報道発表資料
環境省では、光害防止制度に係るガイドブックを取りまとめた。これは、光害防止制度検討委員会(委員長:成定康平 国際照明委員会第4部会技術委員会委員・元中京大学文学部教授)における検討の成果を取りまとめたものであり、その骨子は以下のとおりである。
ガイドブック策定の目的 |
このガイドブックは、地方公共団体が光害防止対策を推進する際の手引きとして、既存の条例及び計画の活用方法や地域照明環境計画、光害防止条例を策定する際の考え方を示したものであり、本ガイドブックを参考に各地で光害防止対策が進められることにより、地域における屋外照明の適正化、良好な照明環境の実現を図り、これによって地球温暖化防止にも資することを目的とするものである。
ガイドブックの概要について |
ガイドブックの構成は大きく分けて、[1] 光害の概要、[2]光害防止に向けた取組方法、[3]光害防止のための制度・施策、[4]地方公共団体における光害防止推進システム構築に向けて、の4つからなる。具体的な内容は以下のとおり。
[1] | 光害の概要 | |
主な光害の種類について、人間の諸活動への影響、動植物への影響、エネルギーの必要以上の浪費の3つに分類し、それぞれ概要等をまとめている。 | ||
[2] | 光害防止に向けた取組方法 | |
1) 光害防止のための屋外照明設置にあたっての基本的考え方 | ||
目的以外への光の漏洩を防止することが光害防止の基本である。 | ||
2) 光害防止への取組のメリット | ||
良好な照明環境の形成に向けた取組は、安全性、快適性、経済性など多様な効果をもたらす。 | ||
3) 屋外照明設備の適正化のポイント | ||
適切な照明を選択するためのポイントは、[1]照らす範囲を効率よく照明できる、[2]上方へ漏れる光が少ない、[3]不快なまぶしさを与えない、[4]省エネルギー性の高い、照明器具を選ぶことである。 | ||
4) 屋外照明の実態把握の必要性 | ||
省エネルギーや不快なまぶしさの防止のために、上方光束比や総合効率などの項目について実態を把握し、改善に役立てることが重要である。 |
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[3] | 光害防止のための制度・施策 | |
地方公共団体における光害防止の取組のために以下の項目に関して整理している。 | ||
1) 環境基本条例や地域環境計画等、既存の条例や計画を活用する方策 | ||
既存の各種制度において、光害防止に関しどのような規定が可能かを整理している。 | ||
2) 光害防止条例の策定の考え方 | ||
光害防止条例に関する国内外の事例を紹介するとともに、策定を検討する際の手順やポイントについて提示している |
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[4] | 地方公共団体における光害防止推進システム構築に向けて | |
良好な照明環境の実現のため、地方公共団体-市民(団体)-事業者-照明環境設計者等の専門家が一体となった取組を推進するための方策について整理している。 |
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環境省では、地方公共団体における、地域の実態に沿った良好な照明環境の実現に向けた取組に資するため、今回の検討結果に関する報告書を、都道府県、政令指定都市、中核市に配布することとしている。 | ||
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添付資料
- 連絡先
- 環境省環境管理局大気環境課大気生活環境室
室 長:森本英香(内線6540)
室長補佐:石井鉄雄(内線6543)
担 当:弥吉元毅(内線6578)