報道発表資料
環境庁では、日光国立公園尾瀬地区の保全対策を進めるため、昭和63年、環境庁と関係の3県3村(福島県、群馬県、新潟県、檜枝岐村、片品村、湯之谷村)からなる標記協議会を設立し、山小屋への合併処理浄化槽の設置など、協議会で合意された対策を順次実行に移しているところである。
本日、第7回協議会が開催され、平成元年に行われた第2回協議会において、植生保護と安全確保の観点から当面の間その閉鎖を合意した至仏山登山道について、平成9年度から再開することなどを合意した。
本日、第7回協議会が開催され、平成元年に行われた第2回協議会において、植生保護と安全確保の観点から当面の間その閉鎖を合意した至仏山登山道について、平成9年度から再開することなどを合意した。
1.至仏山登山道(山の鼻-至仏山ルート)の再開について
平成元年に行われた第2回協議会において、植生保護と安全確保の観点から当面の間その閉鎖を合意した至仏山登山道(山の鼻-至仏山ルート)について、登山道外への踏みだし防止や事故防止のための整備が完了したため、平成9年度から、次により再開することで合意した。
(1) | 再開の期日については、平成9年8月1日を目途とし、それまでに以下のような諸準備をすすめる。 | |
1) | 事前に学識経験者による植生復元状況確認調査及び地元関係者等による登山道安全対策状況確認のための調査を実施し、植生保護及び安全性確保に万全を期す。 | |
2) | 下りの利用は事故防止に十分注意する必要があるので、啓発のための標識整備等の措置を講じる。 | |
3) | 植生保護のため、はみ出し防止のロープ・制札等の設置、利用者指導を実施する。 |
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(2) | ルート再開による国立公園の保護・利用上の影響を評価するため、平成9年度閉山前に関係者等による現地調査を実施し、その結果を平成10年度以降に反映させる。 | |
(3) | なお、残雪期については、登山道の位置が不明確になり、利用者の登山道外への踏みだしによる植生への悪影響が予想されるため、平成10年度からは、残雪期の期間、至仏山登山道を閉鎖することとし、今後具体的な閉鎖区間及び期間について検討する。 |
2.尾瀬入山者数の増加について
平成8年度に尾瀬の入山者数が大幅に増加したことについて、協議会として以下のことを確認した。
(1) | 入山者の今後の動向については、本年度も調査を継続し、入山者数の推移を注意深く見守る必要がある。 |
(2) | 従来より実施している過剰利用対策(マイカー規制の実施、宿泊予約の徹底、利用の平準化等)への取り組みを一層強化する。 |
(3) | 特に、マイカー規制の強化充実とともに、環境庁が尾瀬保護財団に委託して実施している利用適正化システム推進事業による利用分散方策の調査検討を進める。 |
3.尾瀬沼地区排水放流施設について
平成2年以降、対策がすすめられている排水処理対策について、協議会として以下のことを確認した。
整備を予定していた尾瀬の3地区(見晴、山の鼻、尾瀬沼)の排水放流施設については、今年度から環境庁が尾瀬沼地区のパイプラインを整備することにより終了する。
*参考部分については、添付ファイル参照。
添付資料
- 連絡先
- 環境庁自然保護局国立公園課
課 長:下 均(内6440)
課長補佐:塚本瑞天(内6442)
担 当:中島慶二(内6443)