報道発表資料

この記事を印刷
2013年05月31日
  • 水・土壌

平成24年度水生生物放射性物質モニタリング調査結果(秋期調査)(お知らせ)

 環境省では、モニタリング調整会議において決定された総合モニタリング計画に基づき、継続的に水環境(公共用水域(河川、湖沼・水源地、沿岸)等)の水質・底質について放射性物質モニタリングを実施しているところです。
 今般、この一環として福島県内を中心に実施していた、水生生物放射性物質モニタリング(秋期調査:(採取日)平成24年9月12日~11月25日)について、測定結果を取りまとめましたので、公表します。
 なお、これまで実施した、公共用水域放射性物質モニタリングの結果については、以下のHPで掲載しております。
 https://www.env.go.jp/jishin/rmp.html#monitoring

1.調査概要

(1)調査地点

区分調査水域調査地点等実施日
河川 A 阿武隈川 新舟橋付近、原瀬川(支川) 平成24年10月29日、30日
B 摺上川(支川) 平成24年10月28日、11月1日
C 宇多川 平成24年11月6日、7日
D 真野川 平成24年10月24日、11月5日
E 新田川 平成24年10月26日、31日
F 太田川 平成24年9月12日、11月8日、25日
湖沼 G はやま湖(真野ダム) 平成24年10月23日
H 秋元湖 平成24年10月22日、11月16日
猪苗代湖 北岸 平成24年10月24日、11月15日
南岸 平成24年10月22日、11月16日
海域 K 阿武隈川河口沖 平成24年10月31日
L 相馬市沖(松川浦) 平成24年10月30日
M いわき市沖(久之浜沖) 平成24年11月5日、22日

(地図別添)

(2)調査内容

 調査地点において水生生物(水生昆虫、藻類、甲殻類、貝類、魚類等)等を採取し、種類ごと放射性物質濃度(放射性セシウム(Cs-134、Cs-137)等)を測定。

2.放射性セシウム(Cs-134、Cs-137合計)測定結果概要(詳細別添)

(1)河川、湖沼(下段は平成24年度夏期調査結果)

 水域によってばらつきがあり、採取された生物種も同一ではないが、全体の状況としては、おおむね、夏期調査と比較して放射性セシウム濃度の低下が見られる。また、これまでの調査結果と同様に、河川・湖沼では海域と比較して、高い放射性セシウム濃度を示している。

単位:Bq/kg-wet

植物
(藻類等)
水生昆虫 甲殻類 貝類 魚 類 両生類 粗粒状有機物
(枯葉等)
阿武隈川水系 阿武隈川A H24
9.3 54
(1種)
30 24 33~172
(7種)
52、720
(2種)
350
H24
94 199
(8種混合)
107、156 39 34~70
(3種)
104
(3種混合)
1,330
阿武隈川B H24
68 14~208
(4種)
54 63 35、103
(5種)
470 237
H24
360 139
(8種混合)
56~600
(13種)
87、750
(2種)
270
宇多川C H24
300 17~680
(4種)
74、74
(2種)
83~430
(4種)
101
H24
真野川水系 はやま湖G
(真野ダム)
H24
420 92、1,100
(2種)
193~5,400
(8種)
320
H24
132 450
(10種混合)
232~4,300
(9種)
740
真野川D H24
540 113~510
(3種)
224 440 1.1~800
(4種)
1,110 510
H24
23~570
(3種)
460
(10種混合)
147~660
(3種)
480 111~760
(7種)
420
新田川E H24
165~1,770
(4種)
410 230 320~1,220
(8種)
1,620 890
H24
199~1,620
(6種)
太田川F H24
182 530、820
(2種)
1,320 450~2,440
(7種)
1,740
H24
秋元湖H H24
16、50
(2種)
144 54~380
(6種)
48
H24
7.1~44
(3種)
156 63~310
(12種)
71~136
(4種)
156
猪苗代湖 猪苗代湖I
(北岸)
H24
135 31~201
(6種)
390
H24
42 9.1~330
(7種)
172
猪苗代湖J
(南岸)
H24
3.0、13
(2種)
9.0 39~181
(6種)
43
H24
4.8~12
(3種)
62 11~178
(9種)
68
測定に供する試料は、魚類を含め、個体丸ごととしている。
なお、平成24年度秋期調査から水生昆虫は、以下の4種(食性、種類別)に分けて採取・分析している。
トンボ目(肉食、トンボの幼生でヤゴと呼称される)
ヘビトンボ科(肉食)
カワゲラ科(肉食)
ヒゲナガカワトビケラ属(雑食、デトライタス食性)

(2)海域(下段は平成24年度夏期調査結果)

 水域によってばらつきがあり、採取された生物種も同一ではないが、全体の状況としては、おおむね、夏期調査と同程度の水準の放射性セシウム濃度が見られる。また、これまでの調査結果と同様に、海域では河川、湖沼と比較して、低い放射性セシウムの濃度を示している。

単位:Bq/kg-wet

植物
(藻類等)
ウニ、ヒトデ
、ナマコ
甲殻類 ゴカイ 貝類 イカ・タコ 魚 類
軟体部 貝殻
阿武隈川河口沖K H24
ND 0.9~32
(7種)
H24
0.95 ND~19
(7種)
相馬市沖L(松川浦) H24
ND、4.1
(2種)
13 6.4 ND、13
(2種)
1.9、60
(2種)
7.5、23
(2種)
H24
2.9、3.0
(2種)
3.0~300
(4種)
107 5.3、8.9
(2種)
4.7、29
(2種)
5.9~36
(7種)
いわき市沖M(久之浜) H24
8.7 12、42
(2種)
5.1 16 6.7~118
(6種)
H24
25 26、50
(2種)
6.1 49 7.4 14~126
(10種)
測定に供する試料は、魚類を含め、個体丸ごととしている。

3.今後の予定

 継続的に水生生物の放射性物質測定を実施(年3~4回程度を予定)。

 

添付資料

連絡先
環境省水・大気環境局水環境課
直通   :03-5521-8316
代表   :03-3581-3351
課長   :宮崎 正信(内線6610)
課長補佐:長澤 沙織(内線6614)
担当   :佐藤 勝彦(内線6628)

Adobe Readerのダウンロード

PDF形式のファイルをご覧いただくためには、Adobe Readerが必要です。Adobe Reader(無償)をダウンロードしてご利用ください。