報道発表資料

この記事を印刷
2000年01月18日

G8環境未来フォーラム等の開催及び地球温暖化対策のベスト・プラクティスの選定について

環境庁は、2000年(平成12年)2月14日(月)及び15日(火)の2日間、神奈川県葉山町の湘南国際村において、「G8環境未来フォーラム」を開催する。
 同フォーラムでは、G8各国の地球温暖化対策の「ベスト・プラクティス」(優良事例)に関する経験の交流を行う。我が国の「ベスト・プラクティス」としては、応募事例の中から選定した 17 事例を提出する。
 また、同フォーラム終了後、出席者の参加を得て、同フォーラムの成果を踏まえ、地球温暖化対策について考える公開シンポジウムを開催する。

I.G8環境未来フォーラムの開催について

1.経緯

 G8環境未来フォーラムは、G8各国の環境分野の官民学の専門家による率直な意見交換・情報交換の場として、1997年(平成9年)以来、G8環境大臣会合の開催国が大臣会合の前に開催している。2000年のG8環境未来フォーラムは、G8環境大臣会合の開催国である我が国が開催することとなっており、本年2月14日(月)~15日(火)に神奈川県葉山町にある湘南国際村で開催される予定である。
 今回のG8環境未来フォーラムでは、昨年3月にドイツで開催されたG8環境大臣会合における合意に基づき、地球温暖化対策のベスト・プラクティス(優良事例)に関する経験の交流を行うことになっている。この議論の結果は、本年のG8環境大臣会合(平成12年4月7~9日、滋賀県大津市で開催予定)に報告されることになる。

2.概要

(1) 主催:環境庁
協力:神奈川県、(財)かながわ学術研究交流財団(K-FACE)
(2) 日程:平成12年2月14日(月)~15日(火)
(3) 場所:湘南国際村センター
    神奈川県葉山町上山口1560-39 (電話:0468-55-1800)
(4) 討議概要:
ア. ベスト・プラクティスに関する経験の交流
 各国から提出されたベスト・プラクティスに関する基調報告に続き、ベスト・プラクティスとは何か、またその評価について全体討論を行う。その後、取組分野ごとの分科会に分かれ、ベスト・プラクティスを実施する際の問題点をどのように克服するか等について討論する。
イ. 提言のとりまとめ
 分科会討論についての集約を行うとともに、その成果を将来に向けて活用するための提言をとりまとめる。
(5) 参加者:
ア. G8各国(日本を除く)からの参加者: 各5名程度(政府関係者、産業界、地方自治体等)
イ. 関係国際機関: 国連気候変動枠組条約(UNFCCC)事務局
ウ. 日本: 約20名(環境庁他関係省庁、専門家、地方自治体、NGO、産業界)
(6) スケジュール:別紙1参照
(7) 使用言語:英語(ただし、全体討論については日英の同時通訳あり)
(8) 公開シンポジウム:
G8環境未来フォーラム終了後に、公開シンポジウムを開催します(III参照)。
 (主催:環境庁、神奈川県他。同時通訳あり)

3.取材

(1) 取材について
 G8環境未来フォーラムは、従来から非公開を原則としているため、取材は2月14日(月)の冒頭取材(開会から主催者挨拶終了まで)のみとさせていただきます。取材に当たっては、当日、会場受付でお渡しする「PRESS」と記されたネームタッグを胸に付けるとともに、自社の腕章の着用をお願いします。
 なお、会議の結果については、2月15日(火)のフォーラム終了後(正午を予定)、会議出席者による記者会見を行います。記者会見の場所は当日御案内します。
 また、G8環境未来フォーラムに引き続き開催される「地球温暖化対策国際シンポジウム」においても、会議の結果を報告する予定です。同シンポジウムは一般公開であり、取材が可能です。当日、会場入口に報道受付を設けますので、登録をお願いします。
(2) 事前登録について
 G8環境未来フォーラムの冒頭取材を希望される場合は、1月28日(金)までに、別紙2の取材登録用紙に必要事項を記入の上、G8環境大臣会合準備室まで、ファックスで御提出下さい。

4.問い合わせ先

  G8環境大臣会合準備室: 加藤、上田
東京都千代田区霞が関1-2-2
電話: 03-3580-4982  ファックス: 03-3504-1634
E-mailアドレス: g8env@eanet.go.jp
  (フォーラム/シンポジウム当日)
G8環境未来フォーラム/公開シンポジウム事務局
電話: 0468-55-1810(湘南国際村センターのフロントから転送)


II.ベスト・プラクティスの選定について

1.背景

 G8環境未来フォーラムに提出するため、環境庁では、我が国における産業界、NGO、地方公共団体、国等の温暖化に関する国内対策の取り組みを公募し、我が国のベスト・プラクティスとして取りまとめた。この事例集は、G8環境未来フォーラムに提出し、経験交流のための基礎資料として活用する。

2.選定経過等について

(1) ベスト・プラクティスの選定経過について
 平成11年9月29日から約1ヶ月間、ベスト・プラクティスの公募を行ったところ、関係省庁、自治体、NGO及び事業者から約70例の応募があった。これらの事例について、環境庁では西岡秀三・慶應義塾大学大学院教授を座長とし、有識者からなる「ベスト・プラクティス選定委員会」(別紙3)を設置し、選定を依頼した。選定委員会は最終的に17の事例を選出した(複数の応募事例をまとめて1事例としたものも含まれている)。選定結果は別紙4のとおりである。なお、参考のため、他のG8各国から提出されたベスト・プラクティスを別紙5に示す。
(2) ベスト・プラクティス選定基準について
ア. ベスト・プラクティスの公募にあたっては、国内における温暖化対策であることに加え、次のような基本的ガイドラインを示した。
温室効果ガスの削減に効果がある優良事例(吸収を含む)であること。
ただし、政策・計画のように、効果が間接的であり、かつ広域・中長期にわたって効果を有するものも含む。
意欲的かつ注目すべき対策であること。
将来的な温暖化防止政策の形成に資する対策であること。
定量的もしくは定性的な効果の評価が可能であること。
地域の知識・経験を活用するものであること。
地域の自然的・社会的特性に適したものであること。
G8以外の先進国において各主体が国内対策を実施する際の参考となるものであること。
途上国への適用もしくは技術移転が可能であること
イ. 「ベスト・プラクティス選定委員会」は、以上のガイドラインを勘案しつつ、さらに特に以下の点に着目して選考を行った。
温室効果ガスの削減効果
実現性のある対策であり、実質的な削減効果があった。
将来性
今後の発展の可能性がある。技術、意欲、制度の先進性を含む。
汎用性
多くの人に使われる可能性がある(適用可能性、費用対効果を含める)。
波及効果
他の様々な側面への波及的・間接的な効果がある。
協働性
複数の主体が参加し、協働する取組である。
ウ. なお、個別企業による取組については、政府の「地球温暖化対策推進大綱」等に基づく政策・措置との関係において整理した。また、G8各国から提出されたベスト・プラクティスとのバランスにも配慮し、最終的な取りまとめを行った。


III.公開シンポジウム「地球温暖化対策国際シンポジウム」の開催について

1.趣旨

 地球温暖化問題は、1997年の地球温暖化防止京都会議(COP3)の開催などを契機に、その重要性は広く認識されてきているが、具体的な対策が十分に確立されているとはいえず、また、住民や企業の意識も高まってきているものの具体的な行動には必ずしも結びついていない状況にある。
 このシンポジウムは、2月14日から15日に、「G8環境未来フォーラム」が開催される機会を活用し、同フォーラム出席者に参加を求め、各国の地球温暖化対策の取組事例を学ぶとともに、行政、企業及び住民が、今後、地球温暖化問題にどのように取組んでいくべきかについて検討し、県や国の施策等に広く活用する目的で、開催するものである。

2.日時・場所:平成12年2月15日(火) 14:00~17:00
         湘南国際村センター国際会議場 (葉山町湘南国際村)

3.主催:神奈川県、環境庁、かながわ地球環境保全推進会議〔注〕、
     (財)かながわ学術研究交流財団、(財)地球環境戦略研究機関

〔注〕 かながわ地球環境保全推進会議
県、市町村、県民や企業の団体等で構成され、県内で地球環境保全に向けた実践活動を推進している組織

4.内容(予定)

(1) 基調報告:「G8環境未来フォーラムの成果」
報告者:浜中裕徳(はまなか・ひろのり) 環境庁地球環境部長
 2日間にわたって行われる「G8環境未来フォーラム」の成果を報告することによって、パネル・ディスカッションのテーマを確認する。
(2) パネル・ディスカッション
コーディネータ:森嶌昭夫(もりしま・あきお)(財)地球環境戦略研究機関理事長
パネリスト:海外及び国内各4名(予定)
 各パネリストから、温暖化対策の具体例を紹介し、地域、主体の違いによって、温暖化対策の考え方、アプローチが多様であることを紹介する。
 意見交換では、ライフ・スタイル、産業界の取組、交通、エネルギー、経済的措置の各分野ごとに、海外及び我が国の取組を紹介し、海外のパネリストが、将来展開のポイントなどについてコメントする。
 会場の参加者からの意見・質問にパネリストが答える。

5.参加者

 かながわ地球環境保全推進会議構成員、神奈川県地球温暖化防止活動推進員、その他温暖化対策に高い関心を有する一般応募者(合計約150名。参加申込多数のときは、先着順)

6.参加申込先

神奈川県環境農政部環境計画課
横浜市中区日本大通1
電話:045-210-4065  ファックス:045-210-8845
E-mailアドレス:kankyokeikaku.0502@pref.kanagawa.jp





添付資料

連絡先
環境庁企画調整局地球環境部G8環境大臣会合準備室
室長 木村 祐二  (6284)
補佐 尾川 毅   (6721)

環境庁企画調整局地球環境部地球温暖化対策推進室
室長 谷津 龍太郎  (6283)

Adobe Readerのダウンロード

PDF形式のファイルをご覧いただくためには、Adobe Readerが必要です。Adobe Reader(無償)をダウンロードしてご利用ください。