○日程:平成18年2月17日〜19日
○場所:佐世保地区(西海パールシーリゾート)
○主催:環境省、佐世保地区エコツーリズム推進協議会
○後援:長崎県、佐世保市
○協力:させぼパール・シー株式会社
○プログラム
1日目(2/17)
2日目(2/18)
3日目(2/19)
セミナー開会式
2月17日午後から19日午前にかけて、佐世保地区にある西海パールシーリゾートにて、「第2回全国エコツーリズムセミナー」が開催されました。地元のガイド事業者や観光関連団体、行政等、全国からおよそ150名が参加して、エコツーリズムやエコツアーについて学びました。
○講師
●青野広明 あおのひろあき(南魚沼市農業体験大学校 事務局長)
1993年より八海山パークホテル「JA魚沼みなみ」支配人に就任し、現在に至る。首都圏ファミリー層を対象に、田植え、稲刈り体験をはじめ山菜採りやきのこ狩りなどの農業体験メニューを提供している。自身も日本一の評価を得ている魚沼コシヒカリの生産者。
●広瀬敏通 ひろせとしみち(ホールアース自然学校 代表)
ホールアース自然学校・NPOホールアース研究所代表。国内では草分け的なエコツーリズムの実践者として知られ、エコツアーサイトの開発、ガイドライン策定、エコツアーガイド養成等、全国的に活躍している。(特)日本エコツーリズム協会理事のほか、(社)日本環境教育フォーラム常務理事、(特)自然体験活動推進協議会(CONE)理事などをつとめる環境教育、野外教育分野の専門家。
●大西かおり おおにしかおり(大杉谷自然学校 校長)
宮川村で生まれ育ち、平成13年4月大杉谷自然学校設立。高齢化率60%を越える大杉谷地域で地域の教育力を生かした環境教育を展開している。地域の文化伝統の消失、衰退について、また林業不景気による森林荒廃について環境教育プログラムを通じて社会に問題提起を続けている。
●松本毅 まつもとたけし(屋久島野外活動総合センター 代表取締役)
1987年屋久島と出会い、屋久島へ移住。1993年屋久島野外活動総合センター設立。屋久島の世界遺産登録を機に、屋久島ではじめてエコツアーを事業化。以来、日本におけるエコツーリズムを牽引してきたわが国を代表するエコツアーガイド。
●中島慶二 なかしまけいじ(環境省自然環境局総務課 自然ふれあい推進室長)
福岡県生まれ。東京の郊外で失われてゆく周囲の自然を見て育つ。昭和59年に環境省に入り、尾瀬、大雪山など各地の国立公園のレンジャーとして勤務。どうすれば自然保護が地域に受け入れられるのか、を自らのテーマとし、層雲峡の街並み再整備など国立公園の地域づくりに関わる。平成15年10月から現職。
○コーディネーター
●寺崎竜雄 てらさきたつお(財団法人日本交通公社 市場調査室長)
富山県生まれ。観光分野を専門に扱うシンクタンクの研究員として、旅行者の動向調査や観光地の振興計画の策定などに携わる。最近では"資源価値とは?""観光地のマネジメント"の追求に意欲をもつ。答えは現場にありをモットーに一年の1/3を出張先で過ごす屋外型研究者。
講座1 「いま、どうしてエコツーリズム?」
エコツーリズムとは何か、エコツーリズム推進のメリットは何か、本当に保護ができるのか、地域の経済効果はあるのか、なぜ環境省が観光をすすめるのか、環境省がエコツーリズム推進のために何をしているのか、具体的にはどうすればいいのかといったエコツーリズム推進に関わる様々な疑問について解説がありました。
講座2:「さまざまなエコツアー」
講師から、自ら経験してきたエコツアー・エコツーリズム現場における成功例や苦労話などの実例が紹介されました。地域の個性を活かした様々な形のエコツーリズムや多様な人がエコツアーに参加し楽しんでいることなどを学びました。
交流会
セミナー会場である西海パールシーリゾート(パールクイーン船上)にて交流会が催されました。接岸されたパールクイーンに乗船する前には、西海パールシーリゾートのスタッフから炭火焼のカキが振舞われました。会場内には、佐世保バーガーなどの料理がならび、佐世保市ならではのおもてなしにより、交流会は大いに盛り上がりました。
講座3:「フィールドワーク(実践、ふりかえり)」
佐世保地区で実施されるエコツアーを実際に体験し、体験から戻った後に、コースごとにわかれて、実体験をふりかえりながら、思い出深いエコツアーづくりにするための留意点などを参加者全員で考えました。
講座4:「エコツアー事業と地域のつながり」
エコツーリズム、エコツアーに関する活動が地域のすばらしさの再発見や地域資源の保全、そして地域振興にも役立っていることを学びました。また、一方では地域においてエコツアー事業を継続していくための様々な苦労などが講師から紹介されました。
講座5:「地域資源の活用と保全〜佐世保地区の取り組み」
佐世保市においてエコツーリズムを推進する関連団体から、各団体の取り組みの概要や現状、課題などについて発表がありました。
講座6:「エコツーリズムとの関わり方」
観光事業者(宿泊や運輸、土産店や飲食店など)や地元住民など、エコツーリズムとそれぞれの関わり方を例示し、エコツーリズムというキーワードのもとで、ひとりひとり、自分自身は何ができるか、そのヒントについて学びました。
写真・文:(財)日本交通公社