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背景

生物多様性条約(CBD)の中での動き ~国際的な背景~

生物多様性条約(CBD)外部サイトは、(1)生物多様性の保全、(2)生物多様性の構成要素の持続可能な利用、(3)遺伝資源の利用から生ずる利益の公正かつ衡平な配分、の3つを目的とした国際条約です。

本条約ではさまざまな重要事項を決定するため締約国会議(COP)が開かれていますが、「海洋と沿岸の生物多様性」は大きなテーマの一つとなっており、第9回締約国会議(2008年)において生態学的・生物学的に重要な海域(EBSA:Ecologically or Biologically Significant marine Area[PDF:6.65MB]外部サイト)の選定が位置づけられ、選定のための基準も示されました(UNEP/CBD/COP/DEC/IX/20[PDF:150KB]外部サイト)。これに基づいて地球の海洋の各海域におけるEBSA選定の作業が進んでいます。

 

国内における海洋の生物多様性の保全の動き ~国内の背景~

国際的な動きも受け、国内でもさまざまな施策や保全計画などに、海洋の生物多様性の保全などが明記されるようになりました。生物多様性国家戦略2012-2020外部サイトには、科学的知見に基づく海洋保護区の適切な設定と管理の充実を進めることが明記され、生物多様性の観点から重要な海域の抽出と海洋保護区の設定・管理がより一層重要な課題として位置づけられました。

その他の国内施策に関しても、海洋基本計画[PDF:718KB]外部サイト(平成20年、平成25年閣議決定)に生態学的・生物学的に重要な海域が位置づけられており、海洋生物多様性保全戦略(平成23年環境省策定)外部サイトでは、「生物多様性の観点から重要度の高い海域」の抽出にあたっての考え方や活用方法が示され、また、「生物多様性の観点から重要度の高い海域」を海洋保護区の設定・管理やネットワーク化など海洋の生物多様性を保全する施策を推進するための基礎とすることが明記されました。

 

愛知目標と「生物多様性の観点から重要度の高い海域」

生物多様性条約(CBD)の第10回締約国会議(2010年)で、愛知目標外部サイトが採択されました。愛知目標は20の目標を掲げており、その一つ(目標11)に、「陸域の17%、海域の10%が保護地域などにより保全される」ことが決定されました。これを受けて、わが国の生物多様性国家戦略2012-2020外部サイトでは、愛知目標の達成に向けたロードマップとして日本の状況に応じた13の国別目標を示しました。そして、その一つとして「沿岸域及び海域の10%を適切に保全・管理すること」が掲げられました。「生物多様性の観点から重要度の高い海域」は、この目標の達成に向けた様々な検討等の基礎となることが想定されています。