SATOYAMAイニシアティブとは

 わが国の里地里山のように農林水産業などの人間の営みにより長い年月にわたって維持されてきた二次的自然地域は世界中に見られますが、現在はその多くの地域で持続可能な利用形態が失われ、地域の生物多様性に悪影響が生じています。世界で急速に進む生物多様性の損失を止めるためには、保護地域などによって原生的な自然を保護するだけでなく、このような世界各地の二次的自然地域において、自然資源の持続可能な利用を実現することが必要です。
 わが国で確立した手法に加えて、世界各地に存在する持続可能な自然資源の利用形態や社会システムを収集・分析し、地域の環境が持つポテンシャルに応じた自然資源の持続可能な管理・利用のための共通理念を構築し、世界各地の自然共生社会の実現に活かしていく取組を「SATOYAMAイニシアティブ」として、さまざまな国際的な場において推進していきます。
 国際機関や各国とも連携しながら、COP10(生物多様性条約第10回締約国会議)を契機として「SATOYAMAイニシアティブ」を効果的に推進するための国際的な枠組みを設立し、その枠組みへの参加を広く呼びかけていきます。
 
環境省 自然環境局 自然環境計画課