状の原因であることを考慮し、関東・関西地域を取り巻くスギ林にほぼ均等距離に花粉観測地点を設けた。「花粉自動計測器」は2種類使用し、スギ花粉の発生源である山間部には主としてスギ花粉を計測する機種、都市部には多種類の花粉を計測する機種を設置した。
     また、これらにより計測された花粉飛散データを収集し、花粉飛散データベースを作成する「花粉飛散データ集信システム」を構築した。
     
  3. 関東・関西地域における花粉飛散状況のデータ提供について

     上記2のシステムについては、試験運用中であるが、花粉自動計測器により測定された花粉飛散データをインターネットで閲覧できるようにし、次のとおり一般に情報提供することとした。
     なお、環境省としては、14年度及び15年度の2ヶ年で花粉飛散状況の予測システムを開発することとしており、平成16年度から逐次、花粉飛散状況の予測データの一般への情報提供を行っていく。

     環境省花粉観測・予測システムのURL
       http://kafun.nies.go.jp/
     
     計測地点
       関東地域  図2のとおり
       関西地域  滋賀県、京都府、大阪府、兵庫県、奈良県、和歌山県を対象に構築中。
     
     提供する情報と表示方法(図3
       表示画面の見直し、風向・風速情報、花粉飛散データのダウンロード機能を追加した。
     
    提供する情報内容 表示方法 内容
    [1]リアルタイムの花粉飛散
      データ(個数/m
      (当分の間 スギ花粉数)

    [2]風向・風速情報

    [3]過去の花粉飛散データ
      (個数/m
      (当分の間 スギ花粉数)
     
    地図上表示 ・花粉飛散数により4段階に色別した点を地図上に表示
    ・アメダス情報(風向・風速)を追加
    グラフ表示 ・各観測地点での1週間の花粉飛散数の推移をグラフ表示
    ・各観測地点での今シーズンの花粉飛散数の推移をグラフ表示
    表表示 ・全観測地点の1時間ごとの花粉飛散数を表表示
    ・各観測地点の24時間の花粉飛散数を表表示
    過去の花粉飛散データの
    ダウンロード
      ・全観測地点の1日ごとの花粉飛散数をCSV方式によりダウンロード出来る

     情報提供開始 関東地域   平成16年2月4日(水)再開
          関西地域   平成16年2月下旬を目途に、情報提供を開始する

     
  4. 環境省花粉観測・予測システムの運用

     環境省より独立行政法人国立環境研究所環境情報センター及び財団法人日本気象協会に委託して運用する。


添付資料

連絡先
環境省環境管理局大気環境課
課長:関  荘一郎(6530)
 補佐:中野  雅夫(6537)
 担当:佐々木淳一(6538)

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