報道発表資料

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2012年12月21日
  • 自然環境

国連生物多様性の10年日本委員会(UNDB-J)生物多様性地域セミナー in 倉敷の開催結果について

 国連生物多様性の10年日本委員会(UNDB-J)と環境省は、12月15日(土)に倉敷市において、市民、企業、NPO/NGO及び自治体の方々を対象に、「生物多様性地域セミナー」を開催しました。
 UNDB-Jキャラクター「タヨちゃんサトくん」とくらしき環境キャラクター「くらいふ」による「生物多様性キャラクター応援団共同宣言式」、イルカさんの「生物多様性リーダー任命式」と講演のほか、愛知目標の達成に向けた地域での活動事例の発表を行いました。また、「MY行動宣言 5つのアクション」を活用して参加者同士が意見交換を行うワークショップを実施しました。
 今後、年度内に浜松市(2月24日)で「生物多様性地域セミナー」の開催を予定しています。

■概要

1.日時
平成24年12月15日(土)13:00~16:00
2.会場
水島愛あいサロン(環境交流スクエア)コミュニティフロア
(倉敷市水島東千鳥町1-50 東棟1F)
3.主催等
主催:国連生物多様性の10年日本委員会(UNDB-J)、環境省
共催:倉敷市、生物多様性自治体ネットワーク
4.出席者数
約60名

式典での記念撮影 会場の様子

■開催結果

1.開会挨拶

開会挨拶

2.式典

(1)生物多様性キャラクター応援団共同宣言式

UNDB-Jキャラクター
「タヨちゃん」 くらしき環境キャラクター 「くらいふ」(中央右)

 UNDB-Jキャラクター「タヨちゃんサトくん」とくらしき環境キャラクター「くらいふ」が、今後協力して生物多様性に関する普及啓発に取り組むため「生物多様性キャラクター応援団共同宣言」を行いました。

(2)生物多様性リーダー任命式

地球いきもの応援団 IUCN国際自然保護連合 親善大使 イルカ さん

 地球いきもの応援団の一人、イルカさんが、国民一人ひとりが生物多様性の大切さを理解して行動に移せるように先導する「生物多様性リーダー」に任命されました。

3.講演 「まあるい地球の仲間たち」

まあるい地球の仲間たち

 昆虫や葉っぱに話しかけていた子ども時代から、主婦になり母になり環境問題に関心を持ち行動を始めたお話。そして、IUCN親善大使としての活動や生物多様性をテーマにした着物デザインのお話、ご自身の作品・絵本『まあるい いのち』の朗読をしていただきました。

4.発表1 UNDB-Jの活動状況と生物多様性をめぐる最近の話題

環境省 自然環境計画課 
生物多様性施策推進室 環境専門員 山下 奈津子 氏

 UNDB-Jが推奨する連携事業の認定、生物多様性の関わりを自分の生活の中でとらえて宣言する「MY行動宣言」などUNDB-Jの活動状況のほか、「生物多様性国家戦略2012-2020」の策定など生物多様性をめぐる最近の話題について紹介しました。本セミナー参加者には、「MY行動宣言」を実施していただきました。

5.発表2 地域での活動事例の発表

(1)トンボの里プロジェクト【UNDB-J認定連携事業】

真庭・トンボの森づくり推進協議会 事務局 真庭市 市民環境部環境課 主任 金田保志 氏

 真庭市と学生服メーカーのトンボ、真庭観光連盟で構成する協議会では、市からトンボへ二酸化炭素排出削減分のクレジットを売却した利益を活用するプロジェクトを実施しており、市民や子ども達も参加して、トンボの森づくりと放棄水田を活用した生物多様性保全活動の取組について紹介されました。

(2)里海づくりと生物多様性

海洋建設株式会社 代表取締役社長 片山真基 氏

 物質循環の滞りや藻場干潟の減少などの問題を抱える現在の海を里海として再生するために必要なことや、同社が展開する貝殻を利用した魚礁(シェルナース)の機能・効果について、小学生による体験学習への取組など、海中の魚たちの動画を交えて分かりやすく紹介されました。

(3)野生生物を対象にした生徒の課題研究から環境問題を考える

ノートルダム清心学園 清心女子高等学校 教諭 田中福人 氏

 20年にわたり続けてきたサンショウウオ類の保護・飼育産卵と研究、希少種である水生シダ植物デンジソウの胞子による繁殖と研究など、中高生の環境意識向上、地域社会に対する環境保全意識の啓発などを目指した同校の多様な活動と取組について紹介されました。

6.「MY行動宣言 5つのアクション」ワークショップ

MY行動宣言 5つのアクション

 「MY行動宣言 5つのアクション」のアクションごとにグループに分かれ、そのアクションに関して一人ひとりができること、さらにそれを地域や周囲の人に広げていくための方法を具体的に話し合いました。最後に、自分自身のアクション(「食材の旬や産地を意識し家族で会話する」「テーマを決めて県内の自然をめぐる」「岡山の自然を写真でとり続けたい」等)を紙に書き出し、グループ内、参加者全体で共有しました。

参考
○「国連生物多様性の10年日本委員会」(UNDB-J)について

 2011年から2020年までの10年間は、国連の定めた「国連生物多様性の10年」です。生物多様性条約第10回締約国会議(2010.10愛知県名古屋市)で採択された、新たな世界目標である「愛知目標」の達成に貢献するため、国際社会のあらゆるセクターが連携して生物多様性の問題に取り組むこととされています。
 これを受け、愛知目標の達成を目指し、国内のあらゆるセクターの参画と連携を促進し、生物多様性の保全と持続可能な利用に関する取り組みを推進するため、「国連生物多様性の10年日本委員会」(UNDB-J)が昨年9月に設立されました。
 (ウェブサイト)http://undb.jp/

○生物多様性キャラクター応援団について

 国民一人ひとりに生物多様性に対する認知や理解を広げ、国民運動として生物多様性に関する取り組みを促進するため、本年9月、UNDB-Jの広報組織として「生物多様性キャラクター応援団」を旗揚げしました。広く様々なキャラクターからの入団申請を募集中です。生物多様性全国ミーティングや生物多様性地域セミナー等における「生物多様性キャラクター応援団共同宣言」の実施、様々なイベントやウェブサイト、生物多様性マガジン「Iki・Tomo(イキトモ)」での情報発信など、積極的な広報活動を展開します。  (ウェブサイト)http://undb.jp/public/index.html

○連携事業の認定について

 UNDB-Jでは、各セクターの参加と連携を促進するため、「にじゅうまるプロジェクト」の登録事業等の中からUNDB-Jが推奨する連携事業を認定することとしています。
 認定連携事業については、UNDB-Jのロゴマークをご使用いただけるとともに、UNDB-Jとしても生物多様性全国ミーティングや生物多様性地域セミナー等において紹介するなど、積極的な広報活動を行います。  (ウェブサイト)http://undb.jp/activity/accredited.html

連絡先
環境省自然環境局自然環境計画課生物多様性施策推進室
代表   :03-3581-3351
直通   :03-5521-8150
室長   :牛場 雅己 (内:6660)
室長補佐:山内 洋志 (内:6662)
担当   :山下奈津子(内:6665)