環境省ホーム > 政策分野・行政活動 > 政策分野一覧 > 自然環境・生物多様性 > 生物多様性の観点から重要度の高い海域 > 沿岸域 > 14001 沖の島・柏島、足摺周辺
| 該当市区町村 | 高知県宿毛市、大月町 |
|---|---|
| 面積(平方キロメートル) | 501 |
基準4が高く、MARXANにより選定されたため。また種の多様性が高いとして専門家により選定されたため
沖の島・柏島および足摺岬沖の海底を含む海域である。柏島周辺の岩礁海岸は、造礁サンゴが大きな群落を作っており、南方性のベントスや魚が非常に多様である。また、沖の島、柏島、足摺岬周辺の100〜300mの海底から、1792種もの貝類が得られている(東, 1960)。その多くは、沖の島沖のオケゾコと呼ばれた海底やその周辺で行なわれた底引き網漁と、沖の島沖水深100m前後の海底で行われていた珊瑚網漁によるものである。宝石サンゴ類の分布も確認されており、古くからサンゴ漁がおこなわれ、現在も続いている。この海域は、琉球列島を除く日本周辺の海域で、貝の多様性が最も高い海域の一つである(加藤、私信)。また、貝類だけでなく、魚類に関しても柏島周辺の岩礁海岸は、魚類相の多様性が非常に高い(平田ら, 1996)。サンゴ類も多く見られ、サンゴ礁生態系も形成されている。新種のスズメダイなどの発見もある(遠藤、私信)。鳥類では、カンムリウミスズメ(IUCNの絶滅危惧種)の繁殖コロニー海域であり、IBAにもなっている(バードライフ・インターナショナル,2012) 。またアオウミガメの重要な摂餌域となっている(植月、渡辺, 2013)。
| 干潟(平方キロメートル) | |
|---|---|
| 藻場(平方キロメートル) | 1.1 |
| サンゴ(平方キロメートル) | 0.1 |
| 自然海岸の長さ(キロメートル) | 52.3 |
| 自然海岸の占める割合(パーセント) | 82.6 |
| 砂堆(在情報) | |
| マングローブ |
| ■基準1 |
| 【魚類】 |
| クラカケザメ |
| ■基準2 |
| 【鳥類】 |
| アマツバメ(営) |
| イソヒヨドリ(営) |
| オオミズナギドリ |
| オオミズナギドリ(営) |
| クロサギ(営) |
| ハヤブサ(営) |
| ミサゴ(営) |
| 【魚類】 |
| イサキ(産) |
| ウルメイワシ(産) |
| カタクチイワシ(産) |
| ゴマサバ(産) |
| タチウオ(産) |
| ブリ(産) |
| マアジ(産) |
| マイワシ(産) |
| マサバ(産) |
| ■基準3 |
| 【鳥類】 |
| カンムリウミスズメ |
| 【魚類】 |
| Sphyrna lewini |
| ■基準4 |
| 【鳥類】 |
| オオミズナギドリ |
| 【八放サンゴ類】 |
| 宝石サンゴ |
※掲載種は抽出基準に合致するとして解析に用いた種のリストであって、当該海域に分布する種全てではない。
生物情報の例の凡例:無印:その種の分布情報あり。(営):営巣地・繁殖地に隣接する海域。(産):産卵海域。(※):解析には用いていないが、種の生息が確認されたとして追加で掲載したもの。(★):解析には生息情報を用いたが、当該海域では近年生息・生育の確認がない、あるいはすでに絶滅した可能性があるもの。