自然環境・生物多様性
アマミヤマシギ
1.概要
(1)分類
- チドリ目 シギ科
- アマミヤマシギ
- 学名 Scolopax mira
- 絶滅危惧Ⅱ類(環境省第4次レッドリスト)
(2)分布及び個体数
- 奄美大島より南の沖縄島までの島々で観察記録がある。
- 照葉樹天然林で営巣期の生息密度が高い。
- 3,000~15,000個体と推定(2012, BirdLife International)
- 5,300~14,100個体と推定(平成23年度環境省調査)
2. 形態的特徴及び生物学的特性
- 全長約35cm。翼開長18~22cm
- 林縁や林内の草藪に地上営巣
- 日没から日の出までによく活動し、主に地面の露出した地上で採餌、枝の上などで休息
- 奄美群島及び沖縄島の固有種
3.生息を脅かす要因
- 照葉樹天然林の伐採
- マングースやノネコによる捕食
4.主な保護対策
- 平成5年に国内希少野生動植物種に指定、平成11年に保護増殖事業計画(環境省、農林水産省)を策定、平成26年保護増殖事業10ヶ年実施計画を策定。
- 生息状況のモニタリング調査、好適環境解析、標識調査による行動観察、つがい形成、幼鳥の出現時期等の繁殖状況調査、地域個体群間の遺伝的多様性調査等
5.他法令等による保護の状況
- 鳥獣保護法:生息地の一部を国指定湯湾岳鳥獣保護区に指定
- 文化財保護法:沖縄県指定天然記念物(平成6年)、生息地の一部を神屋・湯湾岳天然記念物林に指定
- 条例:大和村野生生物保護条例により大和村内(奄美大島)での捕獲等の禁止(平成13年)