報道発表資料

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2015年12月18日
  • 自然環境

生物多様性保全上重要な里地里山(重要里地里山)の選定について(お知らせ)

 平成24年度に閣議決定した「生物多様性国家戦略」において、重点的に取り組むべき施策のひとつとして、里地里山の保全活用に向けた取組を推進していくことが掲げられています。
 里地里山は、国土の約4割を占めており、特有な生物の生息環境としてだけではなく、食料や木材等自然資源の供給、国土の保全、良好な景観、文化の伝承等の観点からも重要な役割を担っています。このため、環境省では、「生物多様性保全上重要な里地里山(以下、「重要里地里山」という。)」として500箇所を選定しましたのでお知らせします。

1.目的

 社会構造が変化し、人口減少が進む中、すべての里地里山に人手をかけて、かつてのように保全していくことは困難であり、保全すべき対象とその将来像を明確にし、対策を講じていくことが重要な課題となっています。このため、国土の生物多様性保全の観点から重要な里地里山を明らかにし、多様な主体による保全活用の取組が促進されることを目的として選定しました。

2.選定方法及び選定結果

・里地里山に関する有識者を構成員とした「里地里山保全・活用検討会議※」(以下、「検討会議」という。)を設置し、選定を行いました。

・選定にあたっては、生物多様性保全上の重要性の観点から、以下の選定基準を設定し、全国規模の既存調査データ及び地方公共団体等への照会等により得られた地域情報を基に候補地を抽出し、検討会議による評価・検討を実施しました。

 <選定基準>

 基準1:多様で優れた二次的自然環境を有する。

 基準2:里地里山に特有で多様な野生動植物が生息・生育する。

 基準3:生態系ネットワークの形成に寄与する。

・地域特性を考慮するため、地域毎に分科会を開催する等の精査を行い、重要里地里山として500箇所を選定しました。

3.活用方法

 今回選定した重要里地里山については、多様な主体による保全活用の実行性を高める取組の促進・拡大に活用していきます。また、地域における農産物のブランド化や観光資源などにも、広く活用できるものと考えています。

【重要里地里山ウェブサイト】

https://www.env.go.jp/nature/satoyama/jyuuyousatoyama.html

※里地里山保全・活用検討会議委員(五十音順、敬称略)

 ・あん・まくどなるど(上智大学大学院地球環境学研究科教授) 

 ・石井 信夫(東京女子大学現代教養学部数理科学科教授) 

 ・石井 実(大阪府立大学大学院生命環境科学研究科教授)

 ・岩槻 邦男(東京大学名誉教授) 

 ・金井 裕(公益財団法人日本野鳥の会参与) 

○・進士 五十八(東京農業大学名誉教授/自然再生専門家会議委員長) 

 ・竹田 純一(東京農業大学農山村支援センター事務局長/里地ネットワーク事務局長) 

 ・中越 信和(広島大学大学院国際協力研究科教授) 

 ・広田 純一(岩手大学農学部教授)

 ・松井 正文(京都大学大学院人間・環境学研究科教授) 

 ・宮林 茂幸(東京農業大学地域環境科学部教授)

 ・森本 幸裕(京都学園大学バイオ環境学部教授/京都大学名誉教授)

 ・鷲谷 いづみ(中央大学理工学部人間総合理工学科教授)

○:座長

添付資料

連絡先
環境省自然環境局自然環境計画課
TEL:03-5521-8343(直通)
    03-3581-3351(代表)
課  長:鳥居 敏男(内線 6430)
課長補佐:川越 久史(内線 6435)
担  当:長野 和明(内線 6493)

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