報道発表資料
環境省では、モニタリング調整会議において決定された総合モニタリング計画に基づき、継続的に水環境(公共用水域(河川、湖沼・水源地、沿岸)等)の水質・底質について放射性物質モニタリングを実施しているところです。
今般、この一環として福島県内を中心に実施していた、水生生物放射性物質モニタリング(冬期調査:(採取日)平成23 年12月21日~平成2 4 年2月26日)について、測定結果を取りまとめましたので、公表します。
なお、これまで実施した、公共用水域放射性物質モニタリングの結果については、以下の HP で掲載しております。
https://www.env.go.jp/jishin/rmp.html#monitoring
1. 調査概要
(1) 調査地点
調査水域・地点 | 採取日 | ||||
---|---|---|---|---|---|
河川 | A | 阿武隈川 | 原瀬川(支川)※ | 平成24年2月8日 | |
B | 大正橋付近、摺上川(支川)※ | 平成23年12月27日、平成24年1月12日 | |||
C | 真野川 | 平成23年12月26日、平成24年1月11日 | |||
湖沼 | D | 秋元湖 | 平成23年12月21日 | ||
E | はやま湖(真野ダム) | 平成23年12月27日、平成24年1月11日 | |||
海域 | F | いわき市沖 | 久之浜沖周辺 | 平成24年1月13日、1月18日 | |
G | 勿来沖周辺 | 平成24年1月13日 | |||
H | 阿武隈川河口沖 | 平成24年2月22日、2月26日 |
※冬期調査のため、阿武隈川本川での採取が困難であったことから支川で採取を行った。
(地図別添)
(2) 調査内容
調査地点において水生生物(水生昆虫、藻類、甲殻類、貝類、魚類等)等を採取し、種類ご とに放射性物質濃度(放射性セシウム(セシウム134、セシウム137)等)を測定。
2.放射性セシウム((Cs-134、Cs-137 合計))測定結果概要
[1]河川、湖沼
水生昆虫 | 甲殻類 | 魚類 | 粗粒状有機物 (枯葉等) |
|
---|---|---|---|---|
阿武隈川 A | 340 (3種 ) |
156 (1種 ) |
61~ 171 (3種 ) |
920 |
阿武隈川 B | 330 (4種 ) |
― | 115~ 680 (3種 ) |
1,120 |
真野川 | 670 (3種 ) |
― | 190~ 2,600 (4種 ) |
― |
秋元湖 | ― | 180 (1種 ) |
167~ 510 (8種 ) |
― |
はやま湖(真野ダム) | 520 (5種 ) |
― | 91~ 1,010 (5種 ) |
800 |
※水生昆虫については、試料が少ないため、調査水域・地点ごとに混合し、放射性物質濃度を測定。
[2] 海域
藻類 | ウニ、ヒトデ、 ナマコ |
貝 類 | イカ・タコ | 魚 類 | ||
---|---|---|---|---|---|---|
軟体部 | 貝殻 | |||||
いわき市沖F (久之浜) |
27 150 (2種) |
7.1~ 212
(3種) |
42 67 (2種) |
4.7 27 (同左) |
6.8 ~ 18.0
(5種) |
12.2 ~ 260
(19種) |
いわき市沖G (勿来) |
― | 9.6 (1種) |
― | ― | 5.0 ~ 11.5 (3種) |
27.3 ~ 163 (11種) |
阿武隈川河口沖 | ― | ― | 20 (1種) |
3.6 (同左) |
― | 2.15 (1種) |
- ○
- 今後の予定
今回の調査結果からは、海域に比べ、河川・湖沼の水生生物の放射性物質濃度が比較的高い傾向が見られるが、冬期調査のため採取数が少なく、また、季節的な変動も考えられることから、平成24年度においても継続的に水生生物の放射性物質測定を実施(年3回程度を予定)。
添付資料
- 連絡先
- 環境省水・大気環境局水環境課
直通 :03-5521-8316
代表 :03-3581-3351
課長 :吉田 延雄(内線6610)
課長補佐:古田 哲央(内線6614)
担当 :阿久津 正浩(内線6627)