報道発表資料

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2001年12月25日
  • 水・土壌

東京湾、伊勢湾及び大阪湾の全窒素及び全燐に係る環境基準の暫定目標の見直しに関する中央環境審議会答申について

平成13年9月20日付で環境大臣から中央環境審議会水環境部会に対し諮問をした「東京湾、伊勢湾及び大阪湾等瀬戸内海の一部の全窒素及び全燐に係る環境基準の暫定目標の見直し」のうち、東京湾、伊勢湾及び大阪湾の全窒素及び全燐に係る環境基準の暫定目標の見直しについて、12月25日の同審議会水環境部会で結論が取りまとめられ、同日付けで同審議会から環境大臣に答申が行われた。
 環境省としては、この答申を踏まえ、上記の暫定目標の見直しについて告示を行い、関係都府県等の協力を得て、東京湾、伊勢湾及び大阪湾の富栄養化防止を図っていくこととしている。
  1. 経緯
     
    (1)  海域の富栄養化の防止のため、平成5年8月に「海域の全窒素及び全燐に係る環境基準」(別紙1)の枠組みが設定された。
     
    (2)  このうち、東京湾及び大阪湾については平成7年2月、伊勢湾については平成8年2月、瀬戸内海の一部については平成9年4月に水域類型の指定が行われ、それぞれ平成11年度又は平成13年度までの暫定目標が設定されているところであり、これら暫定目標の廃止又は新たな暫定目標を設定する必要があることから、平成13年9月20日付けで中央環境審議会に対して諮問を行った。
     
    (3)  中央環境審議会においては、諮問を受け、同審議会水環境部会において審議が進められてきたところであり、12月25日開催の水環境部会における最終的な審議を経て、同日環境大臣に対して答申が行われた。
     
     
  2. 答申の概要
     

     将来の水質の予測結果に基づき、現在見込み得る対策を行ったとしても、概ね5年以内に環境基準を達成することが困難と考えられる水域については、平成16年度における暫定目標を、当該水質予測結果を踏まえて設定する。また、それ以外の水域については、環境基準を「直ちに達成する」ことを期するものとする。
     なお、各水域とも、平成11年度までの暫定目標よりも厳しい暫定目標を設定または暫定目標の撤廃を行うものである。
     
 ○ 暫定目標の設定状況及び変更点
  (1) 全窒素
海域名 水域名 環境基準値
(mg/l)
暫定目標 (mg/l)
平成11年度 平成16年度
東京湾 千 葉 港  1  以下  1.1 設定せず
東京湾(イ)  1  以下
東京湾(ロ)  1  以下  1.4  1.2
東京湾(ハ)  1  以下
東京湾(ニ)  0.6以下  0.97  0.83
東京湾(ホ)  0.3以下  0.62  0.43
伊勢湾 伊勢湾(イ)  1  以下
伊勢湾(ロ)  1  以下
伊勢湾(ハ)  0.6以下
伊勢湾(ニ)  0.3以下  0.39 設定せず
大阪湾 大阪湾(イ)  1  以下  1.2 設定せず
大阪湾(ロ)  0.6以下  0.68 設定せず
大阪湾(ハ)  0.3以下  0.42  0.34
  (備考) -は平成11年度から暫定目標が設定されていないことを示す。
 
 
   (2) 全燐  
海域名 水域名 環境基準値
(mg/l)
暫定目標 (mg/l)
平成11年度 平成16年度
東京湾 千 葉 港  0.09以下
東京湾(イ)  0.09以下
東京湾(ロ)  0.09以下  0.095 設定せず
東京湾(ハ)  0.09以下
東京湾(ニ)  0.05以下  0.067  0.065
東京湾(ホ)  0.03以下  0.044  0.036
伊勢湾 伊勢湾(イ)  0.09以下
伊勢湾(ロ)  0.09以下
伊勢湾(ハ)  0.05以下
伊勢湾(ニ)  0.03以下  0.033 設定せず
大阪湾 大阪湾(イ)  0.09以下
大阪湾(ロ)  0.05以下
大阪湾(ハ)  0.03以下  0.034 設定せず
      (備考) -は平成11年度から暫定目標が設定されていないことを示す。
 
  1. 今後の予定
     

     東京湾、伊勢湾及び大阪湾の全窒素及び全燐に係る環境基準の暫定目標の見直しについては、答申を踏まえ、環境省告示を速やかに行う予定である。

添付資料

連絡先
環境省環境管理局水環境部企画課
課   長:福井 雅輝(6610)
 課長補佐:瀬川 恵子(6613)
 担   当:森   美則(6622)
 

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