報道発表資料
環境庁の委託により設置された「環境報告の促進方策に関する検討会」 (座長 河野正男横浜国立大学経営学部教授)が、今般、環境報告書など の環境報告の促進方策のあり方に関する検討結果を報告書として取りまと めた。
報告書は、まず、環境報告の意義等について整理を行った上で、一層の 発展のための促進方策について幅広く検討している。さらに、その中で最 近注目を集めている第三者検証意見などの信頼性確保の方策について、特 に重点的に検討している。主な結論は以下のとおりである。
- 環境報告の一層の発展のためには、環境報告の質の向上と取組の普及 促進の両面での取組を進めることが重要。また、環境報告としての基本 的な共通性を醸成しつつ、作成者それぞれの創意工夫による多様性を活 かしながら、継続的に発展させていくことが重要。
- 各方面でのガイドライン等の整備、表彰制度の実施、ネットワーク組 織による情報交流など、既に開始されている取組の一層の推進を図ると ともに、環境パフォーマンス評価指標に関する調査検討など新たな課題 への取組を進めることが必要。
- 信頼性確保の手法については様々な選択肢がありうる。そのうち第三 者意見等の取組については、用語や手続き等が定まっておらず、保証の 程度や範囲について誤解を与えるおそれもあるなどの様々な課題があ り、今後さらに検討を進めることが必要。
1.検討の趣旨
環境庁では、「環境報告書」を、事業者の環境保全活動を推進する上で重要な取組と 考えており、従来より、技術的なガイドライン(「環境報告書作成ガイドライン」)の 作成・普及、優れた環境報告書を表彰する「環境レポート大賞」制度の支援、企業・ 民間団体・学識経験者らによる組織「環境報告書ネットワーク」の支援等により、 その促進に努めてきたところである。
今般、環境報告書等の一層の発展のための方策の全体像及び第三者意見などの信頼性 確保の方策のあり方について検討するため、「環境報告の促進方策に関する検討会」 (委託先の(財)日本環境協会に設置)において、検討を進めてきたものである。
今後、環境庁では、本報告書を踏まえ、引き続き表彰制度の適切な推進や「環境報告 書ネットワーク」の支援等を進めるとともに、環境報告書に盛り込まれる環境パフォー マンス評価指標に関する調査検討にも着手することとしている。また、第三者意見等の 信頼性確保の手法についても、本報告書で示された課題を踏まえ、引き続き調査検討を 進めることとしている。
2.報告書の概要
別紙
3.検討会委員
(五十音順、敬称略)
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稲岡 稔 | (株)イトーヨーカ堂 取締役渉外業務室長 | |
奥 真美 | 長崎大学 環境科学部助教授 | |
座長 | 河野 正男 | 横浜国立大学 経営学部教授 |
北村 必勝 | 安田火災海上保険(株) 常務取締役 | |
後藤 敏彦 | 環境監査研究会 代表幹事 | |
武田 勝介 | 清水建設(株) 地球環境室長 | |
福永 忠恒 | 住友化学工業(株) 環境安全部長 | |
松浦 哲 | トヨタ自動車(株) 環境部長 | |
松山 茂 | 新日本製鐵(株) 環境部長 | |
丸山 陽司 | 日本公認会計士協会 環境監査専門部会長 | |
森口 祐一 | 国立環境研究所 総合研究官 | |
森下 研 | (株)エコマネジメント研究所 代表 | |
矢部 浩祥 | 中央大学 商学部教授 | |
山口 耕二 | 日本電気(株) 環境管理部長 | |
山本 良一 | 東京大学 国際・産学協同研究センター教授 | |
吉田 敬史 | 三菱電機(株) 環境・品質部企画グループマネージャー | |
吉田 達雄 | キリンビール(株) 社会環境部長 | |
高橋佐智子 | (財)地球環境戦略研究機関 (オブザーバー) |
事務局: |
環境庁企画調整局環境保全活動推進室 |
協 力: | (株)エコマネジメント研究所 |
添付資料
- 連絡先
- 環境庁企画調整局環境保全活動推進室
室 長 :松村 隆 (6196)
補 佐 :大熊 一寛(6264)
主 査 :波村 多門(6271)