報道発表資料

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2003年09月05日
  • 地球環境

環境観測技術衛星「みどりII」搭載のオゾン層観測センサ改良型大気周縁赤外分光計II型(ILAS-II)による今年の南極オゾンホールの観測結果について

昨年12月に打上げられた環境観測技術衛星「みどりII(ADEOS-II)」に搭載された環境省が開発したオゾン層観測センサ(改良型大気周縁赤外分光計II型、通称ILAS-II)は今年4月から定常運用に移行し、現在順調にデータが取得されている。今般、南極上空で取得されたデータから、南極でのオゾン層破壊の様子が捉えられたので、ここに公表する。
 今年の南極上空の成層圏の気温は、オゾンホールが顕在化した1980年代以降で最も低温で推移している。それに伴って、オゾンホールの形成に中心的役割を果たすと考えられている極成層圏雲(PSC)の大量の発生が、今年5月後半以降よりILAS-IIで観測されている。
 また、ILAS-IIによるオゾン等の観測結果から、今年の南極では、すでに8月末の段階で約30%のオゾン破壊が起きていることが確認された。これは、この時季としては過去最大のオゾン破壊量である。南極上空では、今後9~10月にかけてオゾンホールの拡大が予想され、今後ILAS-II等による一層詳細なオゾン層の監視が期待される。
 
 なお、詳細については、別添資料のとおり。

添付資料

連絡先
環境省地球環境局総務課研究調査室
室長:高橋康夫(03-3581-3351内線6730)
 補佐:竹本明生(03-3581-3351内線6731)
 主査:奈良 税 (03-3581-3351内線6733)
独立行政法人国立環境研究所
 成層圏オゾン層変動研究プロジェクト
 衛星観測研究チーム
 総合研究官:中島英彰(029-850-2800)
 主任研究員:杉田考史(029-850-2460)

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