報道発表資料
「環境配慮契約法基本方針」の改正案が2月6日(金)に閣議決定される予定ですので、お知らせします。
平成19年11月に施行された「環境配慮契約法」は、国や地方公共団体等の公共機関が契約を結ぶ際に、価格のみで判断するのではなく、価格と環境性能を含めて総合的に評価し、もっとも優れた製品やサービスを提供する方と契約する仕組みを作り、環境負荷が少ない新しい経済社会を構築することを目指すものです。
今回の主な改正点は、[1]自動車のリース契約にも総合評価落札方式を導入する、[2]コピー機・プリンタ等の最適配置を考慮した調達等、その実施に相当の時間を要する契約について、基本方針の見直し前から導入準備に努めること等です。
1. 経緯・予定
- 平成20年
- 8月18日 環境配慮契約法基本方針検討会 (第1回)
- 自動車・OA機器の2つのワーキンググループを設置し、11月まで開催
- 12月19日~平成21年1月18日 パブリックコメント
- 平成21年
- 1月27日 検討会(第3回) パブコメ対応、基本方針(案)をとりまとめ
2月6日 基本方針 閣議決定
2月10日~3月27日 全国47都道府県において説明会開催
4月~ 各省庁・独立行政法人・国立大学法人等の契約事務に反映
2.基本方針改正案のポイント
(1) 自動車のリース(賃貸借)契約の追加:
改正前の基本方針において、自動車の購入に当たっては、「総合評価落札方式」により燃費と入札価格を総合的に評価した上で契約を締結することとされていたが、独立行政法人や地方公共団体を中心に、リースによる自動車の調達も多いことから、リース契約においても総合評価落札方式を導入することとする。
(2) 基本方針の見直しに向けた準備:
コピー機・プリンタ等の最適配置を考慮した契約*1やESCO事業*2など、契約によっては準備に相当の時間が必要な契約もあることから、基本方針が見直されることとなった場合に必要な措置を円滑に講ずることができるよう、見直しに係る検討の段階から、環境省は各省庁等に対し、関係情報を提供することとする。
これを受け、各省庁等は、現状把握等の準備を行うよう努めることとする。
- *1:
- コピー機・プリンタ等の最適配置を考慮した契約は、基本方針に具体的に位置付けるべく、来年度も引き続き検討することとなっている。
- *2:
- ESCO事業とは、既築建築物について省エネルギー改修を行う事業であり、光熱水費の削減分で必要経費を賄うことを特徴とする。
(3) その他:
基本方針の解説資料において、[1]コピー機・プリンタ等の最適配置を考慮した契約の導入準備を行う際の考え方、[2]PFI事業において、光熱水費をPFI事業者が負担する事業費に含めること等による環境配慮契約の実施が望ましい旨、[3]各種の契約においてISO14001やエコアクション21等の認証取得による環境マネジメントシステムの構築の有無を評価する際の留意事項 等を記載しています。
(参考)改正前の基本方針から具体的に規定されている契約類型の概要
- (1)
- 電力:入札に参加しようとする事業者について、電気のCO2排出係数、環境への負荷の低減に関する取組の状況を評価し、入札参加資格を付与する。
- (2)
- 自動車購入:燃費を考慮した評価点と入札価格を基に総合的に評価を行う。
- (3)
- ESCO:新たに設備更新のある場合のESCO事業の考え方を整理し、効果的な活用を図れるようにする。
- (4)
- 建築設計:環境性能に最も大きな影響を及ぼす設計段階について、設計者の環境配慮技術を評価して契約を行う。
3. パブリックコメントの実施結果
また、平成20年12月19日から1月18日にかけて実施した基本方針の改正案に関する意見の募集(パブリックコメント)への対応については、1月27日の検討会(第3回)において検討されたところであり、その結果をあわせてお知らせします。
- (1)提出者数:5件、意見の総数:6件
- (2)意見及び対応の考え方:添付のとおり。
- (3)パブリックコメントの結果の閲覧方法
- ○ホームページからダウンロード https://www.env.go.jp/info/iken2.html
- ○窓口での配布 環境省総合環境政策局環境経済課 グリーン契約推進係
添付資料
- 資料1 環境配慮契約法基本方針(改正案) [PDF 222 KB]
- 資料2 環境配慮契約法基本方針解説資料(改正案) [PDF 640 KB]
- 資料3 パブリックコメントの実施結果 [PDF 143 KB]
- 連絡先
- 環境省総合環境政策局環境経済課
代表:03-3581-3351
課長:石飛 博之(内線6260)
課長補佐:原田 和幸(内線6251)
担当:辻 景太郎(内線6259)