報道発表資料
環境省では、地球環境研究総合推進費(以下、推進費)を活用することにより、地球環境問題の解決に資する研究を、様々な分野の研究者の総力を結集して推進しており、オゾン層の破壊、地球の温暖化をはじめとした様々な地球環境問題の解決に資するべく、平成13年度は47の研究課題を実施している。
このほど、地球環境に関する国内外の最新の研究動向を踏まえ、戦略研究開発課題1課題、地球環境問題対応型研究課題18課題及び課題検討調査研究6課題ほかを、推進費の平成14年度新規研究課題とする方針を決めた。
(研究課題の詳細は参考資料)
このほど、地球環境に関する国内外の最新の研究動向を踏まえ、戦略研究開発課題1課題、地球環境問題対応型研究課題18課題及び課題検討調査研究6課題ほかを、推進費の平成14年度新規研究課題とする方針を決めた。
(研究課題の詳細は参考資料)
- 地球環境研究総合推進費の概要
地球環境の保全に資することを目的として、平成2年度に創設された研究経費。
本経費では、公募によって、国立試験研究機関、独立行政法人研究機関、大学、民間研究機関など様々な研究機関に所属する研究者からの研究提案を集め、外部専門家による事前評価を経て、科学的・技術的な観点のほか、地球環境行政への科学的側面からの貢献・寄与の大きさといった点も重視した上で、実施すべき研究課題を競争的に選定(いわゆる競争的資金※の一つ)。
- 新規課題の選定について
応募のあった研究課題に対して、外部専門家により構成された地球環境研究等企画委員会第1~第4研究分科会において事前評価を実施した。3月11日に開催した地球環境研究等企画委員会では、新規採択についての基本的な方針が了承され、その後の予算規模等の調整を経て、採択予定課題を確定した。
- 戦略的研究開発領域について
平成14年度より、研究テーマや研究リーダー等の大枠を環境省が決め、細部を競争的に選定するというトップダウン的な研究企画システム(戦略的研究開発領域)を新設する。対象は、わが国が国際的に先駆けて若しくは国際的な情勢を踏まえて、特に先導的・重点化に進めるべき大規模研究開発プロジェクト、又は個別研究の統合化・シナリオ化を行うことによってわが国が先導的な成果を上げることが期待される統合的な大規模研究開発プロジェクトであり、地球環境研究等企画委員会の意見を踏まえ、環境省において研究テーマ等の設定を行った。
その結果、戦略研究開発プロジェクトとして「21世紀のアジアにおける陸域炭素管理に向けた統合的炭素収支研究」を設定し、研究リーダーを及川武久筑波大学教授に依頼することとした。研究の目的は、森林等陸域生態系による温室効果ガスの吸収・排出の実態把握と予測を通じて、アジア陸域生態系に対する京都議定書第2約束期間以降の中長期的な炭素管理手法を検討することであり、観測・モデル・リモートセンシング手法等を有機的に組み合わせ、統合的に研究を進める予定としている。
- 平成14年度新規課題の概要について
応募課題数及び採択予定数を下表に示す。
課題名及び代表者等の概要は参考資料のとおり。
研 究 対 象 分 野 | 応募課題数 | 採択課題数(予定) |
---|---|---|
◎戦略的研究開発領域 ◎地球環境問題対応型研究領域 ○オゾン層の破壊・地球の温暖化 ○酸性雨等越境大気汚染・海洋汚染 ○自然資源の劣化(熱帯林の減少、 生物多様性の減少、砂漠化等) ○人間・社会・経済的側面からの 地球環境研究 ◎課題検討調査研究 |
- 99 (50) (21) (13) (15) 47 |
1 18 (7) (5) (3) (3) 6 |
合 計 | 146 | 25 |
※ | これ以外に、国際交流研究※として18課題(フェロー18名)の応募があり、8課題(5カ国、フェロー8名)を採択。 |
- 今後の予定
戦略研究開発プロジェクトについては、今後、外部専門家の協力を得て、詳細な研究内容や体制の選定作業を進める予定。
その他の新規課題については、今後、財務省との実行協議を行い、4月以降予算承認を得た上で、研究機関に予算が配分され、正式に各研究が開始される予定。
添付資料
- 連絡先
- 環境省地球環境局総務課研究調査室
室 長: 木村 祐二(内線6730)
補 佐: 小野 洋 (内線6731)
専門官: 小林 郁雄(内線6732)
主 査: 北橋 義明(内線6732)