報道発表資料

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2002年03月18日
  • 地球環境

「国連森林フォーラム(UNFF)第2回会合及び第1回閣僚会合」の開催結果について

平成14年3月4日(月)から15日(金)にかけて、ニューヨーク国連本部において「国連森林フォーラム(UNFF)第2回会合及び第1回閣僚会合」が開催されました。「持続可能な森林経営」の概念が打ち出された地球サミット以後、国連では森林問題への政策対話が進められてきましたが、昨年6月、国連森林フォーラム第1回会合が開かれ、5年間の作業計画や既存の合意実施のための行動計画が採択されました。これに基づき、今回会合では、森林減少など環境面での諸課題について議論がなされるとともに、13日(水)及び14日(木)に開かれた閣僚級会合では、「持続可能な開発に関する世界サミット(WSSD)」へのメッセージとして政府、企業、NGO、森林所有者、地域住民等のパートナーシップによる森林経営、違法伐採対策の重要性などを含む閣僚宣言が採択されました。閣僚級会合には、我国から外務省朝海特命全権大使、環境省山田審議官、林野庁米田次長等が出席しました。
1. 会議日程等
 
 (1) 開催期間及び場所
第2回会合:2002年3月4日(月)~3月15日(金)
第1回閣僚級会合:2002年3月13日(水)~3月14日(木)
ニューヨーク(アメリカ) 国連本部にて開催
 
(2) 今回会合の主な検討事項
森林の減少・劣化への対策、森林保全・保護、森林の少ない国の森林回復と保全の戦略等年次計画で予定されていた事項に関する討議。
本年8月開催予定のヨハネスブルグ・サミット(WSSD)に向けてのUNFFからのメッセージを含む閣僚級宣言のとりまとめ
 
(3) 我が国からの参加者
環境省、外務省、林野庁が参加。環境省からは、環境保全対策課田口補佐が全セッションに参加。閣僚会合には、外務省朝海特命全権大使、環境省山田審議官、林野庁米田次長等が参加。
 
 
2. 成 果
 
 (1) 閣僚級会合
 
 概略以下の内容を含む閣僚宣言が取りまとめられました(別添参照)。
 
地球サミット以降、持続可能な森林経営の取り組みが進められてきたが、依然として森林の減少・劣化は著しく進行。森林問題は、生物多様性や地球温暖化とも密接に関係する重要課題であり、WSSDへのインプット等を通して国際的な位置付けを高めることが必要。また、関連国際機関、条約間等の協調も重要。
森林の保全には、国家森林プログラムを通じた各国の取り組みを基本に、農業政策、開発政策、貧困問題等、林業セクター以外の諸課題を含めた分野横断的な対応が必要。また、森林法の的確な施行や違法貿易対策などが重要。
そのために、政府、企業、NGO、森林所有者、地域住民、国際機関等様々な関係者を、国、地域、地球規模の各レベルで取り込んでいくことが必要。
途上国の持続可能な森林経営を支援するため資金援助・技術移転等が重要。
 
(2) その他の主要な成果
UNFF5におけるレビューのためのクライテリアが取りまとめられた。
専門家による科学的な検討を進めるために、[1]モニタリング、評価報告の手法、[2]資金及び環境に配慮した技術の移転及び[3]森林に関する法的枠組みのための要素に関する3つの専門家グループの設置が検討されましたが、結論が得られず、次回会合へ持ち越されました。
 
(3) 次回会合
 第3回会合は、明年5月26日~6月6日、スイスのジュネーブにて開催されることとなった。また、次回の閣僚会合はUNFF5において開催し、作業の進捗状況及び効果のレビューを行うこととなった。

添付資料

連絡先
環境省地球環境局(旧)環境保全対策課
課 長:鈴木 克徳(6740)
 補 佐:田口 秀実(6744)
 担 当:?木 丈子(6747)