報道発表資料
I.会議の結果等について
1. 概要
本日、交通と環境に関する名古屋国際会議が「アジア地域における環境面から見た持続可能な交通に関する名古屋宣言(Nagoya Statement on Environmentally Sustainable Transport in the Asian Region)」を採択して、23日からの3日間の会議を閉幕した。
本会議においては14カ国と3つの国際機関や地方自治体等が参加し、300名以上の出席者があった。会議では、(1)アジアにおける交通と環境の現状、(2)OECDにおけるEST概念、ESTガイドライン、(3)OECDにおけるESTケーススタディ、(4)ESTの事例紹介の各テーマについて報告や講演が行われ、ESTの実現に向けてというテーマでのパネルディスカッションに続き、最後に会議参加者の総意として名古屋宣言が採択された。
我が国からは、鈴木俊一環境大臣が会議初日に出席し、開会の挨拶及び低公害車の展示の視察等を行った。
2. 名古屋宣言のポイント(別紙「名古屋宣言」参照)
アジア各国が各国の置かれた条件や特徴を踏まえた適切な、環境面から見た持続可能な交通体系(アジア型EST)の実現のために、
[1] | アジア諸国間での政策対話、 |
[2] | 環境面からみた持続可能な交通体系の実証調査、 |
[3] | これらに関する情報交換・情報収集等 |
を進めていくことを会議参加者は宣言する。
3. 環境省代表団所感
本会議はOECDが取り組んでいる「環境面から見た持続可能な交通体系」の概念やその施策について、アジア地域に広く紹介することを目的とし、アジア諸国の交通環境政策責任者が初めて一堂に会した会議として意義があった。
本会議を通じて、先進的な取組が行われている国々がある一方、急速な都市化の中、環境対策が遅れている国々もあり、アジアでは国ごとにその置かれている状況が様々であることが確認され、アジア各国の相互理解が深まった。
また、将来に向けたアジア地域内の政策対話等の推進などを内容とする名古屋宣言が採択された。
II.その他
本会議の成果を受けて、アジア型ESTに関して、日比両国政府の共催による会議を開催することがフィリピン運輸通信省ラスティモソ陸運局長からメンドーサ大臣の意向として提案された。我が国としては、この提案を歓迎し、今後、この会議の具体的な内容について事務レベルで調整することとなった。
添付資料
- 連絡先
- 環境省環境管理局自動車環境対策課課長 堅尾 和夫
環境省環境管理局総務課調査官 笠井 俊彦