報道発表資料

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2002年01月22日
  • 自然環境

第5回日韓渡り鳥保護協力会合の結果について

日韓環境保護協力協定にもとづく渡り鳥保護協力プロジェクトの一環として、第5回日韓渡り鳥保護協力会合が1月22日に東京で開催された。会合には両国の環境省職員及び鳥類専門家等計28名が参加し、渡り鳥保護に関する情報・意見交換が行われた。その結果、絶滅のおそれのあるズグロカモメについて新たに共同調査を開始するとともに、クロツラヘラサギについても今後共同調査の実施を検討することが合意された。

1.会合開催の経緯
 

   標記会合は、日韓環境保護協力協定(正式名称は「環境の保護の分野における協力に関する日本国政府と大韓民国政府との間の協定」、1993年6月署名・発効)にもとづく渡り鳥保護協力プロジェクトの一環として、両国における渡り鳥保護に関する情報交換や協議等を行うことを目的に、1996年から開催されている。
 なお、前回会合は、1999年12月に韓国の果川(グアチョン)において開催された。
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2.開催日時及び場所
 

 (1) 日  時 平成14年1月22日(火)午前10時から午後5時半
(2) 場  所 経済産業省別館1020号室
(3) 出席者  
   ・ 日本側  24名
   小林 光  環境省自然環境局長
   黒田大三郎   同         野生生物課長
   富澤多美男   同         鳥獣保護業務室長
  上記のほか同局担当官並びにオブザーバーとして鳥類専門家及びNGO各数名が出席
 
韓国側  4名
   李南雄(リー・ナムウン)  環境部自然保全局自然生態課長
   金恵淑(キム・ヒェスク)   同                林業主事
   金鎭漢(キム・ジンハン)  国立環境研究院生物多様性センター野生動物科林業研究官
   金昌會(キム・チャンフェ)   同                    生態調査団
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3.主な議題及びその結果
 

 (1) 渡り鳥に関する共同調査について
   現在両国で実施しているツル類共同調査について両国で引き続き協力を行うことが確認された。
 加えて、絶滅のおそれのあるズグロカモメについて、渡りの経路等の生態を解明し、今後の保全対策の立案に資するため、新たに共同調査を開始することにつき意見の一致をみた。また、クロツラヘラサギについても、共同調査の実施につき今後検討することとなった。
 
(2) アジア太平洋地域における渡り鳥保護のための多国間協力
   アジア太平洋地域における多国間の渡り鳥保護協力の重要性を認識するとともに、1996年に開始された「アジア太平洋地域渡り性水鳥保全戦略」及び本戦略のもとで構築されたシギ・チドリ類、ツル類、ガンカモ類の3種群の重要生息地ネットワークの拡充、絶滅のおそれのあるズグロカモメ及びクロツラヘラサギの保全行動計画の策定について、両国が協力を行うことにつき意見の一致をみた。
 
(3) その他
   次回会合は2003年12月に韓国で開催される予定。
 

添付資料

連絡先
環境省自然環境局野生生物課
課 長  黒田大三郎(6460)
 担 当  中島  尚子(6466)