自然環境・生物多様性

ベッコウトンボ

1.概要

(1)分類
  • トンボ目 トンボ科
  • ベッコウトンボ
  • 学名  Libellula angelina 
  • 絶滅危惧ⅠA類 (環境省第4次レッドリスト)
(2)分布及び個体数
  • 日本、中国、朝鮮半島に生息。
  • 国内では静岡県、山口県及び九州(福岡県、熊本県、大分県、鹿児島県)に分布している。
  • 個体数不明

写真:ベッコウトンボ

2.形態的特徴及び生物学的特性

  • 成虫の体長は約38mm。羽を広げた大きさは7cm程度。
  • 4枚の翅にはそれぞれ明瞭な褐色斑(成虫オス:黒褐色、メス:暗褐色)。
  • 1年1世代で成虫は3月下旬から5月に発生。

3.生息を脅かす要因

  • 人間活動の盛んな平地の池沼に生息するため、埋立て、護岸工事、廃棄物の投棄、水位の急激な増減等の影響を受けやすい。
  • アメリカザリガニやオオクチバス、ヌートリアなどの外来生物による捕食圧も懸念される。

4.保護増殖事業の概要及びその効果

  • 平成6年国内希少野生動植物種に指定、平成8年保護増殖事業計画(文部科学省、農林水産省、環境省)策定。
  • 平成8年に鹿児島県祁答院町(けどういんちょう、現・薩摩川内市)・藺牟田池(けどういんちょう・いむたいけ)の生息地(153ha)を、種の保存法に基づく「生息地保護区」に指定。

6.参考