報道発表資料

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1999年11月04日

日高港内公有水面埋立てについて

環境庁は、関西電力(株)が御坊第二発電所設置のために実施する日高港内公有水面埋立てについて、公有水面埋立法第47条第2項の規定に基づき運輸大臣より意見照会があったことから、平成11年11月4日付けで藻場造成時の配慮や希少な野生動植物の保護等を求める環境庁長官意見を運輸省に提出した。
【環境庁長官の意見】

1. 新たな藻場の造成を目的として行う、傾斜護岸や投石、消波ブロックの投入等に関し、その造成場所や構造、工法については、学識経験者の意見を聴取し、地元自治体とも十分調整した上で、実施する必要がある。
 
2. 本埋立てに必要な土砂や石材の調達にあたって、環境保全上の問題を生じることがないよう以下の措置を講じる必要がある。
 
(1) 採取及び運搬に係る事業計画、環境保全対策を十分確認すること。
 
(2) 御坊市の採石場周辺に生息しているハヤブサの保護対策については、学識経験者の意見を聴取し、営巣状況及び生息状況の確認調査を継続して行い、営巣及び生息に影響を及ぼす可能性があると判断された場合は、関係機関と協議しつつ、事業者として工事時期や工法の見直しについて検討すること。
 
3. 工事中に新たに希少な野生動植物が確認された場合には、学識経験者から意見の聴取を行い、これらの生息、生育環境に及ぼす影響が最小限になるよう適切な措置を講じる必要がある。
 
4. 本事業は、埋立地の全面利用に至るまで長期間を要する等事業の実施において不確定な面があるため、埋立計画の変更により環境へ影響を与えるおそれがある場合には、環境への影響を再度予測・評価した上で、所要の措置を講じる必要がある。

添付資料

連絡先
環境庁企画調整局環境影響審査室
室 長 :小林 正明(6231)
 審査官:瀧口 博明(6236)